Aぇ! groupの末澤誠也と関水渚がW主演を務めるドラマ特区「彼女と彼氏の明るい未来」(毎週木曜深夜0:59-1:29ほか、MBSほか)が1月11日(木)よりスタートする。同作は、谷口菜津子氏の同名コミックを原作にした、超ネガティブな主人公の絶望から始まる“ブラック・ラブコメディー”。主人公のさえない小学校教師・青山一郎を末澤が、一郎の恋人・佐々木雪歌を関水が演じる。

【写真】末澤誠也“一郎”と関水渚“雪歌”、ころっけを頬張り見つめ合う

■超ネガティブ主人公の絶望から始まる、理性崩壊の“ブラック・ラブコメディー”

さらに、一郎の親友であり、過去が見られるVRマシーンを開発したITベンチャー社長・西野洋平役に中川大輔、一郎と洋平が通う小料理屋の店員・秋役に山谷花純、雪歌の高校の同級生・森川タクト役に青木瞭、雪歌と同じ雑貨屋の店員・コト役に三原羽衣、CLUB「VESPA」のスタッフ・タカヒロ役に落合モトキが配役されている。

WEBザテレビジョンでは、W主演の末澤と関水にインタビューを実施。原作を読んだ感想や互いの印象、自身が思う「明るい未来」などについて話を聞いた。

■「初主演がこの作品で本当に良かった」

――出演が決まったときの心境をお聞かせください。

末澤:ずっと映像作品に出演したいと思っていたので、連続ドラマ初主演という機会をいただけて純粋にうれしかったです。どういうふうにやっていこうかというプレッシャーもありましたが、初主演がこの作品で本当に良かったなと思っています。

関水:今すごくノリに乗っていらっしゃる監督の橋爪駿輝さんとご一緒できるのがすごく楽しみで、うれしかったです。

――原作を読んでみていかがでしたか?

末澤:絵のタッチも含めてポップな感じかと思っていたのですが、テーマとしては重く深い部分もあったりして、読み進めていくにつれてストーリーの面白さに引き込まれました。自分が一郎としてどういうふうに演じていこうかと想像しながら読みました。

関水:私は、アニメや漫画が好きなのですが、その中でも女性をセクシーに描いている絵のタッチが大好きなんです。なので、谷口先生が描かれる絵が大好きだし、ストーリーも現実でもあり得そうな“生感”があって面白いなと思いました。台本になったらより一層生々しさが増して、それがすごく自分にとってドツボでした。

――それぞれの役柄についてと、演じてみた感想を教えてください。

末澤:一郎は、真面目だけが取り柄のさえない人生を送ってきた小学校教師なのですが、ネガティブで自己肯定感が低く、卑屈で…というところで、最初は自分と真逆な人物だなと思いました。でも、台本を読み進めていくうちに一郎の気持ちがすごく分かるようになりました。

僕は割とポジティブな方なので、普段物事をネガティブに捉えることがなかなかないのですが、洋平のせりふなどを聞いていたら、一郎はネガティブなことから逃げることによってポジティブでいようとしていたのかなと考えさせられ、演じてみて学べることがたくさんありました。少しなよなよした役ではあるのですが、愛されキャラで、憎めないところが多いキャラクターだと思います。

関水:私は、私見ですが女性は男性よりも自己肯定感が高い人が少ない気がしていて、雪歌にはそれが明確に表れていると思いました。自己肯定感がただでさえ低いところに、過去のトラウマがいろいろと重なり、自分のことが好きではない。だから愛されなくて当然と思い込んでいる状況で、そんな自分の考え方を変えてくれる一郎と出会い、“今とても幸せ”という状況を演じました。

なので、演じてみて実際にすごく幸せでした。一緒に撮影している中で、雪歌として自分では埋められない自己肯定感の部分を埋めてもらって、こんなに自分のことを好きでいられる自分になれるなんて…と。そんな瞬間を作ってくれた人と出会えて、雪歌としてすごく幸せでした。

――特に注目してもらいたいポイントはありますか?

