【年間ベスト カップ麺】麺の進化、ソースとマヨの黄金比……インスタント麺マニアが驚いた「2023年のニュースなカップ麺」トップ3の画像一覧
インスタントラーメンハンターの大和イチロウです。私はインスタントラーメンを36年間、365日食べ続け、今までに計25000食を味わってきたマニアであり、最近では「中の人」としてもカップ麺や袋麺を監修する日々を過ごしております。そんなマニア目線で、インスタントラーメンの最新情報をお届けするこの企画。
2023年も大変みなさんにはお世話になりました。2024年も役にたつインスタントラーメンの最新ニュースをお届けできればと思います。今回は2023年の総括として「マニアがびっくりしたカップ麺 年間トップ3」をお届けしたいと思います。それではどうぞ!
【第3位】「日清ドロラ王 ドロ、コッテリ、鶏白湯」(日清食品)
常に時代の先端をいくカップ麺「ラ王」。人々をその時々で驚かしながら誕生してからはや30数年。そんな数々の時代の波を乗り越えながら次世代型の技術を詰め込んだ一杯がコノ「ドロラ王」。
このシリーズはとにかく「濃厚」がウリ。ただでさえ美味しいラ王ですが、さらに美味しさと満足感の追求するチャレンジ精神はさすが日清。特にかなりの存在感ある鶏チャーシューは肉厚で食べ応えありです。
スープをすくってみると濃厚さが際立ちます。400円台とちょっとお高めですが、それをもろともしないリッチテイストはお値段以上です。
麺も太い麺でカップ麺の限界にチャレンジしています。太くなると湯もどりが難しくほぐれにくくなるのですが、ちゃんと湯もどりしてコシが感じられるすごい技術です。
ドロラ王の出現で感じたのが「麺の進化」です。麺が良くなることでいろいろな麺に負けないテイストのスープが可能になるので、バリエーションがドーンと広がります。これからのカップ麺の可能性を感じる一杯でした。
【第2位】「明星 贅沢一平ちゃん夜店の焼そば」(明星食品)
関西で育った私はカップ焼きそばといえば「U.F.O.」一択でしたが、上京してからペヤングや北海道限定やきそば弁当など、東日本のソースの味に魅了されました。そして1995年に一平ちゃんの焼そばが誕生してからは一平ちゃんのトリコとなり、すっかりファンとなりました。
そんなファンの期待に応えてくれたのか、からしマヨネーズ2.5倍&ソース1.5倍の超贅沢な一平ちゃんが爆誕!この企画の撮影は通常同じものを2個買うんですが、正直これは箱買いしてしまいました。
比較してわかるように右の贅沢一平ちゃんはまず「香り」が違ったんです。立ち上るソースとマヨネーズの香りが濃厚かつ芳醇。ファンとしては待ち望んでいた黄金比率。すべてにおいて豊満なボリュームです。
からしのテイストがガツっと効いているので通常のものより辛さを感じますが、麺にソースが1.5倍練り込まれているので、麺の旨みを甘さが相まって美味しさがブーストされます。
スタンダードな一平ちゃんのテイストはすでに完成されている黄金比なので、ちょっとしたバランスでも崩れそうなところを見事にクリア!毎夜毎夜食べたくなるような贅沢な一皿でした。
【第1位】「カップヌードル ブレックファースト」(米国日清)
「カップヌードル ブレックファースト」(米国日清)
世界のカップ麺関連のニュースの中で驚きだったのは「カップヌードル ブレックファースト」の発売でした。これはアメリカのWalmart(ウォルマート)というスーパーマーケットの独占販売で、なんとアメリカの朝食をカップラーメンに仕立てたというものでした。
アメリカの定番朝食、言うなれば朝定食をラーメンで作っちゃいました的なノリ。コレは入手しなければ・・・とウォルマートのECやebay(日本のヤフオクのようなもの)を検索するも、すべて日本へは送れないとのこと……。絶望に打ちひしがれていたところへ友人の友人から「ブツを送れる」と朗報。ルンルン気分で待つこと数日!
やっときました!さっそく中を開けてみると・・・すんご〜〜〜い甘〜〜い匂い。カップ麺からコレほど強烈なメイプルシロップの香りがするとは……想像のハルカカナタ。
水を入れてレンチンするタイプです。出来上がりは「強烈」な甘い香り。具材はソーセージとタマゴでなんとな〜くカップヌードルの影がチラホラ。
すすれない方にも安心の麺の短さ。写真では箸ですが、フォークで食べることを前提としている作り。香りはメイプルシロップの甘さですが、麺をすする(?)となんとも言えないしょっぱさが飛び込んできます。その後からくる強烈な甘さでちょっと頭が混乱しそうです。
一応完食はしましたが、日本人だからでしょうか、脳の認識では「ラーメン=しょっぱい」というイメージが定着しているようです。ただ、広く小麦の食品としてみればパンにもいろいろあるように、世界的には無問題です。アメリカのウォルマートでは瞬殺と聞いていますので、やはり国々に合わせた ローカライズ(最適化)は大事だなあと思った一杯でした。
いかがだったでしょうか。2024年もワタクシの研究室からインスタントラーメンの最新アレコレをお届けできればと思います。来年もよろしくお願いいたします。
食文化研究家・大和イチロウ
インスタントラーメン専門店・やかん亭代表。即席麺「一日一麺」を掲げ、36年間で25,000食を実食。
インスタントラーメン専門店やかん亭
ラーメンマニア・大和イチロウがその足と舌で日本全国から集めた絶品のご当地袋麺を取り扱う専門店。300種類を超えるおいしいラーメンが大集合!
https://yakantei.com/
コメント