12月27日放送「情報ライブ ミヤネ屋」(読売テレビ)の冒頭、宮根誠司は次のように読み上げた。

「きょう発売の『週刊文春』が、ダウンタウン松本人志らに関する性的スキャンダルを報じました。これに対し、さきほど松本さんの所属事務所がコメントを発表しました」

 その後、「当該事実は一切ない」「今後、法的措置を検討していく予定です」という吉本興業のコメントを紹介。さらに同席していたとされるスピードワゴン小沢一敬の所属事務所「ホリプロコム」の「私どもとしましては、お話しすることはありません」というコメントも。

 番組は吉本興業のコメントを受けて、あらためて「週刊文春」に取材。「記事は複数の詳細な証言に基づき、さらに裏付け取材も尽くしたもので、十分に自信を持っています」というコメントを伝えた。

 旧ジャニーズ問題でダンマリを決め込んでいた大手メディア。検証番組で反省しているかに見せたが、この件についてはまたもやどのメディアもスルーか、と思いきや、「ミヤネ屋」がその口火を切ったことはアッパレだ。

 さらにコメンテーターの三輪記子弁護士が、次のように語った。

「これは一般論ですが、性的暴力を受けた被害者は、被害を訴えるのにすごく躊躇しているんですね。そういう人がたくさんいます。これは被害を受けたのに、被害を受けた自分が悪かったんじゃないかと自責の念に駆られている人もいます。だから被害を訴えた方がいた時に、嘘じゃないか、と決めつけるんじゃなくて、傾聴するって態度を私たちは持たないといけないし、こんなことはありえないとスルーしたり、放置してきたことが今年たくさん明らかになりました。で、みなさん、もちろん記憶にあると思います。そういうことを見逃すような社会であってはならないっていうことを、私たちは今年すごく実感したはずだから、そういうところにも被害を訴えた方がいるっていうことを忘れずにいなきゃいけないと思いますし。事実無根であるという以上は、被害者はいないっていうお立場なのかもしれないけれども、そういう被害を訴えた方がいるということにも思いを馳せてほしいなと私は思うし、事実自体はこれから時間をかけてわかっていくと思うんですね。でも、会社としても、事実無根で法的措置ってことですけど、社内の調査ってことはしっかりと尽くさないといけないんじゃないかと、私は思います」

 三輪弁護士の攻めた発言にヤバイと思ったのか、宮根は、

「真実はわかりません。我々は推移を見守っていくしかないと思いますが。松本人志さんは集まりがあったことも全否定…」

 と言って締めた。

 大・吉本興業を恐れず、しっかりとモノいう三輪弁護士、凄いぞと思ってどんな人かとプロフィールを調べてみたら、なんと松竹芸能所属だった。吉本と松竹といえば、昭和の時代は共演もままならない犬猿の仲。吉本を糾弾するのが松竹芸能所属弁護士とは、なんとも因縁を感じる。

(堀江南)

アサ芸プラス