「鶴瓶&ナイナイのちょっとあぶないお正月 2024」が2024年1月1日(月)夜11時に、ABEMA SPECIALチャンネルで配信される。1998年から2021年(2020年を除く)にかけて毎年放送されたお正月の恒例番組「志村&鶴瓶のあぶない交遊録」の志を受け継ぐ同番組が、3回目を迎える。前回から復活した「あぶない交遊録」時代より続く名物企画「元祖 英語禁止ボウリング」には、さまぁ~ず三村マサカズが新たに参戦。鶴瓶とタッグを組み、ナイナイチームと、美女からご褒美がもらえるお色気要素満載のボウリング対決を繰り広げる。

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今回、そんな「元祖 英語禁止ボウリング」を収録した直後の笑福亭鶴瓶ナインティナイン(岡村隆史矢部浩之)にインタビュー。同番組が長くお茶の間に愛されている理由や、最近テレビでお色気企画が減っていることなどについて、3人の考えを聞いてみた。

■「コンプライアンスはどこに行ったのか?」と思うくらい

――まずは、番組収録を終えての感想から聞かせてください。

鶴瓶:コンプライアンスが厳しいご時世ですから、「色々規制されるんかな」と思ったけど、ふたを開けてみたら全くなかったですね。この番組、タクシーの運転手さんが好きなんですよ。先日「今年も楽しみにしてます」と言われた時に「いやいやご期待に沿えるかどうか…」と濁したんですが、「コンプライアンスはどこに行ったのか?」と思うくらい面食らう場面がありました(笑)。

矢部:今の時代、もちろんテレビではやれないような内容になっていましたし、前回よりも進化してました。僕自身のことでいうと、身体を張るようなシーンもあって、心なしか若返った気がします(笑)。

岡村:僕も楽しかったです。同級生も楽しみにしていて「お前が出ている番組の中で、これが一番おもろいんちゃうか?」とよく言われています(笑)。ほんまは1年に3~4回はやりたいくらいです。

――「英語禁止ボウリング」は、前身番組にあたる「志村&鶴瓶のあぶない交遊録」から数えると20年以上続く人気企画です。お話しいただいたようにお色気要素もあるわけですが、ナイナイのお二人は50代、鶴瓶さんは70代に入った今、お色気企画をやることに“照れ”を感じますか?

矢部:もちろん照れはありますよ。

鶴瓶:そうかなぁ。俺はそんなことないわ。70代でこれができるっていうのはマジでうれしい!公にこんなことしたら捕まりますからね。

矢部:僕らはまだ、鶴瓶さんレベルに達していないので(笑)。鶴瓶さんに比べたらまだまだ若造ですよ。いろんな方に見ていただきたいんですけど、今、自分の子どもが小学生なので、小学校のお友だちのご両親には見てもらいたくありません(笑)。

岡村:うちはまだ子供も小さいですし、何のことやらわかっていないと思いますけども。ただ、うちの妻は「この番組だけは見てた」と言ってました。

鶴瓶:ほんまに!? しっかりとした方やのに。

岡村:そうなんです(笑)。他の番組に関しては全然気にするそぶりを見せないのに、今日だけは「どうだった?」と聞かれる気がします。なので、どんなことが起こったのか、妻にだけは教えてあげようかなと思います。

■ウソのない番組作りが魅力

――「志村&鶴瓶のあぶない交遊録」時代を含めると、本番組は25年間続いていることになります。長きにわたってこの番組がお茶の間に愛されている理由は何だと思いますか?

鶴瓶:今のご時世、テレビを見ていても暗いニュースばかりで、ちょっと疲弊しているところがありますからね。でも、この番組はスカッと笑えますから。人間のいい意味での業が出ますよね。僕なんか途中、女の子がポーンとブラジャー放る場面があるんですけど、持って帰ろうかな思いましたもん(笑)。中学生に戻りました、ほんまに。

矢部:持って帰ったらあかん(笑)。とはいえ、この番組を続けるには、鶴瓶師匠に元気でいてもらわないといけないんですけどね。

岡村:普通のテレビ番組だったらやってはダメなこと、ストップをかけるべきこともこの番組は欲望のままといいますか。ウソのない番組作りをしているところが魅力ですよね。

■お色気には「引く・引かない」の線引きが必要

――最近こういったお色気企画がテレビで放送されなくなっていますが、テレビにお色気要素は必要だと思いますか?

