2023年12月21日(木)品川プリンスホテル クラブeXにて、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』~地下の中心で愛をさけんだMétro~が開幕した。この度、開幕に先駆けて行われたゲネプロリポート、舞台写真、およびオフィシャル会見でのキャストコメントが公開された。

本作は、鉄道路線を擬人化した鉄道コメディ漫画『青春鉄道』(あおはるてつどう)をミュージカルとして舞台化した、ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』(通称:鉄ミュ)の最新公演。

東京の地下を縦横無尽に走る「地下鉄」をフィーチャーした、本公演とは別のスピンオフ公演で、脚本・演出・作詞は川尻恵太(SUGARBOY)が務め、銀座線 役でKIMERU、そのほか日替わりゲストを含む多くの俳優陣が出演する。


なお、本公演は12月31日(日)まで品川プリンスホテル クラブeXにて上演。

オフィシャル会見 キャストコメント

(左から)日比谷線 役 登野城佑真、都営浅草線 役 森山栄治、都営三田線 役 郷本直也、 銀座線・西武池袋線 役 KIMERU、東西線 役 北乃颯希、 南北線 役 川﨑優作

(左から)日比谷線 役 登野城佑真、都営浅草線 役 森山栄治、都営三田線郷本直也銀座線西武池袋線KIMERU東西線 役 北乃颯希、 南北線 役 川﨑優作

銀座線西武池袋線 役:KIMERU
2015年の11月の初演から丸8年、やっと「地下鉄スピンオフ」公演ができるということで、今回とても気合が入っております。ゆかりのあるメンバーで始まったこの作品ですが、いつの間にかそのゆかりではなくここでの懐かしみも出てきているのがすごく感慨深いなぁと、最近特に感じています。滝川英治滝口幸広、今はここ(舞台)に立ちたくても立てない人たちもいる。その彼らの思い、いろんな歴史の中で過ごしてきたこの8年の歴史も含めて…線路は続いていますからね、さらにこの先も走っていきたいと思います。スピンオフ公演としては3作目。満を持して地下鉄全員が揃いました! お客様にはこの“東京アンダーグラウンド”な世界を存分に楽しんでいただきたいと思います。劇場でお待ちしております。

都営三田線 役:郷本直也
毎回、新しいキャストと僕ら古株キャストとが出会って変な作用が生まれ(笑)、新鮮な楽しみが生まれるのがこの現場。
ただ個人的にはこのアットホームな…いや、ぬる〜い空気に常々「これでいいのか!?」と思っていたんですが、それがいつの間にかお客様も共に「ああ、悪くないな。こんなことが成立するんだな」になり、今作では「これをやっててよかった」と心から素直に楽しむ自分がいます。皆様にもこのぬるま湯の心地よい暖かさを感じていただき(笑)、共にこの寒い冬を乗り越えていきましょう。今回は日替わりゲストですが、東海道新幹線 役の永山たかしを筆頭に「まずは10年目まで頑張ろう」が合言葉。作品を愛してくれる方々の愛を受け止め、そして僕らからも愛を届けていけたらと思います。

都営浅草線 役:森山栄治
見どころは都営の4人がおじさんキャラとして活躍しているところ。今日以前、山陽新幹線を演じてくれていた滝川英治からLINEが来まして、今回出演をしていない仲間達も、みんなが応援をしてくれているんだなと、改めて感じました。そんな事も含め、僕ら頑張っていければなぁと思っております。カンパニーでは自分が最年長、初めの頃こそ「俺が引っ張っていかなくちゃ」と思っていましたが、だんだんと「あれ? そうじゃなくていいのかな」と思うようになり、今は「頼れる若いキャストのみんなもいてくれるんだから自由にやってていいんだよな」になりました。すっかり面倒見てもらってます(笑)。キャスト同士の距離もお客様との距離も近いのが魅力。みなさんもフツ〜ウに楽しんでください(笑)。

日比谷線 役:登野城佑真
僕は今回、新キャストとして初参加なのですが、長く続いている作品に関われることは嬉しいですし、この強力な世界観に負けないように全力で立ち向かっていきたいです。僕ら新キャスト一同、そしてここまで続けてきた先輩方の演技力、コメディー力、そのパワーに負けないように、そしてお客様にたくさん楽しんでいただけるよう全員で頑張ります。日比谷線はガッとコメディーをやるタイプのキャラクターではないのですが、稽古場でみなさんの圧倒的な楽しさを見ているうち、日比谷線でも何かできるんじゃないかと思い、いろいろトライしてきました。2023年最後の舞台、いい思い出をみなさんにお届けしたいと思います。よろしくお願いします。

