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龍宮城のワンマンライブ「龍宮城 WINTER TOUR 2023 -SHORYU-」が12月24日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)、26日に大阪・Zepp Namba(OSAKA)で開催された。この記事では24日の昼公演の模様をレポートする。

【写真】龍宮城の原点となる楽曲「RONDO」を歌う7人

ドラマ撮影を振り返って

ステージに姿を現した龍宮城のメンバーは、ツアータイトルにもなっている最新シングル曲「SHORYU (→↓↘+P)」のトラックに合わせてパワフルなダンスを展開。勢いよくライブの幕を切ると、女王蜂の楽曲「火炎」をパフォーマンスし、迫力のある群舞とドスの効いた力強い歌声でオーディエンスを圧倒した。

7人は11月に舞台「音楽劇 秘密を持った少年たち」で初披露した新曲「レイトショー」を感情を爆発させるように歌い踊ったあと、今度はエネルギッシュな歌とともに「SHORYU (→↓↘+P)」を届けた。「SHORYU (→↓↘+P)」は龍宮城のメンバー全員が出演したドラマ「秘密を持った少年たち」の主題歌としてオンエアされていた楽曲。KENTは「ドラマでは今まで以上にカメラに真剣に向き合うことができて。真剣に向き合ったからこそ、出会えた感情がたくさんありました」と撮影を振り返り、「ドラマと舞台が終わってから、春空がすごく堂々としてるように見えます。自信につながったなということありますか?」と齋木春空に話を振る。齋木は「ドラマと舞台を経て、言葉に感情を乗せるという部分が一番変わったのかなと思います。もともと声が太いのもあって棒読みに聞こえがちだったんですけど、言葉のアクセントやニュアンスを気を付けるようになってからは、伝えたいニュアンスをうまく表現することができるようになりました。それが今の自信につながってるのかなと思います」と自己分析。KENTも「言葉の伝え方1つで伝わるものが変わってしまうのはすごく実感しました。ほかのドラマやアニメ作品を見る目も、今まで以上に“盗む”という視点に変わったので、これからももっともっと研究して胸を張れるようになりたいと思います」と意気込んだ。

Sは自身が演じたドラマの主人公・光石玲矢について「本当に愛が深いやつ」と述べ、「玲矢には本当にいろんなことを教えてもらって。今後、龍宮城でもたくさん生かしていくことがあると思います」と充実した表情を浮かべる。そして「この世でもっとも美しく、荒い子守歌です」というSの曲振りから、7人はドラマ内でメンバーが404 not foundとして演奏した劇中歌「ブラッディ・ララバイ」を鋭い眼差しで披露した。「龍宮城唯一のコール&レスポンス曲、対戦よろしくお願いします!」とKEIGOが告げると、彼のソロ曲「JAPANESE PSYCHO」で場内は一気に混沌とした空気に。6人のダンスをバックにKEIGOが怪しげな空気を漂わせてこの曲を歌うと、フロアに「領収書!」「請求書!」のコールが沸き起こった。

ソロ曲は7人全員が歌える、それを今日証明します

その後、Rayと齋木の2人がステージに登場し、「SENSUAL」を艶やかにデュエット。2人のパフォーマンスが終わると、齋木が「僕たちはデビューしてからさまざまな経験をしてきました。楽しい経験、悔しい経験、その中で僕たちの糧になったのは怒りの経験です」と話を切り出し、「龍宮城の怒りの曲、そして初のソロ曲『JAPANESE PSYCHO』はKEIGOが勝ち取りました。しかし、ソロ曲は7人全員が歌える。それを今日証明します。全員が化ける瞬間を、ぜひその目でご覧ください」と語った。フロアがどよめく中、まずステージに登場したのは冨田侑暉。彼はスタンドマイクの前に立ち、サカナクションの楽曲「新宝島」をハイテンションで歌唱。持ち前の華やかなオーラでオーディエンスの目を釘付けにし、フロアから大歓声を浴びた。KENTは憧れの存在だと公言しているSUPER BEAVERの楽曲「突破口」を熱唱。大胆にステージを駆け回り、時に舞台にひざを付き、ロックスターのような振る舞いで堂々とこの曲をパフォーマンスする。ITARUは一筋のスポットライトの光を浴びながら、男女両方の目線を取り入れた菅田将暉あいみょんのコラボ曲「キスだけで」を表現豊かに歌う。情感がにじみ出るような唯一無二の歌声にオーディエンスはじっくりと聴き入っていた。RayDAOKO×岡村靖幸「ステップアップLOVE」でエネルギッシュなラップとボーカルを披露。ステージを鮮やかに舞うダンスでもオーディエンスを魅了し、会場の空気を掌握した。

