今冬のメジャーリーグの移籍市場は、まさに“ドジャース無双”といった具合だ。
現地時間12月9日に大谷翔平と10年総額7億ドル（約1015億円）のプロスポーツ史上最高額の契約を成立させたドジャースは、7日後にレイズからトレードで獲得していたタイラー・グラスノーと5年1億3500万ドル（約195億7500万円）で延長契約を締結。そして、21日にポスティングでメジャー移籍を狙っていた山本由伸を12年総額3億2500万ドル（約471億2500万円）で獲得した。
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単純計算ながら3選手合わせて総額11億6000万ドル（約1682億円）をつぎ込んだ。この歴史的な補強にはロサンゼルスの地元メディアなどから賞賛が寄せられた一方で、移籍市場の「目玉」とされた選手を次々とかっさらわれた他球団のファンからは反発の声が殺到している。
ドジャースの金満ぶりが発揮された動きに賛否が相次いだ。そんななかで「嫌いになれない」と論じたのは、米ポッドキャスト番組『The Rich Eisen Show』で番組ホストを務めるスポーツジャーナリストのリッチ・アイゼン氏だ。
山本の獲得報道が世間を賑わせた現地時間12月21日に番組を更新したアイゼン氏は「1つの球団がお金を持っていて、欲しい選手全員を獲得するのは野球にとっていいことなのか？ もしくは誰もがドジャースを応援しなくなるから、野球にとっていいことなのか」と提議。今オフの争奪戦に敗れたジャイアンツ、ヤンキース、メッツたちのファンが激怒している世間の空気感を伝えたうえで、「昨晩、私の息子と私はオオタニに試合で会うことができたんだ」と、NFLの試合で大谷と遭遇した際のエピソードを明かした。
「オオタニは私たちに時間をくれなかった、それとも最高に親切な男だったか、どっちだと思う？」
他の番組出演者たちにそう投げかけたアイゼン氏は、即座に12歳だという愛息子と大谷の2ショット写真を公開。これにスタジオが「ワオッ」と沸くと、「オオタニは試合そっちのけで、すぐ立ち上がって写真に応じてくれた」と、まさかの神対応を回想。そして、「これが問題なのさ。ショウヘイ・オオタニは好まれるかどうかじゃない。誰も嫌いになれないんだ」と強く訴えた。
以前から大谷について「彼は心底応援したくなる選手なんだ」と熱弁をふるっていたアイゼン氏。一部で「新たな悪の帝国が出来た」と揶揄されるドジャース移籍だが、二刀流戦士に対する愛は変わらず持ち続けているようだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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