末澤:一郎の心情が描かれているシーンが多いので、雪歌の前でいる一郎と卑屈モードに入っている一郎との落差や、感情の起伏がコミカルに描かれている部分などは、一つ楽しんでもらえるところかなと思います。

関水:私はやっぱり一郎と一緒にいることによって満たされている雪歌の笑顔に注目してもらいたいです。

■「初めて会ったときから、『一郎みたい』と思った」

――初共演のお二人ですが、お互いの第一印象や撮影を終えての印象の変化などがあればお聞かせください。

末澤:僕は人見知りな部分があるので少し緊張しながらクランクインをしたのですが、最初から気さくに話してくれたのでリラックスしてできました。そういうところで本当に助けられたな、ありがたかったなと思います。

関水:初めて会ったときから、「一郎みたい」と思ったかもしれません。だから「トイレ行ってきます」とか言ったんだと思う(笑)。

末澤:そうなんです。衣装合わせと本読みの日に、関水さんが挨拶の直前に監督に「トイレ行ってきます!」と言ってトイレに行ったんです。見えてなかったんだよね?俺も立っててん、横で(笑)。

関水:はい、すみません(笑)。監督がいらっしゃるのは見えたのですが、末澤さんに気付けずスルーしてしまって。だから、何かそういう意味ではそのときから末澤さんは一郎だったのかも。役が入っていたんじゃないかな。物語の始まりもそうなんですよ。一郎に初めて会ったときに、「眼鏡が汚れてる」「なんかいい人そう」と雪歌は感じるのですが、本当にそういう印象だったかもしれないですね。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?また、共演者とのエピソードがあれば教えてください。

末澤:キャストの皆さんはいい人たちばかりで、合間もみんなで笑いながら喋ったりしていましたし、ハードスケジュールの中、スタッフさんも本当にずっと現場を明るくしてくれていたので、そこに助けられた部分がとても大きかったです。

キャストの皆さんとスタッフさんに恵まれたなと日々感じながらやっていましたし、クランクアップ後にタクト役の瞭と喫茶店に行ったりと仕事以外で仲良くなったりもしたので、すごくうれしかったですね。

関水:末澤さんがおっしゃったとおり、本当に良いチームで、スタッフさんにもキャストの皆さんにもすごく支えていただいたなという印象です。私が印象に残っているのは、カメラマンさんがこの時期にずっと半袖短パンだったこと。腕もカサカサになっちゃって(笑)。すごく面白くて大好きです。みんなそれぞれ個性的で、すごく楽しいチームでした。

――特に印象に残っているシーンはありますか?

末澤:監督含めみんなですり合わせをしながら丁寧に進めていった結構長いシーンがあるのですが、そこは本当に時間をかけて撮影した部分でもあったので、やっぱりすごく印象に残っていますね。

関水:私は、一郎と過ごした“幸せだった日々シリーズ”が全部印象的です。こんなに自分を満たしてくれる人がいるんだということを雪歌としてすごく感じて、監督に「このシーンで仲良いシーンは最後だよ」と言われたときには涙が止まらなくなってしまって。この幸せな日々が終わってしまうんだと思ったらすごくきつかったんです。それぐらい、ラブラブだったシーンには思い入れがありますね。

■もしも過去を見られるとしたら…「どれぐらいモテていたのかを見に行きたい」

――作品内で“過去が見られるVRマシーン”が登場しますが、お二人は過去を見てみたいですか?もし見られるとしたら、どの時代を見てみたいですか?

末澤:僕は年々昔の記憶が薄れていっていて(笑)。親から昔の話を聞くと、幼稚園のときにどうやらかなりモテていたらしいんですよ。でも全くその記憶がないので、どれぐらいモテていたのかを見に行きたいなと思います。

関水:両親が出会ったときを見てみたいですね。どんなふうに恋愛したんだろうとか、どんなふうに好きになって結婚したんだろうとか、そういうのは気になります。

――タイトルにちなみ、ご自身が思う「明るい未来」を教えてください。

末澤:楽しく笑っていられたらいいかなと。それが一番だと思います。簡単そうですが案外難しいことも多いので、いろいろなことがあっても楽しく笑顔でいられたらいいなと思います。

関水:一生女優がやりたいのと、いっぱい良い役に恵まれたいです。プライベートでは、マキシマム ザ ホルモンのライブに全部当たったらいいな。あと、ドラゴンボールのフィギュアの欲しいものが全部当たればいいなと思っています(笑)。

――最後に、見どころと視聴者へのメッセージをお願いします。

末澤:“ブラック・ラブコメディー”ということで、テーマとしては重い部分もあり、恋愛におけるけんかや疑心、不安などといった部分がリアルに描かれているので、皆さんに共感してもらえるところが多いと思います。一郎の感情の繊細な部分が丁寧に描かれているので、どの世代の方にも楽しんでいただける作品になっていると思います。ぜひ楽しんでご覧ください。

関水:恋愛の描き方が本当に生々しいので、心にグサグサくる作品なのではないかなと思っています。楽しんでいただけたらうれしいです。

「彼女と彼氏の明るい未来」W主演の末澤誠也と関水渚にインタビューを行った/(C)「彼女と彼氏の明るい未来」製作委員会・MBS