東宝、松竹、東映の邦画大手3社が毎年発売しているカレンダー。人気の俳優が集結したものから作品にフォーカスしたものまで、毎年日本映画ファンから注目を集めている。どんな女優や作品が並んでいるのか?気になる2024年版の中身をチェックしていきたい。

【写真を見る】長澤まさみ、上白石姉妹、浜辺美波らが並ぶ「2024年版東宝カレンダー」

長澤まさみが20年連続の表紙に!人気女優が勢ぞろいの「東宝カレンダー」

東宝芸能に所属する女優たちが顔をそろえる「2024年版東宝カレンダー」。今年のコンセプトは“時代のファッション”で、古今東西の華麗なファッションをイメージした衣装を身に纏った女優たちが、毎月代わる代わる登場する。

今年で20年連続で表紙に選ばれたのが長澤まさみ。アールヌーヴォーをテーマに、華やかな装飾が特徴的なブラウスと花柄のスカートという上品なファッションで表紙を飾る。また10月では、60'sをテーマに、黄色の鮮やかなジャケットにミニスカートブーツというポップないで立ちを披露。カチッと決めた髪型など表紙とは異なる印象を放っている。

2024年は川村元気の同名小説を映画化した『四月になれば彼女は』(3月22日公開)に、結婚を目前に突如姿を消してしまう主人公の婚約者役で出演。また、三谷幸喜監督によるコメディ『スオミの話をしよう』(9月13日公開)でも突如行方をくらませた主人公を演じるなど、話題作への出演が続く。

1月の上白石萌音は、リトル・ブラック・ドレスをテーマに黒一色で決めたクールなスタイルを披露している。2024年は『カツベン!』(19)以来の実写映画出演となる『夜明けのすべて』(2月9日公開)が控え、「カムカムエヴリバディ」で夫婦役を演じた松村北斗とW主演を務める。さらにドキュメンタリー『奇跡の子 夢野に舞う』(1月20日公開)ではナレーションを担当しており、幅広い活躍を見せてくれそうだ。

2023年は『シン・仮面ライダー』、『ゴジラ-1.0』など話題作のヒロインとして存在感を放った浜辺美波は、11月の紙面を飾り、ロココをテーマとしたシースルーのドレス姿で自身の上品な魅力を際立たせている。2024年は事故で視力を失ったピアニストを演じる『サイレントラブ』(1月26日公開)や、主演を務める『もしも徳川家康総理大臣になったら』(7月26日公開)と話題作が待機しており、忙しい1年を過ごすことになりそうだ。

このほかにも、白のジャケット&スカートのニュールックで決めた4月の上白石萌歌や、スモーキングをテーマにタキシード姿を披露した2月の山崎紘菜ら、人気女優たちのエレガントな姿を楽しめる内容となっている。

■ベテランからブレイク女優まで多彩な顔ぶれが並ぶ「松竹カレンダー」

続いてチェックしたいのは「2024松竹カレンダー」。演劇の老舗ということで女優たちの和服姿を楽しめるのが特徴だが、昨年からは和装に加えて洋装も登場。今年は“Prism”をテーマに、若手からベテランまで12名の女優たちが柔らかく華やかな光のなかで美しい姿を披露している。

白のカジュアルな装いで7月を飾る福原遥は、2023年は、主演を務めた2022年放送開始の連続テレビ小説舞いあがれ!」が完結したほか、ドラマ「18/40〜ふたりなら夢も恋も〜」、戦時中へとタイムスリップするヒロインを演じた映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』など多彩な活躍が目立った。2024年もNHKドラマ「正直不動産2」が年明け早々から放送されるなど、女優としての姿を見る機会も多そうだ。

ピンクの洋服が鮮やかな2月の桜田ひよりは、2023年、テレビやネットドラマを中心に数々の作品に出演。映画界隈では「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」でニューウェーブアワード2023の女優賞を受賞し、『交換ウソ日記』でヒロインに抜擢されるなど充実の1年を過ごした。2024年も主演作『バジーノイズ』(5月公開)が待機中。ブレイクのきっかけとなったドラマ「silent」の風間太樹監督との再タッグだけに期待大だ。

また、緑のドレスで初々しい魅力を放つ5月の中島瑠菜も、2024年は『鬼平犯科帳 血闘』(5月10日公開)や『レイニーブルー』(2024年公開)などが控えており、さらなる活躍に期待したい。

■時代劇からクラシック、特撮まで看板作品にフィーチャーした「東映カレンダー」

そして「東映カレンダー2024」は、『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』(公開中)が表紙を飾っていることからもわかる通り、昨年に引き続き俳優ではなく、映画やドラマといった作品にスポットを当てた内容だ。

1月は、吉良上野介の弟である孝証が死んだ兄の身代わりとして奮闘するなか、なぜか敵の大石内蔵助とも仲良くなるという時代劇コメディ『身代わり忠臣蔵』(2月9日公開)。一人二役のムロツヨシと永山瑛太をフィーチャーした紙面となっている。

また、芥川賞受賞作を綾野剛柄本佑さとうほなみの共演で映画化した『花腐し』(23)が7月を飾るほか、千葉真一のたくましい姿が印象的な9月の『直撃!地獄拳』(74)、市川右太衛門が凛々しく刀を構える3月の『旗本退屈男 謎の怪人屋敷』(54)などクラシカルな作品まで、映画ファンならニヤリとしてしまうタイトルが並ぶ。

市川右太衛門の息子、北大路欣也が主演を務めた時代劇シリーズ「三屋清左衛門残日録」にスポットを当てる6月ほか、10月の「相棒」、12月の「科捜研の女」、さらに「仮面ライダー」や「スーパー戦隊シリーズ」まで、東映の看板シリーズにも光を当てた実に多彩なラインナップとなっている。

いまをときめく俳優から注目の作品までを毎月楽しめる邦画大手3社のカレンダー。まだ2024年のカレンダーが決まっていないという人は、これらのカレンダーを部屋に飾ってみてはいかがだろうか?

文/サンクレイオ翼

長澤まさみが20年連続で表紙を飾る「2024年版東宝カレンダー」など、邦画大手3社のカレンダーをチェック!/[c]2023 Toho Co., Ltd.