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「月9は小さい頃からみんなが見ていたものだったし、ドラマの中でも特別な枠だと思ってきました。(中略)“私、月9で主演をやれるようになったんだ!”って、じわじわと実感してきています」

11月13日、『関西テレビ』のインタビューにこう答えたのは、女優の永野芽郁(24)。来年1月からスタートする『君が心をくれたから』(フジテレビ系)で主演を務めることが発表されており、自身初の「月9」枠での主演となる。

「月9」とは、フジテレビ系列で毎週月曜日の夜9時から放送される連続ドラマの通称。永野が「ドラマの中でも特別な枠」と表現するように、かつて月9といえば人気ドラマの代名詞のように言われる時代もあった。しかしテレビ離れが進んでいる今、月9といえども視聴率がなかなか取れず苦戦している作品も多いよう。

そこで本誌は、令和に放送された月9ドラマのなかで「面白いと思った/がっかりだった」作品をアンケート調査した。今回は、「がっかりだった」令和の月9ドラマのランキングを発表する。

まず、3位に選ばれたのは、’23年に放送された 『風間公親-教場0-』。警察学校を舞台としており、木村拓哉(51)が演じる冷徹な教官とさまざまな思惑を持つ生徒たちのシリアスなやりとりが描かれた作品である。

’20年1月に2夜連続でのスペシャルドラマ『教場』、翌年21年1月の新春スペシャルドラマ『教場II』の評判がよく、連ドラ化に至った本作。

それらのスペシャルドラマが好評で期待値が高かった分、“がっかり”感が醸成されてしまったよう。「スペシャルドラマの方がテンポがよくて面白かったから」「スペシャル番組が楽しかったぶん、ギャップでつまらなく感じた」と、連続ドラマの評価はいまひとつだったようだ。

続いて2位に選ばれたのは、’23年夏に放送された 『真夏のシンデレラ』。森七菜(22)演じる湘南に住むサップのインストラクターが、間宮祥太朗(30)演じる東大卒の御曹司と恋に落ちるというシンデレラストーリーを描いた本作。近年は月9といえども人気の出やすいミステリーや医療ドラマが増えていたなか、美男美女の恋愛群像劇という恋愛ドラマの超王道が展開されるとあって話題を呼んでいた。

しかし、この定番すぎるストーリーに、あまりにも面白さがなかったように感じた人が多いよう。「昔っぽい感じがした」「とこにでもありそうなストーリーだろうなと、予告だけで先が見え、見る気がしなかった」とありきたりな展開が飽きに繋がった様子。

また、主人公同士の“格差”が見どころでもあったが、「登場人物の言動が理解できない時があった」「突っ込みどころがありすぎた」と時代にそぐわないと感じた人が多かったようだ。

そんな『真夏のシンデレラ』を抑え、1位に選ばれたのは、’23年秋に放送された『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜』。無関係な男女3人のクリスマスイブの1日に起こった出来事を、1クールかけて描くという斬新な設定が注目を集めていた。

しかし、その斬新すぎる設定があだとなったよう。並行して進む三つの話が次々切り替わる演出が混乱を招いていたようだ。「予告では面白そうだったが、本編では内容が複雑すぎて視聴を止めた」「1日の出来事にしては詰め込みすぎだし、3つの物語が並行していて、よく分からなかった」と、そもそも話についていけなかったという声が相次いだ。

また、二宮和也(40)・大沢たかお(55)・中谷美紀(47)がトリプル主演を演じると話題になっていた分、「キャストが豪華で期待したんですけど話が進むのが遅くて間延びしてしまっている気がしました」とストーリーとの落差で”がっかり”した人もいたようだ。

アンケートに寄せられた意見のなかには、「月9自体をほとんど見たことがない」という声もあった。Netflixなどの動画配信サービスのドラマも人気を集めているなか、来季から始まる永野主演のドラマはどこまで人気を獲得することができるのか。まずは第一話を期待したい。