プロレスラー棚橋弘至選手が、12月26日に都内で行われた新日本プロレスの代表取締役就任発表会見に出席。就任までの経緯や選手兼社長を務める意気込みなどを語った。

【写真】棚橋弘至選手「どうせこっちばっかり使うんでしょ?」と言いつつノリノリでポーズ!

■棚橋選手「新日本プロレスの社長になることがいつしか夢や目標に…」

棚橋選手は、1999年立命館大学法学部を卒業後、新日本プロレスに入門し、同年10月にプロレスラーとしてデビュー。2006年にIWGPヘビー級王座を初戴冠、2009年、2011年、2014年、2018年にはプロレス大賞MVPを獲得するなど“新日本プロレスのエース”として団体を牽引してきた。

11月頃に木谷高明オーナーから打診を受け、12月23日に行われた臨時株主総会及び取締役会の新しい人事で新日本プロレスの代表取締役に就任した棚橋選手は「(自分の)プロレスラー生活の中で、新日本プロレスの社長になることがいつしか夢や目標になっていたので、それがかなってうれしい。就任することが発表された時に多くの方からお祝いの言葉を頂いて感激しました。その期待に応えないといけないなと身が引き締まっています」と就任のあいさつを。

社長として、また1人の選手として今後のことをあらためて考えたようで「東京ドーム大会を超満員にする」「地方でのタイトルマッチを増やしていく」「スポンサーさんとのパートナーシップを強化する」という“選手兼社長”らしい目標を掲げた。

そんな棚橋“新社長”について木谷オーナーは「経営者はやってみないと分からない。棚橋さんは苦労をいとわないし、頭脳明晰(めいせき)で性格も明るい。資質は十分にあると思っています」と太鼓判を。

それを受け、棚橋選手も「日々新しい知識や経験を身に付けて頼りにされる存在になりたい。何かの本で読んだんですけど、日本の経営者は僕と同じО型の血液型が多いらしいのでシメシメと思いました(笑)」と笑顔を見せた。

■“選手兼社長”の激務も「僕は疲れないから大丈夫です!」

新日本プロレスにおける選手兼任の社長は団体創業者のアントニオ猪木氏をはじめ、坂口征二氏、藤波辰爾氏に続き4人目となる。

取材陣から藤波氏以来、19年半ぶりとなるプレイングマネジャーに関して不安はないかと聞かれた棚橋選手は「こればっかりはレスラー生活と事務所仕事を続けてみないと分からない」と正直な思いを吐露しながらも、「IWGP世界ヘビーという目標がありますし、それが僕のモチベーション。選手と社長を同時にやってこそ“逸材”だと思っているので、まだまだ鍛え直して頑張るだけ。僕は疲れないから大丈夫です! プロレスは社長を殴れる唯一の競技。たぶん狙われると思うけど(笑)、リングの上で勝負をしたい」と、“100年に1人の逸材”として現役を続ける意欲は衰え知らず。

そして「いろいろな番組に出たり、雑誌やWEB媒体の取材を受けたり。自分が日本全国を走り回ってプロモーションを掛けられることが社長レスラーの強み。推しのレスラーが勝つとファンはエネルギーをもらえるだろうし、レスラーたちもファンの応援が力になる。その熱量をリアルに感じられる会場や映像配信を通して広く伝えていきながら日本を元気にできたら」と熱い思いを語った。

新社長のお披露目は、2024年1月4日(木)開催の「ベルク Presents WRESTLE KINGDOM 18 in 東京ドーム」。当日は、棚橋選手自身が新社長としてファンへのあいさつを行う予定だ。

◆取材・文=小池貴之

新社長として所信表明を行った棚橋弘至選手/撮影:月島勝利(STABLENT LLC)