M-1グランプリ2023」の優勝者記者会見が12月24日テレビ朝日で行われ、第19代王者に輝いた令和ロマンが登場した。

【写真】令和ロマンが審査員の松本人志からトロフィーを受け取る

■過去最多となる8540組がエントリー

M-1グランプリ2023」は、2023年の一番面白い漫才師を決める大会で、今回は過去最多となる8540組がエントリー。決勝戦は、ダンビラムーチョ、カベポスター、くらげ、マユリカモグライダー、令和ロマンさや香真空ジェシカヤーレンズに敗者復活戦を勝ち上がったシシガシラの10組で行われ、審査員は海原ともこ(海原やすよ ともこ)、富澤たけし(サンドウィッチマン)、礼二(中川家)、博多大吉(博多華丸・大吉)、塙宣之(ナイツ)、松本人志(ダウンタウン)、山田邦子、MCは今田耕司上戸彩が務めた。

令和ロマンは、FIRST STAGEでトップバッターでネタを披露し、3位で最終決戦に進出。さや香ヤーレンズとの争いとなった最終決戦でも最初にネタを披露し、第1回大会の中川家以来となるトップバッターでの優勝を果たした。

■箔の付いた同期にできるように

会見では、高比良くるまが「うれしいです! 普段(他の決勝進出者たちは)皆さんめちゃめちゃ面白くてめっちゃウケるんですけど、今日はたまたま順番が悪くて僕らが生き残っちゃったんで、その責任は果たさなきゃなと思っていたので、ウケたのが良かったです」と明かし、松井ケムリは「うれじい。(掲載する時の文言は)“うれじい”でお願いします」とユーモアを交えながら喜びを爆発させた。

また、「令和2年度 NHK新人お笑い大賞」を受賞した2020年からの3年間を振り返り、高比良は「コロナ禍だったので、若手でテレビに出られていないので全員しんどかったんですよ。いっぱい辞めちゃったし。その分も頑張らないとなというのは思っていました。見えづらいと思いますけど、ある程度の思いはありました」と述懐。

一方、松井は「同期のヨネダ2000とか去年決勝に出て、6年目で2組が決勝に行くってかなりすごいことなので、少しでも箔の付いた同期にできるようにという思いもありました」と語った。

■松井ケムリの決断に高比良くるまが狂喜

そんな中、報道陣から「松井さんが事前のインタビューで賞金を高比良さんに全額お渡しするっておっしゃっていましたが、気持ちは変わらないですか?」との質問が寄せられる。

松井が「ラジオで、相方が『1000万円全部くれたらめっちゃ頑張る。くれないと頑張らない』と言ったので、その場で『あげる』って約束したんです。でも正直それって、優勝できると思ってないから言っている部分がちょっとあるわけじゃないですか…」と話し始めると、高比良は「こいつ、最悪だ…」と肩を落とす。

だが、松井が「(優勝できないと思っていた)その賭けに負けた僕が悪いので全部あげます」と宣言すると、高比良は「よっしゃー! マジ!?」と大声を上げて狂喜乱舞。

さらに、「さっき有馬記念ソールオリエンスに単勝100万円買って負けているんです。だから、賞金900万円を持って帰りたいと思います!」と嬉々としてコメントして爆笑をさらった。

◆取材・文=原田健

※高比良くるまの高は正しくは「はしご高」

会見に登場した令和ロマン/撮影:原田健