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米フロリダ州のマクドナルド店舗で働く75歳の女性が、勤続53年を迎えたことで話題を呼んでいる。1970年からマクドナルドで働き始めた女性は、「一度も他の仕事に変えたいと思ったことはない」と話す。女性はまだ退職するつもりはないそうで、今もマクドナルドでの仕事を楽しんでいるという。米ニュースメディア『New York Post』などが報じた。

勤続53年という驚きの記録を打ち立てたのは、米フロリダ州フォート・ピアースのマクドナルド店舗で働くバーバラ・クレーマーさん(Barbara Cramer、75)だ。1970年ニュージャージー州から引っ越してきて仕事を探していたバーバラさんは、教育委員会の仕事に応募したが、同時にマクドナルドにも履歴書を送っていた。そして先に連絡が来たのが、マクドナルドだった。

ここから、バーバラさんのマクドナルドにおける長い歴史が始まった。複数の店舗で働いてきたが、ほとんどの勤務をアメリカ国道1号線沿いの店舗と現在働いている店舗で行ったそうで、最初の夫と2人目の夫もマクドナルドの店舗で出会ったという。2人の夫は既に亡くなっているが、マクドナルドはバーバラさんの人生にも影響を与えていた。

米国労働省労働統計局の2022年の報告書によると、アメリカ人が現在勤めている会社の勤続年数の中央値は4.1年だったそうだ。この数値と比較すると、バーバラさんの53年という勤続年数の重みがよく分かる。同僚たちはこれほど長く働き続けるバーバラさんを、「マクドナルド」と「レジェンド」を組合せて“マクレジェンド(McLegend)”と呼ぶ。

そして今月20日、店内に風船や写真、ケーキを用意して、バーバラさんの勤続53年を祝うパーティーが行われた。バーバラさんが働く店舗のオーナーであるリッキー・ウェイドさん(Ricky Wade)は、「この特別な瞬間を一緒にお祝いすることができて光栄です。バーバラさんが私たちのチームの一員であることを誇りに思います」と言葉を贈った。

お祝いの席で勤続53年についての心境を聞かれたバーバラさんは、「私の全てですよ」とこれまでの長い歴史を振り返り、涙ぐみながら話した。

バーバラさんは今後、“セミリタイア”として、勤務時間を減らすことを考えているという。しかしそれはまだ先の話で、今のところ完全に仕事を辞める気はないそうだ。

なおテックインサイト編集部では店舗オーナーリッキーさんに、バーバラさんが同僚たちに与えた影響について、また勤続53年を祝うパーティーでの印象的な出来事などをうかがうべく取材を申し入れている。

ちなみに2017年にはインディアナ州のマクドナルド店舗で、勤続44年を迎えた94歳のおばあちゃんが世間を驚かせていた。

画像は『New York Post 2023年12月27日付「I’ve worked at McDonald’s for 53 years ― people call me a ‘McLegend’」(WPTV News)』『JOE.co.uk 2023年5月3日付「Man, 72, ditches retirement because it’s boring and gets job at McDonald’s」』『Metro 2017年5月12日付「McDonald’s throws surprise party for employee with Down’s Syndrome as he retires after 33 years」(Picture: WHMI.com)』『Kevin Ford 2022年6月22日付Instagram「Thank You For All The Love…」』『Express.co.uk 2016年4月14日付「Milkman delivers his last ever pint after 57 years service」(SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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