東西線 役:北乃颯希
2.5次元ミュージカル界で一番年齢層が高いと言われる本作(笑)。28歳の僕が今回最年少という久しぶりの立場で、ずーっと面白いことをやっているおじさんたちの背中を追いかけながら、この作品を最後まで楽しみたいと思い頑張っております。先輩方はとにかくうるさくて(笑)、稽古場は同窓会に後輩がお邪魔しているような楽しい場所でもあり、また、明日は自分はどんなプランを持っていこうかというプレッシャーも感じながらの場でもあり。そうやってたくさん挑戦して作った作品なので、先輩に負けない後輩たちの姿もぜひ見ていただきたいですね。昨今、劇場でも声出しもOKになってまいりました。ぜひみなさんも大きな声で地下鉄への愛を叫んでくださいね。

南北線 役:川﨑優作
トリビアコメディーという原作の面白さを生かすこの舞台、役者は歌、ダンス、そして高いコメディーセンスが求められております。稽古場ではみんながいろんなアイデアを持ち寄り、演出の川尻恵太さんはそれを削っていくという普段なかなかない感じの中、とても楽しい日々を過ごしました。後輩は先輩の足を引っ張ってはいけないので稽古中もなかなかミスなどできないものですが、若手がやるようなミスを大体おじさんたちが率先してやってくれる。そういう温かい空気感の中で僕らものびのびやらせていただいています(笑)。「青春鉄道のお客様は熱量がすごい」という先輩方の言葉を早く味わいたい! みなさん、頭を空っぽにして楽しんでください!

脚本・演出・作詞:川尻恵太 (SUGARBOY) スペシャルメッセージ

ミュージカル青春鉄道、西武、高速鉄道に続いて3度目のスピンオフは地下鉄です。
本公演とスピンオフの違いは、そのグルーブ感にあります。
彼らは地下を走る鉄道たち。
西武や、高速鉄道と比べて、クールで華麗な銀座線が座長の公演ですが、全然クールになりませんでした。
なんだか、この鉄道たち、いつにもまして人間っぽいです。
ああ、そこ喧嘩しない!おじさんたちはお酒を飲まない!
新人の君は先輩にストレスを与えない!!
しまいにはどいつもこいつも、愛をさけんでやがる!!
そうなんです。今回もみんな、色んな方法で不器用に愛をさけんでます。
アンダーグラウンドからのこのさけびが皆様に届けば嬉しいです。
2023年大みそかまで一緒に走りましょう。

ゲネプロリポート

シリーズ初の地下鉄スピンオフである本作は、東京の地下に張り巡らされたメトロ網をもれなく押さえた“全員集合”! 舞台を観ながら思わず路線図を頭に浮かべてしまうくらいに私たちの身近に感じられるメトロトリュビュートが満載であった。

有楽町線有楽町新線改め副都心線との出会いと成長と別れのストーリーを中心に、乗り入れたり乗り入れなかったり、親しかったり親しくなかったりの悲喜こもごもの“人間(路線)模様”は、まさに擬人化の極地。ショートショートで綴られていくメトロたちの日常は働く者たちの日常であり、先輩、後輩、同僚、同業他社たちの間で交わされる会話、生まれ出づる感情、結ばれていく絆のどれもが私たちが日頃体験している人生のあれこれと重なって、喜怒哀楽全ての感情を揺さぶってくる。

初演から出ているメンバーの安定感と遊び心に対し、初参加組の振り切ったパフォーマンスとのコントラストも楽しく、コメディーとしてのレイヤーも豊富。スカのリズムに乗ったイケおじ(?)の都営チームに和まされ、はじまりのメトロである銀座線丸ノ内線のエピソードに胸がキュッとなり、オールキャストでのナンバーは思いっきりコール&レスポンス。「こんなミュージカルもあるんだ!」というここにしかない世界観を堪能しつつ、メトロへの解像度も抜群にUP! キャストと共にアンダーグラウンドを巡るノンストップの2時間20分、どうぞご乗車を。

ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』~地下の中心で愛をさけんだMétro~ 舞台写真