●東京・下北沢に進出した“群馬とんこつ”ラーメンの店『だるま大使 -無限- MUGEN』を突撃取材。一体どんな味なのかレポートします!

 東京でも博多の豚骨ラーメンを出すお店は多いですが、みなさんは群馬県の豚骨ラーメンって食べたことあります? 群馬県外では食べられる店があまりないので、知らない人も多いと思います。筆者も今まで知らなかったのですが、調べてみると、群馬県にはとんこつラーメン屋さんがたくさんあり、もはや“群馬豚骨”というご当地ラーメンの1ジャンルになっているとか。

 その群馬とんこつブームを牽引してきたのが1993年群馬県高崎市で創業したラーメン屋『だるま大使』。30年経った今でも、開店前から行列ができる人気店だそうです。

 そんな『だるま大使』が、東京・下北沢駅前に『だるま大使 -無限- MUGEN』という名前で昨年の暮(2023年12月15日)に満を持して進出したとのニュースが飛び込んできました。

オープン時のポスター
オープン時のポスター

 シモキタには飲食店が星の数ほどあるうえ、行列ができるラーメン人気店も多数。そんな激戦区で勝負に挑む「群馬豚骨」がどんな味なのか気になって、さっそく食べてきました。その味わいをレポートしていきましょう。

「群馬豚骨」ってどんな味?

2023年12月15日にオープンしたばかりの『だるま大使 -無限- MUGEN』
2023年12月15日にオープンしたばかりの『だるま大使 -無限- MUGEN

 12月某日、小田急線京王井の頭線が交差する下北沢駅の東口から1分ほど歩くと、『だるま大使』を発見。たくさんの開店祝いのお花に囲まれています。この日はオープンしてまだ10日足らずだからか行列はなく、スッと入店できました。

行列を想定して、外にはメニューと名前を書くように、との案内があります
行列を想定して、外にはメニューと名前を書くように、との案内があります

 券売機でメニューを見ると、ラーメンは、「群馬豚骨だるまラーメン」(990円)、「群馬豚骨だるまラーメンⅡ」(990円)、「昔ながらのだるま中華そば」(880円)の3種類。その他、辛子高菜や海苔などのトッピングがあり、さらにごはんものは「ライス」、「チャーシュー丼」、もつをごはんに載せた「もつまんま」があります。

 初めてなので、ベーシックな「群馬豚骨だるまラーメン」を選ぶことにしました。この段階で、麺の硬さを選びます。種類は「ハリガネ」、「バリカタ」、「ふつう」、「やわらか」の4段階。さらに「替え玉」(150円)、「替え玉ハーフ」(100円)もチョイスできます。システムは博多豚骨ラーメンとほぼ同じですね。

 ラーメンに加え、ちょっと珍しい「もつまんま」(小・390円)も注文してみることに。

麺の硬さは4段階から選べます
麺の硬さは4段階から選べます

 待つこと数分。最初に「もつまんま」(小)が、続いて「群馬豚骨だるまラーメン」も登場しました。

左奥:「もつまんま」(小)と「群馬豚骨だるまラーメン」
左奥:「もつまんま」(小)と「群馬豚骨だるまラーメン」

 初めてご対面する「群馬豚骨」です。デフォルトで玉子、チャーシュー、メンマ、ネギが載っていて一般的なラーメンと一緒です。まずは肝心なスープをひと口すすります。

 筆者はたまに博多豚骨の人気チェーン『一蘭』や『一風堂』などで食べることがあります。店ごとにスープに個性があって、濃度も違いますが、色は共通して乳白色です。しかし、「群馬豚骨」は、白濁しつつ、茶色が強い感じがしますね。醤油豚骨でしょうか?

スープの色が白濁色でなく茶色がかっています
スープの色が白濁色でなく茶色がかっています

 スープを一口飲んでみると、茶色い理由がすぐにわかりました。ベースは濃厚な豚骨スープではあるのですが、やはり醤油ダレが強いんです。とはいえ、その醤油が強すぎず、非常にまろやか。熟成感のある醤油味と脂の甘さに細い麺が絡み、見た目よりもあっさりしています。食べやすいです。

 いわゆる「醤油豚骨」というジャンルもありますが、「群馬豚骨」はそれより博多豚骨に寄っていて、すっきりしているイメージです。麺も、細いながらワシワシ、モチモチしていて、すするたびに小麦の香りが鼻を抜けていきます。箸が止まらなくなるその美味しさに、我ながら驚くほどの速さで麺がどんどんなくなっていきます。これはもう、替え玉決定ですね。

 そういえば、もう1つ注文していた「もつまんま」を忘れてはいけません。

「もつまんま」(小・390円)
「もつまんま」(小・390円)

 ラーメン店では見たことない「もつ煮」を載せたごはんです。そのもつは臭みなど一切なく、とってもやわらかい。味自体は薄味なので、豚骨ラーメンのスープともよく合います。思わず、スープをこの「もつまんま」にかけ、さらに卓上の七味唐辛子をかけて、雑炊のようにして食べてみたのですが、これもめちゃくちゃ美味しかったです。

 というわけで、あっとう言う間にどちらも完食してしまい、店を後にしたのですが、1つ気がかりなことがあったんです。それは、「群馬豚骨だるまラーメンⅡ」というメニューの存在です。説明によれば、「醤油がガツンと来るパワフル系。背脂が好きな方に」と書いてありました。これも非常に気になる……。

 というわけで、シモキタをぶらぶらした後、やはりUターンして食べることに。もう一度『だるま大使』 に入店し、例の「群馬豚骨だるまラーメンⅡ」(990円)を注文しました。それがこちらです。

「群馬豚骨だるまラーメンⅡ」990円
「群馬豚骨だるまラーメンⅡ」990円

 最初に食べたノーマルより、背脂がたっぷり入っていて、さらに醤油ダレも多いのか、スープの色がさらに濃い。食べてみると、やはりかなりガッツリ&パワフルなスープで、脂の甘みと旨味が強く、細麺との絡み方もより濃密です

 とはいえ、意外にもするするっと食べられるのです。2杯目なのに、不思議ですよね。さらに替え玉ハーフも注文。筆者は決して大食いの方ではありませんが、なんとあっさり完食しました。

替え玉ハーフ100円
替え玉ハーフ100円

 さすがに食べ過ぎだとは思うのですが、ここの「群馬豚骨」は食べやすく、濃厚ではあるのに胃への負担が軽い気がしました。この替え玉無限ループにハマりそう。皆さんもぜひ、行列ができる前に食べに行ってみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:だるま大使 -無限- MUGEN

住:東京都世田谷区北沢2-10-10
TEL:03-6804-7577
営:10:30~22:30
休:無休

『だるま大使 -無限- MUGEN』の「だるまラーメン」990円 | 食楽web