日本でイメージするタクシーと言えばセダンタイプやミニバンタイプの自動車。一方、海外ではバイクタクシーも一般的な光景だ。けれど、海外旅のベテランでも驚くほどの予想外なバイタクが存在して……。

【漫画】「海外ホテルで手配したタクシーの全てが予想外。」を読む

世界各地を旅する漫画家の五箇野人(@gokayajin)さんが、アジアのホテルで配車してもらった衝撃的なタクシーとの出合いを描いた体験談漫画に、X上で2700件を超えるいいねとともに「乗りてー」「遊園地の乗り物レベルのワクワク感」「一度でいいから乗ってみたくなる」と驚きの声が集まっている。作者の五箇野人さんに、作品に描かれたエピソードについて詳しい話を訊いた。

■これがタクシー!?衝撃の“原付サイドカー”との出合い

さまざまな国や地域を巡り、その体験を「海外旅日記」として漫画に描く五箇野人さん。ゲッサン(小学館)で連載中の「海外 縁にまかせて歩くだけ。」(単行本第1巻は2023年10月12日発売)や、単行本4冊を数える「つかれたときに読む海外旅日記」シリーズで人気を博している。

話題を呼んだのは、五箇野人さんがブログ・SNSに11月投稿した「海外ホテルで手配したタクシーの全てが予想外。」という短編漫画。帰国のため、空港へ向かうタクシーをホテルで手配した際の出来事をつづったエピソードだ。

ホテルをチェックアウトし、旅の終わりを感じていた五箇野人さん。だが、配車されたタクシーを一目見て「ワクワクしてきた」と旅情が再燃する。

というのも、そのタクシーは原付にリアカーを改造したかのようなサイドカーを取りつけたもの。スーツケースはヒモで縛って固定するなどDIY感満載で、まるで遊園地のアトラクションのような乗り物だったのだ。

走り出せば、グルグルと回り続ける壊れたスピードメーターが目に入り、五箇野人さんは旅の終わりに「エクストラステージ突入感」を味わえたのだった。

■乗り心地は見た目以上に快適!斬新すぎるサイドカーの乗車体験

想定外のサイドカー原付に「最高のビジュアル」と大興奮だった五箇野人さん。ブログでは漫画に登場した実際の車両の写真も掲載されており、当時の体験をより深く味わえる。そんな同エピソードを漫画に取り上げた理由や、乗車した感想を五箇野人さんに取材した。

――このエピソードを取り上げたきっかけを教えてください。

【五箇野人】漫画にも描いたように、旅の終わりを感じていたところでのまさかの興奮と刺激をもらえてとても印象に残っていたので、漫画でお伝えしたいと思いました。

――漫画や写真を見るだけで心がくすぐられるタクシーです。予想外の車が配車されたとき、また実際に乗ってみての感想はいかがでしたか?

【五箇野人】見たときの心境は先述のとおり、かなり興奮しました。乗った感想としては、しっかり専用座席として作られていたのでゆったりと座れて想像以上に乗り心地がよかったです。すべての構造が自分にとって斬新だったので隅々まで見ていて、その流れであのスピードメーターにも目が行ったのですが、実際は原付の出す一般的な速度でした。

――空港までの道中での発見など、エピソードのこぼれ話があれば教えてください。

【五箇野人】ドライバーさんは写真や動画にも寛容で、どれも笑顔で対応して写ってくれました。自分が車体への関心を伝えるとどこか誇らしげな表情も素敵でした。

ちなみに雨のときは座席前面を上から垂らしたシートで覆って走り、しかもシートは透明とは限らないとのことで、それを含めとてもおもしろい体験でした。

取材協力:五箇野人(@gokayajin)

ホテルで配車してもらったタクシーは、DIY感あふれるサイドカーだった!アジアで出合った予想外のビジュアルに大興奮/五箇野人(@gokayajin)