SはBAD HOPの楽曲「Asian Doll」でソロラップに挑戦。重厚なビートに乗せてリリックを力強く放ち、自身の新たな魅力を見せた。KEIGOはL'Arc-en-Cielの名曲「HONEY」をスケール感たっぷりに歌唱。クールな歌声の中に熱をにじませ、美しいハイトーンボイスを届けた。最後に登場した齋木は、フラワーカンパニーズの楽曲「深夜高速」を披露。オーディション中にアヴちゃんに“神の声”とも評された、すごみのある太い歌声をずっしりと会場に響かせた。

皆さんをさらなる深みへと連れていく龍宮城

パフォーマンスを終え、ステージでゆらりと揺れる齋木の元に6人が集結すると「バイオレンス」がスタート。彼らはオーディション中から何度も披露してきた女王蜂のこの曲で研ぎ澄まされた表現力を見せ、グループのさらなる進化を提示した。続いてメジャーデビュー曲「Mr.FORTUNE」をエネルギッシュにパフォーマンスしたあと、龍宮城は春にZeppツアー「龍宮城 SPRING TOUR 2024 -DEEP WAVE-」を開催することを発表。KEIGOは「新しい年、新しい龍宮城となって、皆さんをさらなる深みへと連れていく。仕上げていくので、会場で会えることを楽しみにしています」と観客に告げた。

ライブ終盤、龍宮城はグループの原点とも言える楽曲「RONDO」を情感たっぷりに歌唱。さらに2ndシングル曲「2 MUCH」をアグレッシブにパフォーマンスした。「2 MUCH」が終わると、Rayが「巻き返せるかな……」と振り絞るような声でつぶやき、「SHORYU (→↓↘+P)」を最後にもう一度披露。ありったけのエネルギーを注ぐようにこの曲を歌い踊り、7人は颯爽とステージを去っていった。

セットリスト

龍宮城「龍宮城 WINTER TOUR 2023 -SHORYU-」2023年12月24日 Zepp Haneda(TOKYO) 昼公演

01. SHORYU (→↓↘+P)(※ダンスのみ)
02. 火炎
03. レイトショー
04. SHORYU (→↓↘+P)
05. ブラッディ・ララバイ
06. JAPANESE PSYCHO
07. SENSUAL
08. 新宝島 / 冨田侑暉
09. 突破口 / KENT
10. キスだけで / ITARU
11. ステップアップLOVE / Ray
12. Asian Doll / S
13. HONEY / KEIGO
14. 深夜高速 / 齋木春空
15. バイオレンス
16. Mr.FORTUNE
17. RONDO
18. 2 MUCH
19. SHORYU (→↓↘+P)

龍宮城 SPRING TOUR 2024 -DEEP WAVE-

2024年3月22日(金)大阪府 Zepp Namba(OSAKA)
[1回目]OPEN 14:00 / START 15:00
[2回目]OPEN 18:00 / START 19:00

2024年3月25日(月)神奈川県 KT Zepp Yokohama
[1回目]OPEN 14:00 / START 15:00
[2回目]OPEN 18:00 / START 19:00

2024年4月1日(月)東京都 Zepp Haneda(TOKYO)
[1回目]OPEN 14:00 / START 15:00
[2回目]OPEN 18:00 / START 19:00

2024年4月2日(火)愛知県 Zepp Nagoya
OPEN 18:00 / START 19:00

※記事初出時、本文に誤りがありました。お詫びして訂正します。

「龍宮城 WINTER TOUR 2023 -SHORYU-」東京・Zepp Haneda(TOKYO)公演の様子。