ランコとソトというスラッガーを擁する来季のロッテ打線は破壊力がありそうだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 ロッテ12月21日、自由契約になっていたポランコとの契約合意を発表した。今シーズンは26本塁打を放って本塁打王を獲得。チームトップの75打点はマークするなど、チームの中心的打者の引き止めに成功したことはロッテとしては大きい。

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 また、14日にはDeNAから自由契約になっていたソトの獲得を発表。今シーズンは14本塁打、50打点と十分な結果とは言えないが、過去に二度本塁打王になった実績もあり、新天地で復活を遂げて本来のパワーを見せつける可能性はある。両リーグ本塁打王に輝いた助っ人が2人も在籍することになり、来シーズンのロッテ打線の破壊力はパリーグ屈指になるかもしれない。

 ポランコ指名打者、ソトは一塁手としての起用が予想されるが、それによってますます出場機会が減るかもしれない選手がいる。それは現在34歳の井上晴哉だ。

 2018年(24本塁打)、2019年(24本塁打)と2年連続で20本塁打をマークするなど、生え抜きの長距離砲として期待されていた井上。今シーズンは32試合に出場して、打率.179、1本塁打、8打点と満足な結果を残せなかった。年々二軍生活が長くなっており、ポランコ、ソトが在籍したことを受け、来シーズンはより出場機会が減りかねない。

 それでも、“アジャ”の愛称で親しまれている人気者であり、ポランコとソトを押しのけ、試合に出場して豪快な本塁打を放ってくれる姿を期待しているロッテファンは多い。正念場となる来シーズン、井上の活躍が注目される。

 また、ポランコとソトの存在は、井上だけではなく若手選手の出場機会にも影響を与えそうだ。今シーズン、ファーストとして主に出場していた選手は茶谷健太山口航輝池田来翔安田尚憲佐藤都志也が挙げられる。茶谷は打率.284とハイアベレージをマークして、山口はチーム2位の14本塁打を放つなど存在感を発揮したが、そんな茶谷や山口であっても来シーズンはスタメン確約とは言い難い。

 裏を返せば、レギュラー争いがより過熱して、長年苦しんだ破壊力不足の解消に向かっていくかもしれない。ポランコが残留して、ソトが加入したことにより、ロッテにどのような化学反応が起きるのか楽しみだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

ポランコ残留、ソト獲得で崖っぷち?復活を期待されるベテランスラッガー