一時は経営不振で消滅も噂されていた、プロレスリング・ノアサイバーエージェント傘下になりサイバーファイト運営となってからは、客足が一気に回復傾向となりました。特に2023年元旦の武道館大会はグレードムタvsSHINSUKE NAKAMURA(中邑真輔)を実現させるなど、一気にプロレス界のメインストリームに返り咲いた印象です。そのノア、2024年は丸藤正道vs飯伏幸太で勝負を賭けたのですが……。

丸藤正道飯伏幸太の試合は不完全燃焼……

「方舟の天才」丸藤正道、「ゴールデンスター」飯伏幸太。二人の天才は交わりそうで交わらず、お互いの怪我によってタイミングを逃してきました。そしてついに……しかし、3度めの正直で実現した「丸藤飯伏戦」は、凡戦となり残念な結果に終わりました。

試合後に飯伏選手が左足のくるぶしと右手甲の骨折を明かしたのですが、新日本プロレス時代にも足の怪我で精彩を欠いていた時期があり、古傷なのではといわれています。それにしてもセカンドロープへの飛び乗りを2度失敗するなど、とても「飯伏幸太」とは思えない試合……。

期待度が非常に高かった丸藤と飯伏の一騎打ち。正直セミファイナルに追いやられた、拳王選手と征矢学選手のGHCヘビー級王座戦が好試合だっただけに、より飯伏選手のコンディションの悪さが目立つことになってしまったのは残念です。

飯伏幸太……「彼なら必ず復帰する!」「もう終わった選手」

今まで何度もどん底から這い上がってきた選手ですし、フェニックスプレックスやフェニックススプラッシュなどを得意技とし、自身のグッズにも不死鳥「フェニックス」をあしらってきました。筆者としては、デビュー戦から追いかけてきた飯伏選手の復活を心から期待しています。

・この逆境を跳ね返す所がプロレスの真骨頂と思ってこれからも飯伏くん応援します
・これが現在のベストなら甘んじて受けようと思う
・このままな訳がない飯伏幸太
・やり切った試合だったと思う

そして私の尊敬する長与千種さんのお言葉……本当に愛を感じます。

ただ、今回の試合で評価が下がりきってしまったことも事実。多くのプロレスファンは「終わった」と見ているようです。あの試合を見せられたら仕方ないですし、丸藤選手にとってもマイナスになって試合だったので厳しい意見も納得ではあります。

・飯伏にかつての輝きを求めるのはもう無理なのか.......
・GHCヘビー級選手権試合をメインイベントにした方がよかったのかもしれない
・こんな試合を長年待ってたわけじゃない
・初恋の人と同窓会で会ってしまった感
・これ2024年のワーストバウトになるのでは?

2023年の元旦には、拳王と清宮海斗の素晴らしい試合で話題となり、グレードムタvsSHINSUKE NAKAMURAの異次元対決で世界中で話題になったNOAH。今年もマサ北宮選手の奮闘もあり盛り上がってはいたのですが……正直メインは客席が冷え切っていました。

それでも筆者はもう一度「飯伏幸太」という稀代の天才レスラーがもう一度不死鳥のごとく蘇ると信じています。DDTケニー・オメガと共に「見たことのないプロレス」を見せ続けてくれた時のように。ゴールデン・スターはまだ終わっていない!

飯伏幸太(いぶし・こうた
生年月日 1982年5月21日
出身地 鹿児島県姶良市
2004年、DDTプロレスリングプロレスデビュー。2009年に新日本プロレスリングに参戦、その後DDT新日本の2団体同時所属として話題を呼ぶも、2016年に両団体を退団。飯伏プロレス研究所を立ち上げ実質フリーに。2019年新日本に再入団、2021年に念願のIWGPヘビー級の王座に辿りついた。2023年には盟友ケニー・オメガが代表を務める「AEW」に参戦した。

sourceプロレスリング・ノア公式サイト



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