さまざまなヒットコンテンツが生まれた2023年。多彩なエンタメコンテンツを発信してきたWEBザテレビジョン編集部が、反響のあった注目コンテンツを紹介する。その一つが、オンライン動画配信サービスHulu」にて、シーズン1~6まで配信中の「ライド with ノーマン・リーダス」だ。本作は、大人気ドラマシリーズ「ウォーキング・デッド」のダリル役で、無類のバイク好きの俳優ノーマン・リーダスが、ゆかりのある仲間と共に世界各国の名所を訪れながら、自然や歴史、文化などをツーリングで探訪していく。そしてシーズン6ではキアヌ・リーブスが登場し、広大な自然を有するアメリカ・ユタ州の名所をバイクで走りながら番組を盛り上げる。そこで今回は、シーズン6のあらすじや見どころを紹介しながら全4話を振り返る。(以下、一部ネタバレを含みます)

【写真】バイカーの服装も最高に似合うノーマン・リーダス

■キアヌ・リーブスとユタ州の自然を巡る第1話

第1話では、「マトリックス」や「ジョン・ウィック」などさまざまな作品に出演し、バイク好きがこうじてバイクメーカーを設立したハリウッドスター、キアヌ・リーブスをゲストに迎え、アメリカ・ユタ州の12万ヘクタールもの広大な地を旅する。

2人はまず、街を案内してくれるという男性JP・コールズとワッフル店で落ち合う。JPによると、ユタはバイカーの地としても名が通っており、「ユタを走らない者は真のバイカーじゃない」と言われるほどだという。

その後2人はツーリングで旅をしながら、キアヌが過去に出演していた作品や「ジョン・ウィック」での戦闘シーンのトレーニング方法について語り合う。そしてノーマンはキアヌについて、「自分を成長させてくれる人と出会えるのは幸運なことだ」と話した。

またランチョ・ルナ・ロボスという保護犬をスターに育てる施設に行き、犬ぞりを体験したり、一度廃れた街を復活させた人の店に行ったりと、ユタの自然と古い伝統を重んじながら街を発展させようとする人々の努力を感じるノーマンとキアヌ。

旅の終盤で、ユタの国立公園を巡った2人は、JPが主催するモアブのバイカーたちのイベントに顔を出す。「人々の結びつき」を目的とした同イベントでは、各地のバイカーが親交を深め、夜になると炎を囲みながらバイカーが一斉に走り出し、爽快感を楽しんでいた。

■ジョシュ・ホロウェイと北イタリアの歴史を巡る第2話

第2話では、「LOST」のソーヤー役でブレイクした俳優、ジョシュ・ホロウェイとともに北イタリアを旅する。ジョシュは1990年代イタリアのボローニャに住んでいたことがあり、当時18歳だったジョシュはお金はなかったが当時の旧友のおかげで楽しいひとときを過ごしていた。ヴェルサーチの若者向けライン「ヴェルサス」のモデルを務めたことで仕事が軌道に乗ったそうだ。

2人が北イタリアで訪れたのは、後輪2つと前輪1つの小型のオート三輪車「アペ」のサーキット場。アペは業務用として生み出されたが、現在はレース車としてイタリアで広く愛されている。2人はカスタムされたかわいらしい見た目のアペに乗り楽しむ。

その後ガルダ湖に沿ってバイクを走らせた2人は、ヨーロッパ随一の絶景を誇ると言われる山間の美しい街の絶景に心を打たれたり、ランボルギーニフェラーリなどイタリア車の心臓部「モーターバレー」でイタリア最高峰のバイクに試乗し、サーキット場でテスト走行を体験する。

旅の道中にはジョシュの“とあるトラブル”が発生するも、最後にはそのトラブルを乗り越えて無事ジョシュの旧友・ルカに会いにボローニャへ向かい、感動の再会で2人が抱き合うシーンも。ジョシュが昔住んでいたという家にも行き、懐かしさから顔をほころばせ熱い想いがよみがえる旅となった。

■友人ジョニーノックスビルとローマの観光地を巡る第3話

第3話では、“永遠の都”と呼ばれるイタリアローマの地で古代の雰囲気を味わうため、まずノーマンは1人で市街地を歩いて巡り、翌日休暇でイタリアに滞在中の旧友ジョニーノックスビルと合流。俳優でコメディアンジョニーの愛車「フィアット1100」に乗り、ローマ郊外の名所を巡る。

運転が心許ないジョニーハラハラしながらも、ボマルツォの「怪物公園」へ向かうノーマンたち。この公園は16世紀に傭兵隊長が造らせ、妻を亡くした喪失感をここで癒したが、やがて忘れ去られ数百年もの間放置されたそうだ。

その後、300年におよぶ地震や洪水などにより存在を脅かされながらもなんとか存続する天空の村、チヴィタ・デイ・バニョレージョへと向かった。2500年前にエトルリア人が建てた入り口を見ながら2人は300年の歴史を肌で感じる。

第3話では、旧友と一緒に旅をするノーマンの表情は終始柔らかく、ふとしたジョークにも大いに盛り上がる様子が描かれた。

そして最後には、「リタズ」という“ローマ初の女性バイクグループ”とともに、闘技場「コロッセオ」や「アッピア街道」を巡り、思い出や伝統を大切にしながら過ごすイタリア人の心に触れるのだった。

■友人アドリ・ローとポルトガルのアートを巡る第4話

第4話では、ノーマンが主催するヴィンテージバイクと車のイベントで出会ったプロの写真家、アドリ・ローとヨーロッパで人気急上昇中のポルトガルを旅する。ノーマン自身も「ウォーキング・デッド」のPRでポルトガルリスボンを訪れた際に、この地に魅了された内の1人だった。

リスボンにはヨーロッパらしいお城のような建築物やかわいいタイル、歴史を感じる石畳が点在しており、見ていて飽きがこない。

ポルトガルは近年、“観光客”と切っても切れない存在だという。街で人気のエッグタルト店では、商品を求めて連日多くの観光客が訪れ、巨大な壁に囲まれた小さな町の飲食店の店員は、“観光客の急増により地価が上がり、住む人が激減した”と話す。

また“ポルトガルヴェネツィア”と呼ばれるアベイロもアメリカ人観光客が増えており、お金を落とすことで現地の人の生活水準は上がるが、この先限度があると懸念している様子だった。

昔を重んじながらも、観光客の増加により変化していく様子をポルトガル人は少しずつ受け入れながら、世界中の人たちをもてなしている姿が見られた。

ノーマンがゆかりのある人たちとツーリングを楽しむ

「ライド with ノーマン・リーダス」シーズン6では、無類のバイク好きであるノーマン・リーダスがさまざまな人たちとアメリカ、ヨーロッパの地をバイクで旅しながら、各地の人々、文化、歴史などに触れ合う様子が描かれている。

ユタ州の広大な砂漠やヨーロッパの美しい街並み、建造物を横目にツーリングする姿は非常に迫力があり、少し離れた画角からのカットが多用されることで、見る側もバイクで走っているような爽快感あふれる感覚になれる。

またツーリングしながらの会話も見どころの一つで、好きなバイクに乗りながらいつもより開放的な気分になっているノーマンたちの新鮮な姿を見ることができる。

世界中をバイクで巡るノーマン・リーダスの旅。次のどのような人物とどこに訪れるのか楽しみだ。

Huluプレミア「ライド with ノーマン・リーダス」シーズン6より/(C)2021 AMC Film Holdings LLC. All Rights Reserved.