ラ・リーガ第18節が19日から21日にかけて各地で開催された。

 ここまで14勝2分1敗と好成績を残し、首位を走っているジローナは、敵地で7位ベティスと対戦した。ジローナは39分、アルテム・ドフビクがPKを決めて先手を取る。試合はこのまま終盤に突入したが、ベティスは88分、セットプレーの中で生まれたゴール前の混戦から、最後はヘルマン・ペッセージャが豪快な一撃を叩き込む。後半アディショナルタイムにはジローナのデイリー・ブリントがゴールを脅かすシュートを放ったものの決め切ることはできず、試合は1-1でタイムアップを迎えた。

 ジローナとベティスの試合から2時間30分後にキックオフを迎えたのは、レアル・マドリードとアラベスの一戦。ジローナの結果を踏まえ、レアル・マドリードは勝利すれば首位に浮上できる状況の中でアラベスの本拠地に乗り込んだ。試合は拮抗したまま時間が経過するも、後半立ち上がりの52分にはナチョ・フェルナンデスが退場処分を受け、レアル・マドリードは10人での戦いを強いられる。このまま勝ち点「1」を分け合うかに思われたが、後半アディショナルタイムに左コーナーキックからルーカス・バスケスがヘディングシュートを沈め、均衡を破った。試合はこのままタイムアップ。勝利したレアル・マドリードジローナと勝ち点「45」で並んだものの、得失点差で上回っているため、約2週間ぶりに首位へ再浮上した。

 ラ・リーガ2試合連続で勝利を逃していた3位のバルセロナは、ホームにアルメリアを迎えた。バルセロナは33分にセットプレーからハフィーニャが先制点を決めたものの、41分にはアルメリアのレオ・バチストンによって試合を振り出しに戻される。1-1で折り返した後半、60分には左コーナーキックからニアサイドに飛び込んだセルジ・ロベルトが頭で勝ち越しゴールを叩き込むが、71分にはGKイニャキ・ペーニャロナルド・アラウホの連携ミスからエドガル・ゴンサレスに同点ゴールを許した。バルセロナとしては嫌なムードが漂ったが、終盤に差し掛かった83分、ロベルト・レヴァンドフスキの浮き球パスでボックス右へ抜け出したS・ロベルトがこの日2点目をゲット。キャプテンの活躍により、バルセロナが3試合ぶりの白星を飾った。

 4位のアトレティコ・マドリードはホームで8位ヘタフェと激突。前半終了間際にステファン・サヴィッチが退場処分となり、アトレティコ・マドリードは前半から数的不利に陥る。それでも、前半終了間際にアントワーヌ・グリーズマンが先制ゴールをマーク。後半の立ち上がりにはボルハ・マジョラルに得点を許したが、63分にアルバロ・モラタがヘディングシュートで、69分にグリーズマンがPKで追加点を挙げる。ホームで強いアトレティコ・マドリードがこのまま逃げ切るかに思えたが、87分にヘタフェのオスカル・ロドリゲスが1点を返すと、後半アディショナルタイムにはマジョラルがPKで同点ゴールを記録。試合はこのまま終了し、アトレティコ・マドリードのホーム公式戦連勝記録が「20」でストップした。

 6位のレアル・ソシエダは、敵地でカディスと対戦。前半はカディスに何度かゴールを脅かされながら、GKアレックス・レミロの好セーブで難を逃れる。後半に入ると59分、ペナルティエリア右のスペースでボールを受けた久保建英が左足でマイナス方向へクロスボールを送ると、飛び込んできたマルティン・スビメンディが左足で合わせたが、ボレーシュートはクロスバーに嫌われた。最後までゴールネットが揺れることはなく、試合はスコアレスでタイムアップ。久保はフル出場を果たしたが、2試合ぶりの得点とはならなかった。なお、レアル・ソシエダチャンピオンズリーグ(CL)も含めて3試合連続のスコアレスドローとなっている。

 これで2023年のラ・リーガは予定されていた全日程が終了した。各クラブはここから束の間のウインターブレイクに突入。次節のラ・リーガは新年早々の1月2日から4日にかけて行われる。

 今節の試合結果と順位表は下記の通り。

◆■ラ・リーガ第18節

12月19日(火)
ラージョ・バジェカーノ 0-1 バレンシア
アトレティコ・マドリード 3-3 ヘタフェ
グラナダ 0-3 セビージャ

12月20日(水)
バルセロナ 3-2 アルメリア
アスレティック・ビルバオ 1-0 ラス・パルマ
ビジャレアル 3-2 セルタ

12月21日(木)
ベティス 1-1 ジロー
カディス 0-0 レアル・ソシエダ
マジョルカ 3-2 オサスナ
アラベス 0-1 レアル・マドリード

◆■順位表

※()内は勝ち点/得失点差
1位 レアル・マドリード(45/+28)
2位 ジローナ(45/+21)
3位 バルセロナ(38/+13)
4位 アトレティコ・マドリード(35/+16)
5位 アスレティック・ビルバオ(35/+15)
6位 レアル・ソシエダ(31/+11)
7位 ベティス(28/+2)
8位 ヘタフェ(26/+1)
9位 ラス・パルマス(25/0)
10位 バレンシア(23/-3)
11位 ラージョ・バジェカーノ(20/-8)
12位 オサスナ(19/-8)
13位 ビジャレアル(19/-9)
14位 マジョルカ(18/-5)
15位 セビージャ(16/-1)
16位 アラベス(16/-10)
17位 カディス(15/-10)
18位 セルタ(13/-10)
19位 グラナダ(8/-20)
20位 アルメリア(5/-23)

ハイライト動画】ジローナはベティスと痛み分け、首位の座を守れず

年内の最終戦となるラ・リーガ第18節が各地で開催 [写真]=ムツ カワモリ、Getty Images