セリエA第19節が7日に行われ、ラツィオウディネーゼが対戦した。

 今季は開幕からここまで8勝3分7敗と、安定して勝ち点を積み上げられていないラツィオ。それでも、直近のセリエAでは今季2度目の2連勝を飾っており、勢いを取り戻しつつある。2024年の公式戦初陣となる今節は、ここまで2勝11分5敗と、負けは少ないもののドロー数が極端に多いウディネーゼと敵地で対戦。ラツィオは主力のチーロ・インモービレとルイス・アルベルトを負傷の影響で欠いているが、ニコロ・ロヴェッラ、マテオ・ゲンドゥージ、マッティア・ザッカーニといった面々がスターティングメンバー入り。AFCアジアカップカタール2023に臨む日本代表メンバーから外れた鎌田大地は、2試合連続の先発に名を連ねた。

 試合は序盤の10分、ウディネーゼのビルドアップに対してコースを制限し、うまく寄せていったグスタフ・イサクセンが倒され、ラツィオがペナルティエリア手前中央の絶好の位置でフリーキックを獲得。ボールの前にはロヴェッラも立つ中、ルカ・ペッレグリーニが左足を振り抜くと、ファーサイドめがけたグラウンダーの一撃がゴールに吸い込まれる。相手の意表を突く一撃でラツィオが先手を取った。

 その後試合は拮抗した時間が続く。両者丁寧なビルドアップから相手の隙を探るものの、決定的なシーンを作り出すには至らない。前半終盤には鎌田が積極的な姿勢でシュートを狙う場面も見られたが、前半のうちにこれ以上スコアは動かなかった。

 後半に入ると徐々にウディネーゼがシュートの本数を増やしていく。57分には敵陣右サイドで1対3の状況ながらドリブルで切り裂いたフェスティ・エボセレがファウルを誘発。敵陣右サイド深い位置でフリーキックを得ると、サンディ・ロヴリッチが右足で低弾道のボールを蹴り込む。最後はボックス中央のワラシに当たってゴールネットが揺れ、ウディネーゼが試合を振り出しに戻した。

 追い付かれたラツィオはやや苦しい後半を過ごしていたが、76分にシンプルな攻撃でゴールへ迫る。自陣中央で前を向いたパトリックが前線へロングフィードを蹴り込むと、バレンティン・カステジャーノスが頭で落とす。反応したフェリペ・アンデルソンがさらに頭で繋ぐと、最後はボールを引き取ったマティアス・ベシーノがボックス侵入から寄せてきたネウエン・ペレスの股下を通す一撃を沈める。ラツィオが終盤で勝負強さを見せ、勝ち越しに成功した。

 試合はこのままタイムアップ。波に乗るラツィオセリエAで3連勝を飾った。鎌田は前半のみのプレーとなり、ハーフタイムにベシーノとの交代でピッチを後にしている。一方、ウディネーゼは4試合ぶりの黒星を喫した。

 この後、ラツィオは10日にコッパ・イタリア準々決勝のローマ戦を挟み、次節のセリエAでは14日にレッチェをホームに迎える。一方、ウディネーゼは14日に次節のセリエAフィオレンティーナの本拠地に乗り込む予定だ。

【スコア】
ウディネーゼ 1-2 ラツィオ

【得点者】
0-1 12分 ルカ・ペッレグリーニ(ラツィオ
1-1 59分 ワラシ(ウディネーゼ
1-2 76分 マティアス・ベシーノ(ラツィオ

ハイライト動画】途中出場のベシーノが値千金の決勝弾!

鎌田大地は2戦連続のスタメン入りも前半のみのプレーに [写真]=SS Lazio/Getty Images