時間に余裕ができる年末年始といえば、普段なかなか手を出しづらい海外ドラマをイッキ見する絶好のチャンス。新たにスタートするシリーズからすでに人気を博している作品まで、2024年にリリースが控える注目の作品をまとめて紹介していきたい。

【写真を見る】2024年に配信が控える話題のドラマをチェック!(「ザ・ボーイズ」)

■Amazon Primeは気になるタイトルがズラリ!

まずはビッグタイトルとして、「ザ・ボーイズ」のシーズン4がAmazon Prime Videoにて配信されることが決定している(日程は未定)。本作は企業によって管理されるスーパーヒーローたちが、実は名声や欲に取り憑かれたクソ野郎で…という変わり種のアメコミ原作ドラマ。そんな腐敗したヒーローにアウトロー集団「ザ・ボーイズ」が立ち向かう様子を、容赦ない血みどろ残酷描写と不謹慎なギャグ満載で描いていく。

主人公の恋人がヒーローによって事故的に殺されるところから始まった物語はどんどんスケールが大きくなり、2023年にはスピンオフドラマ「ジェン・ブイ」もリリース。こちらはスーパーパワーを持つ若者たちが通う大学を舞台に、学校の地下で行われる謎の実験の真相に学生たちが迫るという青春要素を取り入れたもので、どのように本編に絡んでくるのか?という点でもチェックしておきたい作品だ。

またAmazon Prime Videoでは、2005年の同名映画をドラマ化した「Mr.&Mrs.スミス」が2月2日(金)から配信。映画では互いに正体を隠したまま偽装生活を送るスパイ夫婦をブラッド・ピットアンジェリーナ・ジョリーが演じたが、ドラマではドナルド・グローヴァーとマヤ・アースキンが夫婦を演じる。

ストーリーは、スパイ機関に就職した見ず知らずの男女が新たな身分を手に入れるために結婚したものの、危険な任務をこなすうち変化が起こり…という複雑な関係を描くとのこと。なおグローヴァーは、クリエイターと製作総指揮も担当。「アトランタ」「キラー・ビー」といった話題作を手掛けてきただけに今作も期待大だ。

さらに核戦争によって荒れ果てた世界を舞台にした同名の人気ゲームシリーズをドラマ化した「フォールアウト」も4月12日(金)から配信予定だ。核戦争から約200年後を舞台にした物語はドラマオリジナルで、地下施設Vaultで快適に暮らしていた居住者たちが暴力に満ちた世界へと足を踏み入れることになるという。エラ・パーネル、ウォルトン・ゴギンズ、カイルマクラクランらが出演し、「ウエストワールド」などのジョナサン・ノーランらが製作を務める。

Disney+からは人気シリーズの新作が続々登場

お次は「スター・ウォーズ」や「Marvel」のドラマシリーズを次々と配信しているDisney+。「スター・ウォーズ」の新作「アコライト(原題)」が待機中だ。

本作は『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(99)の100年前、ダークサイドの力が浮かび上がるハイ・リパブリック時代末期を舞台に、銀河の“闇に包まれた”秘密に迫るミステリー・スリラー。当時劣勢だったシス目線の物語が紡がれるとのことで、「イカゲーム」のイ・ジョンジェがジェダイ・マスターを演じるほか、キャリー=アン・モスやアマンドラ・ステンバーグらが名を連ねる。

なお「スター・ウォーズ」シリーズでは、『グーニーズ』(85)から着想を得たというジュード・ロウ主演作「Star Wars: Skeleton Crew(原題)」も2024年の配信が噂されているが、どうなるか気になるところだ。

また「Marvel」作品では「エコー」が1月10日(水)から配信スタートとなる。このドラマは「ホークアイ」に登場した“エコー”ことマヤ・ロペスにスポットを当てた1作。鋭い足技を武器に、俊敏な体術を繰りだしホークアイを追い詰めた彼女が、自分のルーツや残忍な悪事を尽くした過去と向き合っていく。また、ヴィランのキングピンも登場するという意味でもチェックしておきたい。

■話題のSF「三体」がついにNetflixでも配信

Netflixからはアジア人として初めてヒューゴー賞の長編小説部門を受賞した中国人作家、劉慈欣のSF小説をドラマ化した「三体」が、3月21日(木)から配信スタートとなる。

製作を務める「ゲーム・オブ・スローンズ」のクリエイター陣が、「宇宙人との最初の交信から破滅へと向かう世界を描いた作品」と語るように、原作同様、敵対的な異星人の侵略という危機に直面した人類が描かれる。「ゲーム・オブ・スローンズ」のサム役で知られるジョン・ブラッドリーらがキャストとして名を連ねる。

なお同じく「三体」を原作とした中国ドラマ版もWOWOW12月27日(水)〜31日(日)にかけて一挙放送されるので、Netflix版の配信に向けて合わせてチェックすれば、2作の違いを楽しめることだろう。

スピルバーグ×トム・ハンクスの戦争ドラマがApple TV+でリリース!

Apple TV+では「マスターズ・オブ・ザ・エアー」が1月26日(金)から全世界で配信スタートとなる。本作は、スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスが製作総指揮を務め、「バンド・オブ・ブラザース」と「ザ・パシフィック」に続き、第二次世界大戦を題材とした戦争ドラマだ。

第100爆撃隊所属の空軍兵が過酷な環境のなか、恐怖と立ち向かいながらナチス・ドイツへの爆撃作戦を行う様子を描いており、オースティン・バトラー、カラムターナーといった若手注目株が出演。監督には『キャプテン・マーベル』(19)のアンナ・ボーデンをはじめ、キャリーフクナガなど豪華な布陣で固めており、見応えがありそうな1作だ。

このほかにも、シーズンごとに異なる刑事コンビが難事件に挑む姿を描く「TRUE DETECTIVE」からは、ジョディ・フォスターとカーリー・レイスが主演を務めるシーズン4が米・HBOで1月から放送開始。さらにHBO作品では「ゲーム・オブ・スローンズ」のスピンオフ「ハウス・オブ・ザ・ドラゴン」のシーズン2も初夏に配信されるとのこと。これらの人気作が日本でも見ることができるのか気になるところだ。

年末年始でしっかりと前シーズンや関連作を予習をして、2024年も海外ドラマライフをより充実したものにしてみては?

文/サンクレイオ翼

時間のある年末年始は海外ドラマ三昧の絶好のチャンス!(「ザ・ボーイズ」)/[c]Amazon / Courtesy Everett Collection