2025年に建て替えのために休館を予定している帝国劇場。休館前の記念ラインナップ第一弾公演として2024年1月1日(月・祝)に『Act ONE』が開幕した。約70名の出演キャスト全員が演出を担い、堂本光一がスーパーヴァイザーを務めている。HiHi Jets 少年7 MEN 侍少年忍者の4グループが中心となって作り上げている。1月2日(火・祝)の公演後に、開幕記念会見が行われた。

まずは2024年1月1日に発生した地震について「かなり大きな被害が出ています。今のところ我々にできることは見つかっておらずもどかしいですが、僕たちは劇場で一人でも多くの方に笑顔を届け、明るい話題をお届けできるように精進して参りたいと思います。今も辛い思いをされている方もたくさんいる中で、我々ができることは一生懸命やりたいと思うので、一丸となって頑張っていきましょう」と全キャスト・スタッフからのコメントが出された。

続いては各グループの挨拶に。HiHi Jets・髙橋優斗が「今回はオムニバス形式という新たな挑戦です。小さい頃からの思い出が詰まっている帝国劇場がいよいよ改修に入るので、最後に悔いなく盛り上がれるように頑張りたいと思っています」、 少年・岩﨑大昇が「現帝劇のラストイヤーに立たせていただけるのが嬉しいです。それぞれのエンタメをぶつけ合った上で、エンタメには正解がないことを僕らが改めて認識しつつ子供たちにも伝えていく構成になっています。皆さんにとっても明日の力になったらいいなと思いながら頑張っています」と話す。

7 MEN 侍・中村嶺亜は「それぞれのグループが約20分ずつで自分たちの全てをぶつけ合っています。見ていただいた通り、それぞれを認め合ったり次の世代に伝えたりするのが僕らのできることなのかなと思います。千秋楽まで誰一人かけることなく駆け抜けていきたいです」と意気込み、少年忍者・川﨑皇輝は「全グループが今出せる持ち味を全力でぶつけ合いました。今回の舞台で、今のジュニアの未来そしてこの会社の未来を感じていただけるんじゃないかと思っています。ぜひ応援していただけると嬉しいです」と語った。

公演の中で特にアピールしたいことはあるかと聞かれると、HiHi Jetsの猪狩蒼弥が「打ち合わせの時に、各グループ20分ずつ自由にやっていいと言われて驚きました。20分が4グループとなると、推しが出ていない時間も長い。ファンの方にどうやって楽しんでいただいたらいいか全員ですごく考えました。対決方式にしようとか、最初と最後は全員でのナンバーを入れようとか、ストーリーテラーの林(一敬)と手島(麗央)くんにちょっとしたコスプレをしてもらおうとか。僕ら自身も勉強になりましたし、帝国劇場に立つ重み、今まで公演を作ってくださった皆さんのすごさとありがたさを改めて感じました」と振り返る。

スーパーヴァイザーを務める堂本光一からは「帝国劇場に立つ上で、お客さんに届けるという思いがないといけない。自分たちの表現は大事だが、一方的に押し付けるだけではいけない」という趣旨の言葉をかけてもらったそう。井ノ原快彦からは「みんなを信用しているし、みんなが作るものをとてもいいと思ったから、完全に任せる。ただ、小さい子たちをちゃんと活かして、子供たちの未来を次に繋げるメッセージを入れてほしい」と言われたそうで、猪狩は「僕たちが何を伝えたいのかしっかり精査して作り上げました」と語った。

また、今回は各グループがそれぞれでパフォーマンスを固め、持ち寄る形式で作ったという。 少年の岩﨑大昇や那須雄登が「通しで初めて他のグループのパフォーマンスを見る感じだった」と振り返ると、猪狩も「例えば少年忍者がやってる時に僕らがずらっと並んで、アクロバットで大盛り上がり。レッスン中みたいなノリだったけど、それが良かったので、シャッフルコーナーで階段に座ってみんなが盛り上げる演出が生まれた」と裏話を明かす。髙橋も「(演出について)なんでも希望を出していいよと言っていただいて、言うだけタダだからいっぱいリクエストしました。マジシャンを呼ぶとかは予算的に無理だったけど(笑)。自由にアイデアを出せる環境は嬉しかったです」と振り返った。

予算の話をきっかけに、話題はお年玉のことに。今年は少年忍者からネクストのメンバーにお年玉を渡したそう。使い道を聞かれると口々に「貯金」と答えて先輩たちを驚かせる。「記念に家に飾っておきます」という可愛らしい意見もあり、和気あいあいとしたトークと先輩グループによる攻防戦の後、HiHi Jets、 少年、7 MEN 侍からもお年玉をあげると言うことで話がまとまった。

最後に、各グループの今年の抱負を漢字一文字で発表することに。まずは7 MEN 侍の佐々木大光が「生」を挙げ、健康に過ごしたいという目標を掲げかけたが、中村から「健康の健でよかったじゃん!」とツッコミを受け、「健康の“”です!」と訂正して笑いを誘っていた。 少年の藤井直樹は年男ということもあり「“”」。グループもドラゴンのように勢いよく登っていきたいと語った。少年忍者・小田将聖は、21人で成功したいという思いで「“”」。HiHi Jetsの佐久間龍斗は「今年は今まで以上にド派手に明るくいきたいという気持ちを込めて“”です」と話しだし、フリーダムなトークでキャストや客席を笑わせる。

最後に髙橋が「2024年がどんな未来になるのか全くわからずワクワクしますが、まずは第一歩を帝国劇場で迎えられることを感謝しています。皆さんといい思い出を築いていきたいので、千秋楽までどうぞよろしくお願いします」と締め括った。

取材・文・撮影=吉田沙奈

帝国劇場2024年新春公演『Act ONE』出演者オールラインナップ