やおよろず / imoco(グランプリ)

グランプリ授与の様子(左:審査員_しばたみなみ、右:作家_imoco)
最終審査会の配信アーカイブはこちら

作品展示依頼や本企画に関するお問い合わせ先

COIL Upcycle Art Contest運営事務局(担当_橋本)

coil@chutoku-g.co.jp

廃棄物処理事業を展開する「株式会社中特ホールディングス(山口県周南市)」は2023年12月9日(土)、COIL Upcycle Art Contestの第3回最終審査会を開催し、全国100件以上の応募の中から入選した7名の公開プレゼンテーション及び審査を実施し、グランプリ、準グランプリを決定、更にWebサイトでの一般投票によってオーディエンス賞の受賞者を決定しました。

COIL Upcycle Art Contestについて

サステナブルを、もっとクリエイティブに。”をスローガンに掲げ、持続可能な自然と人の相利共生社会をアートを起点に生み出すことを目的とし、2021年に立ち上げられた公募展形式のアートプロジェクトです。廃棄物という名のついた「人が不要と判断したもの」を素材として使用するアートを制作・発表する場によって、今人類が直面する環境課題に対して思考を深め、対話を始めるきっかけとなることを目指しています。(主催_株式会社中特ホールディングス)

CUAC2023特設サイト 主催者について

結果発表

グランプリ_やおよろず/imoco(いもこ、 群馬県)

 害獣駆除された鹿などの野生動物の皮を使用した作品です。人が害獣として駆除する野生動物の死体や皮が使い尽くされることなく山などに捨てられている事実に心を痛め、実際に動物の解体にも参加しながら、生命に向き合おうとする想いがアートによって表現された点が高く評価されました。作品には15頭ほどの野生動物の皮が使用されており、毛が残っていたり、動物の生きていた痕跡が残っていたりと、皮ごとの異なった表情を確認することができます。

「この作品で使っている皮は、すべて駆除された野生動物の皮だ。皮はほとんどが廃棄されている。彼らが作り上げたこの多様な表情を、私はじっと見つめてしまう。」(ステートメントより)


光によって皮の模様が浮き出る様子

作品の表面

作品の裏面、ディテール

プレゼンの様子

準グランプリ_行為の気配/小畑亮平(おばた・りょうへい、大阪府)

 誰かによって変形され、捨てられた空き缶やペットボトルの形状を主題とした作品。コロナ禍をきっかけに制作を始めた本シリーズ作は、シリコンを流し込みその形状だけを抽出することで、見えなくなった他者の存在を感じ、それらの行為に宿る気配を探り出そうと試みています。廃棄物の中身に注目した本作品によって、“廃棄物”の定義への議論が深められた点が高く評価されました。

「日々、あらゆる人々による様々な行為や行動が、世界中で同時に、膨大に、私たちの把握

を遥かに超えて起こっています。しかし、それらの行為や行動のほとんどは日常の些細な

営みであり、ひとつひとつの行為の詳細はどこにも明確に記録されることはなく、いつのま

にか、それが本当に実際に行われたことであったのかすら、曖昧になっていってしまいま

す。」(ステートメントより)


実際にシリコンで形どったものと捨てられていた場所で撮られた写真を同時に展示

誰かが無意識に潰した缶やペットボトルの形

拡大、ディテール

審査員との質疑応答の様子

オーディエンス賞_ゴミの記憶/tomo(とも、福岡県)

 多様な時代や国で使用された紙や布、プラスチックなどの素材を用いてつくった“古さや汚さを感じる本”で表現したインスタレーション作品です。古さや汚さに対して愛着を感じる作家独自の世界観が凝縮された本は、開くことによって誰でもその空想の世界に飛び込むことができます。汚れたら捨てるという新品を大量に生産する社会の常識を覆す“汚さから始まる”という逆説的な世界観の魅力が高く評価されました。

「今日も世界は汚くて美しい。ボロボロになっても捨てられることのないように朽ちた姿で始めたい。」(ステートメントより)


人工的につくられた“汚さ”の世界観

その他入選作品


1. 還元する、熊ちゃん/何いうていつな(なにいうていつな、千葉県

2. 記憶の記念碑/西村卓(にしむらたく、神奈川県

3. SCOVY BABY LEATHER/Ai Nakada(仲田愛、愛知県

4. ニューファッション/ミルクぱく子(みるくぱくこ、福岡県
入選作品の詳細はこちら

COIL Upcycle Art Contest 2023概要

・公募期間_2023年6月1日7月28日

・1次審査_8月初旬

・入選者発表_8月下旬

・成果発表/最終審査会_12月9日(土)

・審査員_

1. しばた みなみ アーティスト、ORINASUスクラップでビルド

2. 中野良寿(なかの・よしひさ)現代美術家、山口大学教授、N3ART Lab 代表

3. 益田文和(ますだ・ふみかず)デザインコンサルタント、株式会社オープンハウス代表

4. 渡邉 朋也(わたなべ・ともや) タレント、山口情報芸術センター[YCAM] アーキビスト/ドキュメントコーディネーター

・総合プロデューサー/ディレクター_

橋本季和子(はしもと・きわこ)

・主催_株式会社中特ホールディングス

・後援_環境省山口県山口県教育委員会、サステナブル・ビジネス・マガジン「オルタナ」

CUAC2023特設サイト

オーディエンス賞の投票について

今年後初めて実施したオーディエンス賞を決める投票には、2ヶ月で900を超える一般の皆様からの投票をいただきました。投票にご参加いただいた皆様、改めてありがとうございました。最終的な投票の結果はWebサイトにて公開しています。

アーティストとの連帯について

2021年より始まった本公募展によって、延べ400名にも及ぶアーティストから応募をいただき、これまでネットワークを築いて参りました。私たちは、Sustainability(持続可能性)実現という目標に賛同してくださるこれらのアーティストたちと共に、サステナブルな空間を醸成する作品制作や企画展を各地で実施しております。この度入選されたアーティストとも今後連帯を深めながらプロジェクトを進めてまいりますので、ご関心頂けますと幸いです。

過去の企画展 過去の制作プロジェクト

作品展示依頼や本企画に関するお問い合わせ先

COIL Upcycle Art Contest運営事務局(担当:橋本)

coil@chutoku-g.co.jp

RE CULTURE SUSTAINABLE FIELD 山口県にて創業60年を迎える廃棄物処理企業「株式会社中特ホールディングス」が立ち上げた、アートを起点にサステナブルな文化を醸成していくことを目的とした事業。環境問題へのソリューションとしてアートを起点とする本事業は、人の“感性”にフォーカスを当てることで、より創造的に、より自由に、自然と人とのsustainability(持続可能性)を実現していけるような文化づくりを目指しています。

主な取り組み
・廃棄物アート公募展「COIL Upcycle Art Contest
_新作発表、アーティスト発掘
_約400名のアーティストネットワーク
・廃棄物アートを用いたサステナブルな空間演出
_展示企画
_廃棄物アートの受注制作、設置 など

配信元企業:株式会社中特ホールディングス

企業プレスリリース詳細へ

PR TIMESトップへ