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優待主婦まる子さんが株主優待でもらった品物/アイ・ケイ・ケイホールディングス(写真提供:優待主婦まる子さん)

「株の投資にはリスクがつきものなので、余剰資金の範囲内で投資するのは基本ですが、数千円のお小遣いの範囲から10万円程度で優待の権利が得られる株もあります。どの株に投資したらいいのか、わからないという人は、10万円未満で、QUOカードや商品券などの優待品がもらえる株に投資することを始めてみるのも良いでしょう。いつも利用する飲食店の飲食券やスーパーや、化粧品や日用品など身の回りのものが優待品になっている株もありますね」

そう語るのは、人気ブロガー・優待主婦まる子さん。約20年前から株式投資を始めて、現在200以上の株を持つ。毎日1〜2個届く「優待品」を満喫する様子をブログに綴っている。

株主優待とは企業が自社の株を購入してくれた株主に対して、年に1〜2度、自社商品やサービスなどの「優待品」を贈る制度。上場企業3600社のうち、約1500社が制度を導入しているという。

株主優待を実施している企業を探す

ネット証券のホームページでは、株主優待を検索できるページがあるので、おおいに利用しよう。

SBI証券では、優待内容を「食料・飲食券」「金券」「交通・旅行」などカテゴリー別で検索できるようになっている。そこで、「食料・飲食券」、「優待権利確定月」を3月、「優待獲得に必要な金額」などを選択すると、一覧で表示される。

いったいどんなものがあるのか?優待主婦まる子さんに8つの株を教えてもらった。

【自社商品が届く】

■アイ・ケイ・ケイホールディングス(証券コード2198)

権利確定月:4月 株価638円 優待獲得に必要な金額 6万3800円
ゲストハウスウェディング施設を地方中心に展開。100株以上で2000円相当の特選お菓子がもらえる。

■ハウスオブローゼ(7506)

権利確定月:3月 株価1600円 優待獲得に必要な金額 16万円
自然志向のスキン・ヘア・ボディケアなどの商品を開発、販売。3000円相当のボディケア製品の詰め合わせがもらえる。

■一正蒲鉾(2904)

権利確定月:6月 株価731円 優待獲得に必要な金額 7万3100円
水産練製品とまいたけ他惣菜の製造販売。1000円相当の自社製品の詰め合わせがもらえる。常温保存品やおせちなどから選べる。今回はカニカマうなぎ風味の「うな次郎」などが届いた。半年以上保有していることが条件。

ライオン(4912)

権利確定月:12月 株価1305円 優待獲得に必要な金額 13万500円
歯みがき、歯ブラシ等オーラルケア分野で国内トップ。洗剤、マウスウォッシュなどの新製品の詰め合わせセットがもらえる。

【金券などが届く】

■日本電信電話(NTT)(9432)

権利確定月:3月 株価170.5円 優待獲得に必要な金額 1万7050円
100株を2年以上3年未満保有すると、ドコモのポイントサービスdポイントが1500ポイントもらえる。

■丸善CHIホールディングス(3159)

権利確定月:7月 株価327円 優待獲得に必要な金額 3万2700
丸善やジュンク堂書店で全国約100店鋪展開。100株で500円の商品券がもらえる。

ヤマダホールディングス(9831)

権利確定月:3月・9月 株価426円 優待獲得に必要な金額 4万2600
大手家電量販店。権利確定月が2回あり、100株以上保有すると3月は500円分の商品券1枚、9月には2枚もらえる(※合計1000円税込以上の買物につき、1000円ごとに1枚利用可)。家電だけでなく日用品や食品を取り扱う店舗でも使える。

■ユナイテッドスーパーマーケット・ホールディングス(3222)

権利確定月:2月・8月 株価1003円 優待獲得に必要な金額10万300円
イオン系のスーパーで、傘下にカスミ、マルエツ、マックスバリュ関東がある。100株以上で100円の株主優待券が30枚、またはお米2kgなどの優待品から1品選択する。
(※株価はすべて12月21日終値)

注意点はいくつかある。食事券や割引券のような株主優待には、多くの場合有効期限が設定されている。期限までに使い切らないと失効してしまうので気をつけたい。

また、月末に権利が確定しても、優待品が届くまでには約3?4カ月かかることがある。株によっては「1年以上の保有が必要」のような長期保有を条件としているところも。株主優待を受けられる株式数は、原則100株の単元株として購入できるが、企業によっては「200株以上から」と、優待を獲得できる単元株が異なる場合があるので、必ずチェックしよう。

株を購入した後は、株価が下がってしまったら、優待品をもらっても結果的に損になる可能性もあるので、売却をするのかそれとも保有し続けるのか、決断を迫られることもあることを知っておきたい。

株主優待は、企業側が廃止にすることがあります。気付いたら廃止になっていたということもありますし、企業が業績不振で上場廃止になってしまうと、証券会社の口座から抹消されるケースもあります。購入する前に、企業のホームページなどで近年の業績を確認しておくと安心です」

PROFILE

優待主婦まる子さん

社内結婚で寿退社し、主婦に。会社員時代に始めた株主優待の魅力にハマり、いつしか数百銘柄持つように。楽天証券の投資情報サイト「トウシル」などで情報を発信している。