プレミアリーグ第19節、エバートンvsマンチェスター・シティが27日にグディソン・パークで行われ、アウェイのシティが1-3で逆転勝利した。

FIFAクラブ・ワールドカップ初優勝を引っ提げてイングランド帰還となった5位のシティは、連勝がストップした16位のエバートンとのアウェイゲームでプレミアリーグの戦いを再開した。

CWCでは浦和レッズ、フルミネンセを相手に格の違いを見せつけたものの、ここ最近足踏みが続くリーグ戦では直近5試合で1勝3分け1敗と思うように勝ち点を積み上げられず。そういったなか、2戦ぶりの白星を目指して臨んだサウジアラビア帰りでの一戦ではCWC決勝から先発2人を変更。ルベン・ディアスとリコ・ルイスに代えてアカンジ、マテウス・ヌネスを起用した。

立ち上がりからボールの主導権を握ったシティは、開始直後の4分にアルバレスが最初の枠内シュートを記録する。さらに、14分にはアルバレスのスルーパスで中央に抜け出したマテウス・ヌネスがフリーでシュート。これはGKピックフォードの足を使ったファインセーブに遭うが、こぼれ球に詰めたアルバレスがシュート。だが、このシュートもわずかに枠の右に外れる。

以降もハーフコートゲームを継続し、中央を固める相手に対して内と外を織り交ぜたボールの循環で揺さぶりをかける。24分にはボックス左で仕掛けたグリーリッシュがニア下を狙った右足シュートでゴールに迫るが、ここもイングランド代表の同僚GKの好守に阻まれた。

一方、ホームながら耐える時間が続くエバートンだが、ここ最近の好調によって勝負所を押さえるチームはファーストチャンスを先制点に結びつける。29分、シティの自陣右サイドでのボールロストによってショートカウンターに持ち込むと、ベトとの接触でバランスを崩したロドリが失ったボールをボックス内で回収したマクニールがすかさずグラウンダーで折り返す。これをゴール前に走り込んだハリソンが左足で押し込んだ。

相手の狙いとするプランに嵌ってしまい、敵地でビハインドを背負ったシティ。直後の33分にはエバートンの左CKの流れからハリソンに左足のコントロールシュートでゴールを脅かされるが、ここはGKエデルソンの見事なワンハンドセーブで事なきを得た。

その後、前半のうちにスコアをタイに戻すべく攻勢を強めたシティは、ロドリのミドルレンジのシュートやセットプレーでチャンスを窺うが、決定機まであと一歩という場面が目立つ。さらに、ベトとの接触で左足首を痛めたストーンズが一度はプレーに復帰したが、続行は叶わず。グヴァルディオルのスクランブル投入を余儀なくされた。

ホームチームの1点リードで折り返した試合は後半もアウェイチームが押し込む展開に。シティがハーフタイムの修正によっていかにエバートンの堅守攻略を図るかに注目が集まったなか、“個の力”という一発回答を示した。

53分、押し込んだ流れから右サイドで収めたベルナルド・シウバから内側でボールを受けたフォーデンがボックス手前右から左足を一閃。DFが完全にブラインドとなったことでGKピックフォードの反応がやや遅れたなか、ニア下に突き刺さった。

フォーデンの鮮烈なミドルシュートで同点に追いついたシティはここから畳みかける攻めを見せると、その勢いのまま逆転まで持っていく。62分、セットプレーの二次攻撃からボックス内でアケが放ったシュートがオナナの顔付近に上がっていた右手に当たると、主審はPKの判定を下す。これをキッカーのアルバレスが中央に蹴り込み、64分のゴールとした。

この連続ゴールによって戦況が180度変わると、直後に両ベンチが動く。ビハインドを背負ったエバートンアンドレゴメスとベトを下げてマイケル・キーン、キャルバート=ルーウィンを同時投入。[3-4-2-1]の形に並びを変えた。対するシティはヌネスを下げてコバチッチを同じ位置に入れた。

後半半ばから終盤にかけてはエバートンキャルバート=ルーウィンをシンプルに使った攻めやセットプレーで幾つか際どい場面を作り、ゲームクローズに課題のあるシティに冷や汗をかかせる。だが、86分にはGKピックフォードとDFの繋ぎの部分でミスが出ると、これを見逃さなかったベルナルド・シウバがボックス右角から無人のゴールへ左足のミドルシュートを流し込み、シティがほしかった追加点を奪った。

その後、フォーデンの見事なミドルシュートは右ポストに阻まれてトドメの4点目こそ奪えなかったものの、1-3のスコアでクローズしたグアルディオラのチームがリーグ2戦ぶりの白星を挙げて4位に浮上した。