アーチュレッタと海の目玉カードを実現させた意向を説明した榊原CEO。(C)Getty Images

 波乱の展開となった大一番は実現する。12月31日に埼玉・さいたまスーパーアリーナで実施される格闘技イベント「にゃんこ大戦争 presents RIZIN.45」で、バンタム級王者(現在ははく奪)のフアンアーチュレッタ(米国)と朝倉海(JAPAN TOP TEAM)の一戦は、前者の体重超過があったが開催が決まった。

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 RIZINに激震が走ったのは、試合前日だった。アーチュレッタの初防衛戦に海が挑戦するという構図で注目を集めたマッチアップだったが、あろうことか王者が前日計量で2.8キロのオーバー。ベルトは即座にはく奪され、バンタム級王座は空位に。海が勝った場合のみタイトル獲得となった。

 計量直後に海が「僕も正直びっくりしています。1キロオーバーくらいならすぐにやろうぜって言えるんですが、2.8キロオーバーなので」と試合実現に懸念。王座戦が中止となる可能性も浮上した。しかし、榊原信行CEOと両陣営と協議を重ね、なんとか31日の早朝に開催が決まった。

 大会のオープニングで登壇した榊原CEOによれば、試合の1時間前にアーチュレッタが計量し、戻し体重が68キロ未満だった場合に試合が実施されるという。これについては「オーバーするにしても多すぎる」と強調した同CEOは、「危険」「ワンパンで勝てるじゃないか」「ルール違反だ」と批判も受けた試合開催を強行する意図を説明した。

「本当に一部の皆さんからは批判があるのかもしれません。61キロを作った選手たちはそこからリカバーをする。通常なら、そのリカバーをした分は不問にふすんです。(体重が)70になろうと、前日に61ができた時点でクリアなんです。でも今回は68キロのキャッチウェイトで行ないます。譲歩してくれた朝倉海に感謝します」

 SNSを中心に、リミットを合わせきれなかったアーチュレッタ側に批判が相次いでもいる同カード。波紋が広まるなかでの決戦はいかなる決着を見るのだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

2.8kg体重超過のアーチュレッタ戦は実施決定! RIZIN王座を狙う朝倉海が“譲歩” 榊原CEOが説明「批判があるかもしれません」