トータルで4基のレーダーが引き渡されます。

上空だけでなく海上監視にも効果的

フィリピン空軍は2023年12月20日、新たな対空監視用レーダーシステムの受領式典を実施したと発表しました。

これは、日本初となる完成装備品の移転案件として、防衛装備庁がフィリピンに設置していたもので、三菱電機製の警戒管制レーダーになります。

納入自体は11月初旬にすでに行われていましたが、このたびフィリピンと日本、双方の関係者が出席して引き渡し式典が行われたものです。

設置場所は南シナ海に面したフィリピン北部ラウニオン州サンフェルナンドの空軍基地で、レーダータワーと指揮所建物のテープカットが行われました。

なお、フィリピンは今回式典が行われたレーダーサイトを含めて、固定式の長距離監視レーダー3基と移動式の対空監視レーダー1基が引き渡される予定です。フィリピンでは今回のプロジェクトは、フィリピンの防衛インフラを飛躍的に進化させるものであり、上空だけでなく洋上監視の強化だけでなく、即応対処性の向上にもつながるとしています。

フィリピン北部ラウニオン州サンフェルナンドの空軍基地に設置された日本製のレーダーシステム(画像:フィリピン空軍)。