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《大河ドラマの主演は思ってもみなかったこと。座長として引っ張っていくタイプではないので、甘えられるところは甘えて、スタッフ、共演者、みんなで一緒にドラマを盛り上げていけたらと思っています》(『NHK大河ドラマ・ガイド 光る君へ 前編』NHK出版)

1月7日放送開始のNHK大河ドラマ『光る君へ』で主演を務める吉高由里子(35)。冒頭の言葉どおり、現場を盛り上げているという。

「吉高さんは誰に対してもフレンドリーで距離が近いんです。休憩中は若い女性スタッフも入れて“女子バナ”に花を咲かせています。ここまでスタッフと距離が近い大河のヒロインは初めてではないでしょうか。いい意味で全員がリラックスできる現場を作り上げてくれていますね」(制作関係者)

吉高が務める役は『源氏物語』の作者・紫式部まひろ)。平安時代の歌人・作家を演じるのには相当苦労しているようだ。

「書道や琵琶は特に大変なようです。彼女は本来左利きですが、紫式部を演じるために半年以上、右手で書く稽古を積んできました。リハーサルで手が震えていても、本番になればピタッと止まることにすごみを感じました」(前出・制作関係者)

吉高は女優として早くから評価されてきた。08年公開の映画『蛇にピアス』でブレークを果たすと、その後は長く活躍し続けている。だが、トップ女優らしからぬ自由な言動もしばしばあり……。

「大河の主演発表会見で『馬に乗りたい!』と発言したことがきっかけで、実際に撮影に向けて乗馬の稽古をすることに。稽古中に落馬しそうになって、現場にいた関係者が冷や汗をかいたそうです」(前出・制作関係者)

過去の現場でもスタッフたちは彼女に振り回されてきたという。

「ご機嫌な日は撮影が終わると指ハートを作って手を振り、投げキスをして帰っていきます。初めてのスタッフは大概驚きますね。以前、吉高さんが撮影中に何かがツボにはまってしまったらしく、どうしても笑いが止まらず、10分間撮影がストップしたこともありました(笑)」(芸能関係者)

10歳差の恋を描いたドラマ『星降る夜に』(テレビ朝日系)の現場秘話を彼女自身がこう明かしている。

《先日、スタッフの方に『10年前、吉高さんに朝まで“大富豪”に付き合わされました』と言われまして。今も朝までトランプをすることがあるので、10年前と変わらない私は10歳下の方との恋も大丈夫かもしれません(笑)》(『日経ウーマン』23年2月号)

その天真爛漫ぶりに共演者もたじたじのようだ。

「吉高さんは先輩、後輩関係なく自分から話しかけに行き、ツッコミをがんがん入れます。芸人のハライチ・澤部佑さん(37)とドラマで共演した際には、撮影初日に初対面でいきなり『おーい!』とボディにパンチを入れ、ヘッドロックをかけたそうです」(前出・芸能関係者)

彼女の自由奔放な性格は幼少期から変わっていないようだ。

《私は子どもの頃から好奇心旺盛でした。気になるものを見つけると通り過ぎることができない。(中略)今までに軽く10回は迷子センターのお世話になっています(笑)》(『BAILA』23年2、3月号)

大人になっても同じ場所にとどまっているのが苦手で、大の旅行好き。14年にNHK朝ドラ花子とアン』の主演と紅白の司会を務めた後、人気絶頂にもかかわらず、2年近く休養をとり、海外を飛び回っていたこともあった。

《まずラスベガスから始まって、LA、オーランド、NY、韓国、シンガポール、南国、スペイン、ほとんど旅行していました。一生懸命フィリピンで勉強してたのは3カ月だけ》(『FRaU』17年1月号)

その長期休養が明けても、旅行は続けているという。

「コロナ禍が始まる前の18年ごろにはプライベートで何度もイギリスに行っていたみたいです。古いものを大切にするスローライフな雰囲気と、いつでも気軽にお酒を楽しめるパブの文化が気に入ったのだとか」(吉高の知人)

このエピソードから分かる通り、吉高はかなりの酒好きでもある。

「20代のころは、はしご酒が当たり前で芸能界有数の“酒豪女優”と呼ばれていました。飲み会では自分が出演したCMと同じようにハイボールを飲んで『うぃー!』と言って場を盛り上げるそうです。ただ、お酒での失敗も多く、深夜まで深酒をしてシメにラーメンを食べて、翌朝むくんだ顔で現場入りしたことも。当の本人は『むくんで顔が! もともと丸いけど、(シーンが)つながらなーい!』とモニターを見て笑っていたそうです」(前出・芸能関係者)

しかし、大河が決まってから深酒は控えているという。

「最近は外呑みはせず、自宅で焼き鳥や豚しゃぶなどを食べながらちびちび飲んでいると聞きました。『本当は外で思いっきり飲みたいけど、仮に自分が飲みに行ってインフルエンザやコロナなどにかかると現場を止めてしまうから』と話していたそうです。さらに、酔った姿をマスメディアに撮られて作品の世界観が台なしになる可能性も危惧しているようです」(前出・制作関係者)

現場でもただ盛り上げるだけではなく、座長としての視点も持つように。

「衣装の十二単は非常に重くて、立っているだけで疲れるほどです。しかし、彼女は自分のシーンが終わってもすぐには楽屋に戻らず、その姿のまま、共演者の演技を見守っています。座長としての責任感が芽生えたのかもしれません」(前出・制作関係者)

酒豪を封印して大作に挑む吉高。大河主演という重責でさらに光る彼女へ変わるかもしれない。