【スマートホーム入門ガイド・3】 スマートホームに少しでも興味を持ち「自分も導入してみようかな」と思った人にとって、スマートホーム化の第一歩として、どの機器を導入すれば良いか迷うこともあるだろう。今回は、機器を購入する前に準備をしておきたい環境整備や、初心者でも手軽に使えるおすすめのスマートホーム機器と、慣れてきたら次のステップとして導入したい機器を紹介する。

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●スマートホーム機器を買いたい でも、その前に!



 スマートホームの導入には、ネットワーク環境が不可欠だ。スマートホーム化は機器とインターネットをつないで初めて実現できるため、まずは自宅にインターネット環境を用意しよう。また、遠隔からの操作やデバイス同士の連携を考えると、高速で安定したWi-Fi環境が求められる。

 スマートホームの便利さに気づくと、「これも追加で購入しよう」と機器が増えていってしまうもの。近年、スマホやタブレットなどWi-Fiに接続するアイテムが増えているので、スマートホーム化を見据えて、同時接続台数に余裕を持ったWi-Fiを選ぶことをおすすめする。ストレスなくスマートホーム機器を利用するためにも、安さよりも安定重視で回線を選んでもらいたい。


●ズバリ、初心者向けにおすすめのスマートホーム機器は?



 初心者におすすめの機器として、「スマートスピーカー」と「赤外線リモコン」を紹介したい。

 スマートスピーカーは、音声によってさまざまな機器を操作することができ、スマートホーム化の第一歩としておすすめの機器だ。

 スマートホームアプリを開発するアクセルラボでは、今年4月に「スマートホームに関する実態調査」を行い、一般消費者618人から回答を得た。すでにスマートホーム化を実践している人の中で、最初に導入した機器の第1位はスマートスピーカーだった。

 スマートスピーカーにも色々あるが、例えばAmazonが提供する「Alexa(アレクサ)」をCMで見たことがある人は多いと思う。「アレクサ、おやすみ」と、声で指示をして家電を動かす様子が広く認知されたこともあり、自宅のスマートホーム化を試みる際に、頭に浮かびやすいデバイスなのだろう。スマートスピーカーがあれば、音声によって情報収集をしたり、スケジュールの調整や子供の話し相手になってくれたりと、これまでの家電にはなかった利便性をもたらしてくれる。

 さらに、スマートリモコンと組み合わせることで、エアコンやテレビといった家電を音声で操作することも可能となる。導入プロセスもていねいに説明されるので分かりやすく、利用しやすいデバイスともいえる。

 スマートスピーカーと合わせて導入したいのがスマートリモコンだ。

 スマートリモコンは、赤外線タイプのリモコンを学習させ、スマートフォンから操作できるようにするデバイスだ。スマートリモコンと、前述のスマートスピーカーを組み合わせることで、テレビやエアコンなどの家電を声で操作できるようになる。複数のスマート家電の連携を設定することもでき、例えば、出勤時に「いってきます」とスマートスピーカーに声をかけると、照明が消えて、エアコンが消えて、と一斉に家中の家電を動かすことができるのだ。リモコン登録設定はガイドに従えば簡単なので、スマートリモコンは初心者でも導入しやすい。


●スマートホームに慣れてきた人におすすめしたい機器は?



 スマートホーム化に慣れてきたら、次におすすめしたいのが「スマートロック」だ。

 スマートロックとは、スマホから遠隔で開閉などの操作ができる鍵のことをいう。既存のドアにそのまま取り付ける形で利用できるものが多いので、賃貸住宅でも設置しやすく、オートロック機能で鍵の閉め忘れを防ぐこともできる。家に近づくと自動的にカギを開けるような設定ができる機種もあるので、お買物帰りで両手がふさがって鍵を取り出しにくいようなケースでも非常に便利だ。

 また、ドアの外側にキーパッドを貼り付け、家の鍵を暗証番号で開けられるようにする機種もある。ただし、集合住宅に住んでいる場合、ドアの外側への設置は規約によって禁止されている場合もあるため注意してほしい。

 今回は、スマートホーム初心者が取り入れやすいおすすめ機器を紹介した。最初からいくつも導入するのはハードルが高いので、まずは一つからでもスマートホーム機器を導入してみてはいかがだろうか。スマートホームは実際に使ってみないと分からない部分もあるが、その利便性が日常生活に大きな変化をもたらすことは間違いない。(アクセルラボ・青木継孝)

スマートホームのおすすめデバイス解説