早いもので今年も残すところあとわずかとなりました。年末年始をハワイで過ごすという人もいるかもしれません。しかし、いざ訪れるとなると物価が気になるという人も多いのではないでしょうか。本稿では、株式会社Crossover Internationalの代表取締役である田村仁氏が、23年12月のハワイ出張時の物価事情について報告します。

いざハワイへ!

今回急遽決まったハワイ出張でしたが、まずはフライトを確保しないといけません。

筆者は個人的にJALが好きなのでJALにて手配。2023年12月中旬の羽田空港↔︎ホノルル空港(直行便)で実際にいくらだったのかというと、エコノミークラスで176,130円でした[図表1]。

一時期に比べるとだいぶ落ち着いてはきましたが、それでも昔よりはお高いですね。

<実際の領収書>

ホノルル空港からの移動はUberで。Uberができてからはタクシーに乗ることがなくなりました。空港から会社のあるアラモアナまで向かいます。

金額はチップなど諸々込みで27.45ドル[図表2]。ワイキキまで行くのであれば32~33ドルくらいになるかもしれません。なおUberですが、ワイキキやアラモアナ周辺で配車手配をする際、以前よりも台数が少なくなっているように個人的には感じました。

<実際の領収書>

以前はすぐ近くにいてスムーズに乗れたのですが、今回は空きの車があまりなく、割と遠くからピックアップにきてもらう、ということが多かった気がします。利用者が多くて空きがないのか、純粋に運行台数が減少しているのかは判断できませんでしたが、利用する際には時間に余裕を持って手配をすることをお勧めします(空港ではすぐに配車できました)。

ちょっとした買い出しと晩ごはんへ!

さて、到着後はお水などの買い出しついでに晩ごはんを食べにワイキキの街中へ。日本人にも人気のABC Storeにて買い出しを行います[図表3]。

緑のたぬき』    4.79ドル  約694円

コカ・コーラ』   3.19ドル  約462円

『Hawaiian Water』  1.79ドル  約259

(※すべて1ドル145円換算)

お水はそれほどではありませんでしたが、インスタント食品やコーラなどは日本の約3倍近い価格です。

ABCで買い物をしつつ、晩ごはんを探しにワイキキを散策。23年2月にオープンしたSTIX Asiaへ足を伸ばしてみます[図表4]。

こちらはアジア各国の料理を楽しめるフードホールとなっており、Noodle St.というラーメン屋さんが軒を連ねるエリアがありました[図表5]。

今回はそのなかから、「梅光軒」という旭川ラーメンのお店へ。オーダーは味噌ラーメンにバターコーンをトッピングして大盛りに。お疲れ様ということで生ビールも1杯いただきます[図表6]。

日本で食べるのとまったく遜色ない美味しさでしたが、これでおいくらでしょうか? チップやサービスチャージ、Taxも入れると36.76ドルということになりました[図表7]。

<実際の領収書>

そしてその支払いはクレジットカードで行ったのですが、カードの利用履歴を確認してみると、早速この詳細が[図表8]。

トッピング等々もしましたが、食べたのは筆者1人。味噌ラーメンとビールで約5,500円という結果です。

ちなみにこの日はハワイの23年12月11日で、日本では12月12日。為替がちょうど円高に振れてきており、145円前後だったのですが、カードの請求では1ドル=149.49円で計算されていました。

よくテレビで「家族4人でラーメン食べたら1万円を超えた」なんていう話が出てきますが、それならむしろ安いくらいかもしれません……。今回の出張での支出の一部をご覧いただきましたが、ハワイの物価は高いな、と感じる人が多かったのではないでしょうか。

日本からの渡航者数は?

コロナも落ち着き、渡航に制限がなくなったいま、日本からの渡航者数はどの程度回復しているのでしょうか? こちらがコロナ前の19年と、22・23年の渡航者数推移を比較したグラフです[図表9]。

コロナ前、日本からの渡航者はざっと1日平均5,000人程度でした(上記グラフの緑)が、23年度は徐々に増加傾向にはあるものの1日2,500人前後(上記グラフのピンク)となっています。

コロナ前の約50%程度になってしまっているのが現状ですが、この為替と物価高によるダブルパンチが日本人のハワイ渡航の足枷になってしまっているのかもしれません。

また、以前のような旅行会社の格安パッケージツアーもほとんどみかけなくなっており、基本的には各自でフライトやホテルを手配するか、旅行会社に依頼して個別のプランを組んでもらうか、という形での渡航になるでしょう。すると、すべてコミコミで考えた場合、コロナ前と比較して日本円では約2〜3倍程度の費用がかかると想定しておくのが無難かもしれません。

米国のインフレも落ち着いてきたという議論も少しずつ出始めまていますが、24年度以降、少しでもハワイ渡航がしやすくなる環境になるといいですね。

田村 仁 株式会社Crossover International 代表取締役

(※写真はイメージです/PIXTA)