岡村:テレビでやらなくなっても、今の若い世代は何かしらでお色気や下ネタ要素があるコンテンツを観てるんでしょうけど、僕らの世代は、テレビや草むらに探しに行くくらいしかなかったですからね。若い世代の方たちに必要とされているのかどうかはわかりませんが、僕らはそういったものをテレビで観て育ってきました。観てきた分、僕らがテレビに出られるうちはやりたいです。

矢部:それこそ、自分が若い時は、テレビのチャンネルを変えてパッと見て「面白い!」「エロい!」とかで反応してましたからね。『ウィークエンダー』の再現フィルムとか、親の目を盗んでみてましたもん。今回の番組も、ちょっとドキドキしたり、こっちが受け身になって恥ずかしい顔しているので、観ている人も楽しいんじゃないかなと思います。ただ、家に帰ったら、いちお父さんとして、そんな仕事一切していない顔をしますけど(笑)。

鶴瓶:今日隣で見てて心配やったもん。「大丈夫かこいつ!?」って(笑)。うちの子はもう40ナンボですから、言うて聞かしたらわかるけどもやな。

矢部:「仕事や!」と(笑)。というか、もう何も言うてこないでしょ?

――鶴瓶さんはいかがですか?

鶴瓶:絶対にエロは必要ですよ。でもね、この番組に関していえば、案外品があるんです、いやらしい“グロ”じゃないんですよね。

――なんでグロにならないんですかね?

鶴瓶:みんないい性格してるんですよ。顔見てください。みんなええ顔してるでしょ?

矢部:あと、「引く・引かない」の線引きを、みんなが持っていることも大きいのかもしれません。

鶴瓶:そうそう。「これ以上やったら引く」という勘所を、全員、色んな現場で経験を積んでるから、わかっているんですよね。

■例えヨボヨボになっても、ずーっと続けたい

――最後に視聴者の方へメッセージをお願いします。

鶴瓶:それじゃあ、僕はタクシーの運転手さんに。絶対に見て損はさせません! そして何べんも見てください。どんな編集をされるかわからないですけど、色んな視点から楽しめると思います。おもろいです。そして、すごいいやらしいです(笑)。それと、ゲストの三村(マサカズ)に志村(けん)さんが乗り移ったようなシーンもありますから、注目してほしいです。

矢部:絶対地上波では見られない内容の企画で、以前にも増してスーパーエロくなっているので、見ないと損だと思います。

岡村:一年に一回だけのお祭りといいますか。僕らは若手の頃に「交友録」のボウリングへ参加させていただき、もう20年以上やらせてもらっているんですよね。この先もずっと、たとえヨボヨボになっても続けさせてもらいたいです。たとえば、鶴瓶さんが亡くなっても遺影を持って玉を投げて、エロをやりたい。志村さんが亡くなられて、鶴瓶さんも…となっちゃうと、なかなか我々だけでは荷が重いので。

鶴瓶:ちょっと待て!正月の番組やで!「亡くなって」ってなんやねん!(笑)

岡村:ほんまですね(笑)。でもそれくらいほんとにずーっとやりたいんですよ。

鶴瓶:生きてるからできんねん! 死んだら終わりや。

矢部:だから、もし、これから年を重ねて足が動かなくなったりとかしても、これだけは来てください!

鶴瓶:わかりました(笑)。

岡村:なんなら鶴瓶さんの家の前にレーンを作りますから(笑)。ABEMAさんがそこまでやってくれると思います。いつまでもやらせてもらえたらうれしいですし、そんな番組を視聴者さんには楽しんでもらえたらなと思います。

取材・文/撮影=小島浩平

笑福亭鶴瓶、ナインティナインが今年も「英語禁止ボウリング」に出演/撮影=小島浩平