サンパウロは7日、ドリヴァウ・ジュニオール監督がブラジル代表の指揮官就任のため、クラブを退団することを発表した。

 優勝への大きな期待が寄せられたFIFAワールドカップカタール2022でベスト8敗退に終わったブラジル代表は、大会終了後にチッチ監督が退任し、ラモン・メネゼス氏の暫定体制を経て、昨年7月からはフェルナンド・ジニス氏が指揮官を務めていた。しかし、FIFAワールドカップ26南米予選で3連敗を含む4戦未勝利に陥るなど苦戦が続き、ブラジルサッカー連盟(CBF)は今月に入り同氏の解任を決断。後任人事には大きな注目が集まっていた。

 “セレソン”の新指揮官に就任することとなったのは、現在61歳のドリヴァウ・ジュニオール氏。これまでクルゼイロやサントスインテルナシオナル、フラメンゴ、フルミネンセ、パルメイラスなど国内屈指の強豪を率いた経験があり、指導者キャリア通算でコパ・ド・ブラジルを3度、コパ・リベルタドーレスとコパ・スダメリカーナを1度ずつ制覇している。昨年4月からはサンパウロの監督を務めていた。

 移籍市場に精通するイタリア人ジャーナリストのファブリツィオ・ロマーノ氏によると、CBFとドリヴァウ・ジュニオール氏はFIFAワールドカップ26本大会まで有効な契約を締結したとのこと。サンパウロ側から契約延長を打診されたものの、本人がCBFからの提案を受け入れたようだ。現時点でCBFからの公式発表は行われていないが、『BBC』や『ガーディアン』など複数メディアは、3月23日に『ウェンブリー・スタジアム』で行われるイングランド代表との国際親善試合が新体制の初陣になると報じている。

 ドリヴァウ・ジュニオール氏はサンパウロ退団に際し、クラブの公式X(@SaoPauloFC)を通じて次のようなコメントを発表している。

「これは個人的な夢の実現であり、サンパウロでの活動が認められたからこそ実現できたものだ。だからこそ、会長と理事会による有能な指導のもと、このような重要な再建期間に参加できたことに感謝しなければならない。近年のインフラと計画への投資により、クラブは市場で最も有能な人材を迎え入れる準備ができている。ファンの皆さんの愛情やサポートにも感謝したい」

※記事内容中に誤りがあったので訂正いたしました(1月8日10時40分)

ブラジル代表監督に就任することとなったドリヴァウ・ジュニール氏 [写真]=Getty Images