数々の伝説を残してきた「キングカズ」こと三浦知良。笑えるものから涙なしには聞けないものまで多くのエピソードが知られているが、元日本代表の播戸竜二氏が新たな秘話を明らかにした。

 播戸氏は前園真聖氏のYouTubeチャンネルに出演。自身のサッカー人生を振り返っていると、ヴィッセル神戸でチームメイトだったカズの話になり、

「最初の合宿でカズさんと同じ部屋になったんですよ。部屋ではカズさんがこんな感じ(リモコンを手にふんぞり返った姿)でテレビを見て、『俺NHKしか見ないから』。チャンネルを回したらゴンさん(中山雅史)が出ていたので、カズさんに『こういうの出ないんですか?』って聞いたら『俺の役目じゃないよ』って」

 と明らかにした。また夜にはこんなことがあったという。

「夜8時になったらテレビを消して『もう寝るぞ』。そんなに早く寝たことないんですけど、暗くしたら寝られた。ふと目を覚ますとカズさんが何か言ってるんですよ。どうしたんだろうと思ったら、カズさんは寝るって言ったのに携帯でめっちゃ話をしていた」

 そんな天然エピソードだけでなく、プロとしての意識の高さを学ぶこともあったとか。播戸氏は、

「当時のヴィッセル神戸はメディアの取材が少なかった。でも、時々カズさんが大きな声を出して足を高く上げて練習していることがあるんです。めっちゃ気合入っていて、ずいぶん声を出しているなと思ったら、そういう日はだいたいカメラが来ている。自分をどう見せるかというプロ意識を感じた」

 とカズから学んだことがあったと話した。プロとしての意識の高さは食事にまで及んだそうで、

「毎日食べてるものを写真に取って栄養士さんに送り、食べていいのか聞いていた。試合の前日は肉を食べると体が重くなるからやめたほうがいいと言ってたんですが、ある日ミートスパゲッティが出たら『これさミートって肉入ってるの?』って。いやこれミートだしなと(笑)」

 播戸氏が知っているだけでもこれだけの秘話があるキングカズ。関わった人たちすべてに話を聞いたら、きっと1冊の本になるに違いない。

(鈴木誠)

アサ芸プラス