田口浩正主演のドラマ「商店街のピアニスト 永遠の調べ」(毎週土曜夜11:00-11:30)の第11話が、BS松竹東急(全国無料放送・BS260ch)にて12月16日に放送された。第11話では、浩平(井上想良)がウィーン時代の恩師・山口梨沙子(名取裕子)と再会する様子が描かれた。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】浮かない表情を見せる井上想良“浩平”

■「商店街のピアニスト 永遠の調べ」とは

本作は、2022年10月に放送され好評を博したオリジナルドラマ「商店街のピアニスト」の続編。新たなキャストを迎え、商店街にある1台のストリートピアノから繰り広げられるハートウォーミングなストーリーとなっている。物語では、妻を亡くしたフレンチレストランのオーナーシェフが、妻が生前演奏していたピアノを“ストリートピアノ”として生まれ変わらせ、そのピアノを通じてさまざまな人間模様と心の交流が描かれる。

主人公の水崎恵太役を務めるのは、名バイプレイヤーとして数々の作品に出演する田口浩正。心優しいフレンチレストランのオーナーシェフ・水崎恵太役を演じる。また、恵太の亡くなった妻であり、元ピアノ講師の水崎花織役は藤田朋子が担当。

そのほか、NHKの連続テレビ小説らんまん」にも出演した俳優・井上想良が商店街にあらわれるピアニスト・今西浩平役を、フォロワー数が日本国内女性でNo.1の1000万人以上を誇るTikToker・景井ひなが、水崎のフレンチレストランでパティシエ見習いとして働く片岡美歩役を演じる。

■恩師・山口を前にして思うように演奏できない浩平…

浩平が「セラヴィ!ケイ」でピアノを弾いていると、浩平のピアノの先生で音楽大学教授である山口梨沙子が訪れる。山口は“浩平のピアノを聴きに来た”と言って演奏に耳を傾けるが、浩平は緊張で顔がこわばり何度もミスをしてしまう。

演奏が終わり、山口は浩平に来年開催する自分のコンサートへの出演依頼をすると、浩平は戸惑って口ごもってしまう。以前“両親の夢でもあるウィーンでのリサイタルを開きたい”と語っていた浩平に対し、山口は「歩き出せないなら、その夢は忘れなさい」「あなたはピアニストには向いてないわ」と言い放つのだった。

その夜、花織の幻影に“浩平にウィーンに戻ってほしいの?”と聞かれた恵太は、「浩平がここにいると、家族と一緒にいるような気がする」と語るが、その一方で“将来のことを考えると山口に指導してもらった方が良い”と複雑な胸の内を明かした。そんな恵太に花織は、「浩平くんとあなたって、よく似てるのね」「過去のことをくよくよ考えて、歩き出せないでいるところ」と言って微笑むのだった――。

トラウマから抜け出せない浩平に、あえて厳しく接する山口

後日、山口は再び「セラヴィ!ケイ」を訪れ浩平にピアノを弾かせるが、浩平は緊張とトラウマのせいか、過去に連弾で失敗をした部分で何度も間違えてしまう。すると山口はピアノを中断させ、「今のままでは何度やっても同じよ。あなたが自力で這い上がってこない限りはね」と厳しい言葉をかけて去って行った。

恵太は山口を追いかけ、“彼には才能があるからもう一度聴いてほしい”と頼み込むも、「優しく励ますだけが彼のためにならない」「立ち直る方法は自分で見つけるしかない」と断り、恵太に「よろしくお願いします」と伝えてその場を後にした。

その夜、花織の幻影に「浩平君を何とかしてやりたい」と心情を吐露する恵太。花織は「動き出すのよ、まずあなたが」と言い、恵太ができることをしてほしいと伝える。そして花織は、浩平に自信を取り戻してもらうための作戦として、“私が生前にイベントで弾く予定だったピアノ曲を弾いてもらうのはどう?”と提案した。

■浩平を救いたい恵太は『ハンガリー舞曲』の演奏を依頼する

その翌日、恵太は浩平にクリスマスイベントでの演奏を頼み、弾いてほしい曲として、浩平が山口との連弾で失敗した『ハンガリー舞曲』を挙げる。浩平は戸惑うものの、山口に言われた「今のままでは何度やっても同じよ。あなたが自力で這い上がってこない限りはね」という言葉を思い出し、イベント当日まで練習を重ねることを決意するのだった――。

次話の予告映像では、浩平が真剣な表情でピアノを演奏する姿が映し出された。また恵太は花織がイベントで弾くはずだったベートーヴェンの『歓喜の歌』の楽譜を探し出し、その中に挟んであった“花織のメモ”を見つける様子も描かれる。

恵太と浩平、なかなか1歩を踏み出せない2人は最終回で心からの笑顔を見せてくれるのだろうか。最終回となる第12話は、12月23日(土)の夜11時から放送予定となっている。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

「商店街のピアニスト 永遠の調べ」第11話より/(C)BS松竹東急/ホリプロ