セリエA第19節が7日に行われ、サレルニターナとユヴェントスが対戦した。

 今シーズンの開幕から好調を維持し、ここまで13勝1敗4分の2位につけているユヴェントス。現在は、公式戦14試合無敗と波に乗る“ビアンコネリ”だが、首位を走るインテルからは1試合未消化ながら勝ち点差「5」をつけられている。4日に行われたコッパ・イタリアでは、サレルニターナを6-1で粉砕しており、最下位に沈む相手からリーグ戦でも白星を狙う。

 最初に決定機を迎えたのは、アウェイのユヴェントスだった。9分に右サイドでコーナーキックを獲得すると、キッカーを務めたハンスニコルッシ・カビリアはショートコーナーを選択。パスを受けたケナン・ユルディズがゴール前に柔らかいクロスを送り、飛び込んできたウェストン・マッケニーが頭で合わせる。しかし、枠を捉えたボールはGKに防がれ、競り合いの場面でファールがあったとしてサレルニターナのフリーキックから再開された。

 その後もユヴェントスがボールを握るが、スコアを動かしたのは我慢を続けたサレルニターナ。39分に最終ラインからボールを繋ぎ、センターバックを務めるノルベルト・ギェンベールが前線に大きなロングパスを放ると、ジュニア・サンビアが右サイドを抜け出す。ルム・チャウナを経由してパスを受けたジュリオ・マッジョーレが、ファーストタッチでボックス内に侵入。左足から振り抜かれたミドルシュートはゴールへと吸い込まれ、サレルニターナが先制に成功した。

 1点ビハインドで後半を迎えたユヴェントスは、49分にビッグチャンスを作り出す。ドゥシャン・ヴラホヴィッチがDFをブロックしながらパスを引き出し、ポストプレーから左サイドへと展開。ユルディズのスルーパスに反応したアドリアン・ラビオがダイレクトでクロスを送ると、ファーサイドから走り込んできたマッケニーがヘディングシュートを放つ。完璧なタイミングではあったものの、ボールは枠の右に外れてしまった。

 そんななか53分、ラビオに対して激しくチェックを行ったマッジョーレが、この試合2枚目のイエローカードを提示され退場処分を受ける。1点をリードするサレルニターナは、残り40分近くを10人で戦うことになってしまった。

 すると、65分にハーフライン付近でフリーキックを得たユヴェントスが、素早いリスタートからボールを前進。ボックスの右で時間を作ったアルカディウシュ・ミリクが、外側より駆け上がってきたティモシー・ウェアに繋ぎ、そのままマイナスの折り返しを供給する。手前で合わせたヴラホヴィッチは上手くミートできなかったものの、流れたボールの先にポジションを取っていたサミュエル・イリング・ジュニオールが豪快に蹴り込み、ユヴェントスが同点に追いついた。

 以降は数的優位のユヴェントスが何度もゴールへと迫るが、サレルニターナも人数を割いた守備で対応し、後半アディショナルタイムに突入する。そして迎えた90+1分、相手のゴールキックを拾って素早く縦パスを繋ぎ、右サイドをドリブルで突破したマッケニーがクロスを送る。一度は相手にクリアされたが、すぐさまダニーロがボールを回収すると、浅い位置からゴール前にクロスを供給。ヴラホヴィッチが打点の高いヘディングでネットを揺らし、土壇場で逆転弾を奪取した。

 結局、試合はそのまま2-1で終了し、ユヴェントスが勝利を収めた。次節、サレルニターナは13日にアウェイでナポリと対戦。ユヴェントスコッパ・イタリアのフロジノーネ戦を挟んで、16日にホームでサッスオーロと対戦する。

【スコア】
サレルニターナ 1-2 ユヴェントス

【得点者】
1-0 39分 ジュリオ・マッジョーレ(サレルニターナ)
1-1 65分 サミュエル・イリング・ジュニオール(ユヴェントス
1-2 90+1分 ドゥシャン・ヴラホヴィッチ(ユヴェントス

逆転弾を挙げたヴラホヴィッチ [写真]=Getty Images