角田にとって来年は勝負の年になる(C)Getty Images

 F1角田裕毅が2024年シーズンで参戦4年目を迎える。1年目からアルファタウリに所属し、新シーズンは新たなチーム名で臨むことになっている。12月15日国際自動車連盟から発表されたエントリーリストには「スクーデリア・アルファタウリ・RB」のチーム名が記載されているが、開幕前に正式な名称が発表される見通しだ。パワーユニットチャンピオンチームのレッドブルと同じホンダRBPTが搭載され、ベテランのダニエル・リカルドオーストラリア)とコンビを組む。

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 2023年は入賞6回で最高位は8位。シリーズランキングも14位と苦しんだ。シーズン序盤は非力なマシンに泣き、大きくアップデートしたシーズン終盤に戦闘能力を挙げて入賞争いに食い込んだものの、十分な実力を発揮できなかった。

 これまでもチームは自力で車体の大半を開発してきたが、2024年は型落ちのレッドブルのマシンを流用するのでは、とささやかれており、ある程度の速さは期待できそうだ。となると期待されるのは表彰台だ。

 日本人では1990年日本GPの鈴木亜久里(当時ラルース)、2004年アメリカGPの佐藤琢磨(当時BARホンダ)、2012年日本GPの小林可夢偉(当時ザウバー)がいずれも3位表彰台を獲得しているが、注目すべきは参戦キャリアだ。

 亜久里はスポット参戦した88年を1年目とカウントすると3年目。琢磨は3年目。可夢偉もトヨタでスポット参戦した2009年を1年目とすると4年目で表彰台を手にした。3人ともその後も参戦を重ね、通算参戦年数は亜久里が8年、琢磨が7年、可夢偉は5年。表彰台を取れなかった選手で5年以上のキャリアを残したのは5年の中嶋悟、6年の片山右京の2人だけ。角田も長くF1に参戦するには来季は是が非でも3位以内を取る必要がある。

 F1関係者も「レッブル陣営は選手の人選には非常にドライ。あまりに活躍できなければ、すぐにクビになる。今季も角田のチームメートだったニック・デフリースがシーズン途中に解雇された。角田も一寸先は闇」と言う。2024年もレギュラードライバーを継続することが決まったが、一時はレッドブルのリザーブに降格となる可能性もあり、2023年シーズン後半の巻き返しが功を奏し、アルファタウリ残留をつかんだ。

 レッドブル2026年からフォードタッグを組むことが決まっており、ホンダとの関係が深い角田が2025年以降もレッドブル陣営に残るかは不透明。今後も表彰台を取れない場合は余計に肩身が狭くなる。2024年は勝負のシーズンでもあり、崖っぷちのシーズンにもなる。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

F1の角田裕毅は参戦4年目の2024年に表彰台を獲得できるか