認定NPO法人フローレンス(東京都千代田区、代表理事:赤坂緑)は、署名サイトChange.orgが主催する「チェンジメーカー・アワード2023」において、ユーザー投票によって選ばれる「未来を生きる若者・子どもたちのために部門」のカテゴリで最多票数を獲得し、部門賞を受賞いたしました。


署名サイトChange.org主催チェンジメーカー・アワード2023 「未来を生きる若者・子どもたちのために部門」賞受賞

認定NPO法人フローレンスは、2017年から性犯罪歴がある人がこどもと関わる仕事に就くことを防ぐ「日本版DBS」の創設を国に提言してきました。2023年夏、いよいよ導入に向けて議論されていた日本版DBSについて、「国は日本版DBSの対象施設を保育園・学校に限定しようとしている」と報道されました。

しかし、こどもと接する職業は保育園・学校以外にも数多くあり、対象施設を限定してはこどもたちを真に性犯罪から守ることができません。そこでフローレンスは、小児科医や産婦人科医の方々と共同で、塾や習い事、無償ボランティアも含めた「こどもと関わる仕事すべて」を日本版DBS制度の対象とすることを求める全国緊急署名キャンペーンをChange.orgにて立ち上げました。この日本版DBS緊急署名キャンペーンは、8万筆を超える賛同を集め、要望書とともにこども家庭庁の小倉こども政策担当大臣(当時)へお渡ししました。


認定NPO法人フローレンス 会長 駒崎弘樹のコメント


認定NPO法人フローレンス 会長 駒崎弘樹

こどもと関わるすべての仕事を日本版DBSの対象にすることを求め、8万5000筆を超える署名にご協力くださった皆さんに改めて感謝申し上げます。

日本版DBS法案は、2024年の通常国会で必ず成立させてほしいですが、政権も揺れ動く中、まだ油断はできません。法案成立が先延ばしにならないよう要望しています。

また、小児性被害防止に向けて、データベースの整備だけでなく、こどもたちの心と体を守る意識を高めるための「セーフガーディング研修」の義務化など、さらなる提言も進めています。

引き続き応援をよろしくお願いします。

フローレンスによる「日本版DBS」の提言について

国内のこども・子育ての社会課題解決に取り組むフローレンスは、2017年より、こどもを性被害から守るため、日本版DBSの導入を求めて政策提言活動を行ってきました。

2020年には、ベビーシッターのマッチングサービスに登録していたシッターが小児性加害で逮捕された事件を受け、同年7月14日厚生労働省にて日本版DBSの創設を求める記者会見を実施。メディアでも大きく報道されました。そして、7月17日には森法務大臣(当時)に、7月31日には橋本内閣府特命担当大臣(当時)に「日本版DBS」創設を求める要望書と21,000筆以上集まった署名を手交しました。こうした活動によって、ついに2021年、菅総理大臣(当時)が「(日本版DBSは)子育て政策の司令塔として検討するこども庁の政策の柱になる」と語り、日本版DBS創設の議論が政府の重要政策のテーマのひとつとして取り上げられるようになりました。

2023年、こども家庭庁が創設され、日本版DBSも導入に向けて本格的な議論がはじまりましたが、そこで「国は日本版DBSの対象施設を保育園・学校に限定しようとしている」と報道されました。

日本版DBSの制度化が実現したとしても、性加害者に抜け道を残すような仕組みではこどもを守れません。そこでフローレンスは、日本版DBSの対象を塾や習い事、無償ボランティアを含め、すべてのこどもに接する仕事とすることを求め、2023年8月10日より小児科医や産婦人科医の方々と共同でChange.orgにて署名活動をスタートしました。

署名に賛同してくださった方の数は、キャンペーン開始から21日の8月31日時点で81,801人。並行して、署名に賛同してくださった方を対象に日本版DBS導入に向けた思いをアンケート形式で伺ったところ、8月25日からの6日間で448件もの声が寄せられました。

・こどもの小学校の臨時講師が教え子に対する性犯罪で逮捕されました。数年後、近隣市の小学校で再び講師をしているとの噂を耳にし、絶望したものです。 こういった人間が、その後塾等に流れるとよく聞きます。こどもにかかわるどころか全ての仕事を対象にDBSを導入していただきたい。

・自分自身が性被害を受けたことがあります。50年経った今でも、当時の犯人の顔、大人たちの反応は覚えています。忘れることはできません。

・学習塾を運営しています。こどもたちの未来のためにも、塾含む各種教育事業領域において、当該制度の適用対象の拡大を求めます。

・塾やスポーツクラブ、こども対象のボランティア等を、学校や家以外の「居場所」としているこどもは多くいます。こどもの心身が守られて、安心して過ごせる場所にしてください。

・加害者の職業選択の自由とこどもの人権や未来を天秤にかけないでください。

「日本版DBS」は、2023年秋の臨時国会での法案提出が期待されましたが、残念ながら2024年以降に先送りとなりました。

フローレンスは、法案成立がこれ以上先延ばしにならないよう要望を続けるとともに、小児性被害防止に向けて、データベースの整備だけでなく、こどもたちの心と体を守る意識を高めるための「セーフガーディング研修」の義務化など、さらなる提言も進めていきます。


「チェンジメーカー・アワード」について

チェンジメーカー・アワード」は、2019年から始まり、今年で5度目の開催となるChange.orgによるアワードです。Change.org内で1年間に盛り上がった署名キャンペーンの中から、ユーザー投票によって大賞および7つの部門賞を選出しています。

2023年は、1031件のオンライン署名キャンペーンの中から、環境やエンターテイメントなどのテーマ別に合計8部門に35件がノミネートされ、ユーザーからの投票によって大賞と部門賞が選ばれました。

フローレンスのソーシャルアクションについて

私たちの「社会を変える」ためのソーシャルアクションは、活動に賛同し、共に社会を変えたいと願い、支援してくださる皆さんのお気持ちとご寄付に支えられています。

ぜひあなたも「こどもたちのために、日本を変える」仲間として、フローレンスを応援してください。

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認定NPO法人フローレンスについて


こどもたちのために、日本を変える。フローレンスは未来を担うこどもたちを社会で育むために、事業開発、政策提言、文化創造の3つの軸で、社会課題解決と価値創造をおこなう国内最大規模のNPO法人です。

日本初の訪問型・共済型病児保育事業団体として2004年に設立し、ひとり親支援とこどもの貧困防止、こどもの虐待や親子の孤立防止、障害児家庭支援など、日本のこども・子育ての領域で総合的な活動をおこなっています。

2015年度に「小規模認可保育所」として国策化された「おうち保育園」をはじめとする保育事業、障害児家庭に保育や支援を届ける「フローレンスの障害児保育・支援」、こどもの虐待問題解決のため「フローレンスのにんしん相談・赤ちゃん縁組」、こどもの貧困を解決する「こども宅食」などの取り組みを全国に広め、たくさんの仲間と共に、社会に「新しいあたりまえ」をつくることを目指しています。

認定NPO法人フローレンス 公式サイト

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