浦和レッズは7日、名古屋グランパスからFW前田直輝を完全移籍で獲得したことを発表した。

 前田は1994年11月17日生まれの現在29歳。東京ヴェルディの育成組織出身で、ユース在籍時の2012年10月に2種登録選手としてJリーグ初出場を果たした。翌年にトップチームへ昇格すると、東京Vで2シーズンを過ごしたのち、2015年に松本山雅FCへ期限付き移籍。J1で31試合出場3ゴールを記録し、シーズン終了後には横浜F・マリノスへ移籍。2シーズンプレーした後、松本への復帰を経て、2018年7月に名古屋へ完全移籍で加入した。

 名古屋では加入直後から攻撃の軸に定着。2018シーズンは明治安田生命J1リーグ18試合の出場で7ゴールを挙げ、当時降格争いに巻き込まれていた名古屋のJ1残留に大きく貢献した。翌2019シーズンは明治安田生命J1リーグで29試合のピッチに立ち、自己最多となる9ゴールをマーク。2021シーズンにはクラブ史上初のJリーグYBCルヴァンカップのタイトル獲得に大きく貢献した。

 2021シーズン終了後には、オランダのユトレヒトへ期限付き移籍。デビュー戦で負ったケガの影響により、シーズン中の復帰は果たせなかったが、翌2022-23シーズンも再び期限付き移籍契約が締結され、ユトレヒト“残留”が決定。2022-23シーズンは公式戦15試合のピッチに立って1ゴールを挙げた。

 その後、期限付き移籍期間の満了に伴い、2023年7月に名古屋復帰が決定。しかし、復帰後は途中出場が多く、スタメンに定着することはできなかった。

 そして今回、名古屋から浦和への完全移籍が発表された。前田は名古屋の公式サイトで下記のコメントを残した。

「このたび、浦和レッズへの移籍を決断しました。名古屋グランパスに来て、たくさんの事を経験できました。嬉しいこと、悔しいこと、全てが僕の財産です。サッカー選手として、一人の人間としてグランパスで過ごした時間は本当にかけがえの無いものでしたし、たくさんのことを学ばせていただきました。中でも、18年の最終戦、ルヴァンカップ優勝は、忘れることはありません。いつでも、わがままな僕を応援してくれてありがとうございました。グランパスを離れることになりますが、今後も変わらずに見守っていただけたら嬉しいです。4年間ありがとうございました」

 また、新天地となる浦和のサポーターに向けて、次のようにコメントしている。

名古屋グランパスから移籍してきました前田直輝です。僕は浦和出身です。浦和で生まれた男にとって、浦和レッズの存在は説明がいらないと思います。そして、浦和レッズを語る上でファン・サポーターのみなさんの存在はものすごいです。そのみなさんに認めてもらえるよう、全て出し切ります。応援よろしくお願いします!」

浦和レッズへ完全移籍した前田直輝[写真]=J.LEAGUE