はじめて訪れる土地に緊張はつきもの。とりわけ大都会の東京ともなれば、うっかり電車を乗り間違えることも珍しくはない。だが、そんなありがちな失敗がさらなる波乱を呼び……。

【漫画】「はじめてのTOKYO」を読む

自身の思い出などを独特のタッチとユーモアあふれる演出で描くむめい(@mumei10101)さん。コミックエッセイ「カッラフルなエッッブリデイ」が12月から中京テレビでテレビアニメ化されるなど、WEB発で人気を集める作家だ。今回はそんなむめいさんの体験談漫画の中から、新人研修のため訪れた東京でのハプニングを振り返りX(旧:TWitter)上で6万件を超えるいいねを集めた「はじめてのTOKYO」を紹介。さらに作者のむめいさんに、作品の制作秘話やアニメ化への思いをインタビューした。

■すべてが濃すぎる!初の東京は波乱の連続

2022年に公開された「はじめてのTOKYO」は、新人研修のためはじめて東京へ訪れた時の体験談。研修会場のある銀座へ向かうむめいさんは、緊張のあまりいきなり乗るべき電車を間違えてしまう。

乗り間違えに気付き、失敗と不安から思わず涙し、さらには鼻血まで出てしまったむめいさん。だが会社はそんなむめいさんを心配し、「ゆっくりでええよ」と周囲に銀座への行き方を訊ねるように電話でアドバイスする。

その言葉に希望を取り戻したむめいさんは道行く人に銀座への経路を訊ねようとするのだが、声をかけた人物がものすごく濃ゆい人で――、というエピソード。

連鎖的に起こるハプニングと、臨場感あふれるギャグに「精神世界に追いつけない!」「本当におもしろすぎます」「センスの塊すぎる」と多く読者から爆笑を誘った作品だ。今回は同エピソードを漫画に描いたきっかけとともに、現在放送中のアニメ「カッラフルなエッッブリデイ」についても話を訊いた。

――このエピソードを描いたきっかけを振り返って教えてください。

【むめい】濃い思い出だったので、ずっと描きたいと思ってました。入社したのにはじめて1人で東京に行っててんやわんやだったので「みんなは気をつけてねっ」という気持ちでした。

――普段より長めのページ数を使って描かれたエピソードですが、漫画に描く中での意識や作り方の違いはありましたか?

【むめい】この漫画を描いてる時は、1冊目の書籍も発売してWEB連載もひと段落して何にも追われる事がなかったので、長めの話を分割しながら描いてみようという感じでした。

――さまざまな出来事が連発した初の東京でしたが、今振り返って東京の印象はどうなりましたか?

【むめい】マジでもう絶対一人で行きたくないし、意味わかんないし東京の人すごいなと思いました。

――また2023年12月からは、「カッラフルなエッッブリデイ」のアニメ放送がスタートしました。ご自身初のアニメ化が決まった時の思いを教えてください。

【むめい】なんで??というか、「大丈夫??」みたいな感じでした。誰が見るんだろ……くらい思ってました」

――また、実際に映像を観ての感想はいかがですか?

【むめい】原作を生かしながら作ってくださったので、漫画を読んでくださっている方々には違和感なく楽しんでもらえると感じました。

――むめいさんの漫画はもちろん、 アニメも楽しみにしている視聴者へのメッセージなどいただければ幸いです。

【むめい】2分の短いアニメなので、サクッと見てもらえたらもう充分です。嫌な事も一瞬忘れて「なんだこれ?」って感じになってもらえたらいいなと思います。

取材協力:むめい(@mumei10101)

新人研修のため初の東京、緊張のあまりいきなり違う電車に乗ってしまい…爆笑の体験談/むめい(@mumei10101)