西武からFAで加入した山川。実績十分の彼がフィットするかはソフトバンク再建のカギだ。(C)CoCoKARAnext

 今シーズンのプロ野球開幕は3月29日。球春到来はまだ先だが、新年らしく“妄想”開幕オーダーを考えてみたいと思う。今回は大型補強を展開したソフトバンク編だ。

 昨季はオフに行った「総額80億円補強」で優勝の本命に挙げられるも、3位でレギュラーシーズンを終了。ロッテとのクライマックスシリーズでも最終戦で大逆転負けを喫し、後味の悪い1年となった。

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 捲土重来を期する今季は小久保裕紀新監督が就任。「王イズム」を継承するレジェンドは、ヘッドコーチ、二軍監督を経て、満を持しての出番となる。

 開幕戦の相手はオリックス。順当に考えると宮城大弥山下舜平大あたりが先発か。オリックスにはリーグ3連覇を許しているだけに、ソフトバンクにとっては目の上のたんこぶとっても過言ではないライバル。開幕からしっかり叩きたいところだ。

ソフトバンク・妄想開幕オーダー
(中)周東佑京
(遊)今宮健太
(左)近藤健介
(右)柳田悠岐
(一)山川穂高
(三)栗原陵矢
(指)ウォーカー
(二)三森大貴
(捕)甲斐拓也
(投)有原航平

 なんといっても注目はFAで加入した山川穂高だ。西武に所属した昨季は自らの不祥事でシーズンをほぼ棒に振り、実戦感覚をどこまで取り戻せるかは確かに不安要素ではある。それでも3度の本塁打王、過去10年間で218本塁打の実績は圧巻。ソフトバンクに足りなかった「右の大砲」として、彼が機能するかが戴冠に向けたカギともなる。

「右の大砲」といえばもうひとり、巨人からトレードでやってきたウォーカーへの楽しみも尽きない。巨人時代は2年間で通算29本塁打。昨季はチーム事情で出場機会が限られたが、打席に立てば快打を連発。来日時から守備面の課題が見えたが、DH制のあるパ・リーグでは起用の幅も広がりそうだ。

 無論、近藤健介柳田悠岐の両主砲は「やってもらわないといけない」存在。小久保監督からもすでにレギュラーに指名されている。

 前者は移籍1年目の昨季に、シーズン終盤まで三冠王の可能性を残し、最終的には本塁打&打点の二冠を獲得。卓越したバットコントロールを今年も見せてもらいたい。昨季最多安打を獲得した後者は今年で36歳。年男となるが、打撃に衰えは見られない。今季はキャプテンの荷が降りて、また大暴れをしてくれそうだ。

 レギュラー争いの「激戦区」となる二塁は三森大貴、中堅には周東佑京を指名する。機動力を使える2人をオーダーに据えて、打線の巡りを良くしていきたい。もちろん、複数ポジションを守る“ジョーカー牧原大成を置くのもありだ。

 また、二塁の他の候補は川瀬晃野村勇ドラフト3位の廣瀬隆太あたりが考えられる。中堅含む外野は柳町達、中村晃、生海らが代替候補になりそうで、主軸のコンディション次第では彼らのスタメン入りは十分にあり得る。

 新監督の初陣、開幕投手有原航平が最有力か。米国から帰ってきた昨季は、チーム最多の10勝をマーク。山本由伸オリックスドジャースへ移籍)にも3度投げ勝ち、エース級の働きを見せた。他には、昨季有原を上回るイニングを投げた石川柊太、大ベテラン・和田毅らが候補になりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

山川穂高の打棒やいかに “元本塁打王”をどう使うかは覇権奪取のカギだ【勝手に妄想開幕オーダー|ソフトバンク編】