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十分な収入や貯蓄があっても、細かい節約がやめられない!という人は少なくない。なかには、そうやってお金を貯めて本当に欲しいものだけ買う人もいる。50代の女性(年収600万円)から、「お金はあるのに貧乏性の人」にまつわる、こんなエピソードが届いた。

「スーパーでは真っ先に見切り品コーナーへ走ってお買い得品を探します。というか値引きされた物しか買いたくないですね。10円でも20円でも得したと感じるのが嬉しいです」

こう熱い節約魂を見せる一方で

「車は数年おきに現金一括で買います。今年は子どもの分も含め、新車を3台購入しました」

と語る。「貧乏性」を自認しながら新車を年に3台も買えるとはどういうことなのか。編集部で女性に取材し、詳しく話を聞いた。

「服をほとんど買わず10年近く着ている」

女性は夫と二人暮らしで、3人の子どもはすでに独立し家を出ており、教育費と住居費の負担も軽くなった。

「世帯年収は900万円です。今年夫が大手企業を定年退職して、夫の年収が半分以下になりました。家は一戸建てで、ローンは20年以上前に完済しています」

そもそも前年まで世帯年収1000万円以上と高収入だったため、収入が減ってもまったく動じる気配はない。かなり余裕がありそうだが、それでも自身を貧乏性だと感じるときがあるようだ。

買い物に行っても欲しい物ではなく値引きシールが貼られている物から選んでしまったり、服をほとんど買わず10年近く着ているので、家族からは貧乏性だと言われますね」

また「夫の影響で物欲がなく、日々節約しています」と夫婦とも節約志向だ。そうなった原体験などはあるのだろうか。

「夫が子どもの頃、家がかなり貧乏でした。それに結婚後の共働きできない時にバブル崩壊リーマンショック等で収入が激減する体験をしたことも大きいです。子ども3人を大学へやり、それぞれ下宿させたので教育費の負担がきつかったですね。なのに、所得制限で授業料の無償化など税制面での恩恵は全く受けられませんでした」

時代の変化とともに高収入ゆえの苦労もあったようだ。

今年購入したのは新車ばかり3台

ただ、苦労の中でも女性の趣味である旅行と、車道楽の夫が「車を数年置きに買い替える」ことには妥協してこなかった。これまで購入した車について聞くと、家族の分も含めると10台以上は購入しているようだ。

「車を買うときは、ローンは組まず毎回一括払いです。今年購入した新車は2人の子ども用の買い替えと、夫用ですね。子どもたちには、それぞれに利子無しで返済を約束させています」

子どもの分ですら、ローンで金利がかかる事は避けているのだ。しかしそもそも、そこまで買い替えなければいいのかもしれないが……。貧乏性と思いつつ、車にはお金をかけることについてどう考えているか聞くと、

「夫はスポーツカーが好きで、昔からそれだけは妥協しないんですね。でも他の事にはこだわりなく、無駄遣いもしないので、車代だけは仕方ないと思います」

と理解ある言葉が返って来た。こうした余裕は、自身の努力の成果でもある。

「私が正社員で再就職したとき、パートだと思うようにして月10万の財形を続けました。15年位前から投資信託を始め資産運用もしています」

日々の節約と抜かりない資産形成で、好きなことに妥協しない理想的な生活ぶりがうかがえた。

キャリコネニュースでは「お金はあるのに貧乏性の人」をテーマにアンケートを行っています。回答はこちらから。https://questant.jp/q/PIXKF66W

世帯年収900万円、普段は“見切り品コーナー”で節約しながら「1年で新車3台を購入」した女性