マーベル・スタジオの最新ドラマシリーズ「エコー」が1月10日(水)に配信される。同作は、“アベンジャーズ”オリジナルメンバーの一人であるホークアイ/クリント・バートン(ジェレミー・レナー)が主人公のドラマシリーズ「ホークアイ」(2021年)で、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)に初登場した“エコー”ことマヤ・ロペス(アラクア・コックス)の半生を掘り下げる物語となっている。最新ドラマの配信を前に、あらためてエコー=マヤ・ロペスについて紹介する。(以下、『ホークアイ』のネタバレを含みます)

【写真】緊張感たっぷり…! エコーと“犯罪王”キングピンとの対峙シーン

ホークアイの命を狙うエコー

エコーは「ホークアイ」の第2話ラストシーンで現れ、第3話以降は重要人物として度々登場した。彼女のターゲットホークアイの命。自分の父親が殺害される場面を目撃し、その殺害した人物が“ローニン”の姿だったことからホークアイが黒幕だと思い込み、復讐(ふくしゅう)を果たすべく腕を磨き成長した。ただ、実際は彼女の誤解であることが判明する。

ホークアイは「マイティ・ソー」でMCUに初登場し、「アベンジャーズ」ではロキに操られて利用されてしまう役だったが、後半はアベンジャーズのメンバーとして活躍。そして、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」で大活躍し、「アベンジャーズ/エンドゲーム」では前半は“ローニン”として、後半はアベンジャーズに復帰した。

そんなホークアイにスポットを当てて制作されたのがドラマシリーズ「ホークアイ」だった。その「ホークアイ」に登場したエコーことマヤ・ロペスをフィーチャーするドラマということで、MCUにとっても新しい試みと言える作品になりそうだ。マヤは耳が聞こえないネイティブ・アメリカンの女性。エコーを演じるアラクア・コックスも聴覚に障害があり、片足が義足ということでエコーも片足が義足という設定になっている。

父親を亡くしたエコーは、ニューヨークの裏社会を牛耳るボス、犯罪王“キングピン”ことウィルソンフィスク(ヴィンセント・ドノフリオ)に育てられた。エコーは耳が聞こえないかわりに観察眼が優れていて、相手のちょっとした動きから次の行動を察したり、相手の戦術をすぐに取り入れて戦うことができるという能力を持っている。「ホークアイ」に登場した時のエコーは、幼い頃の映像もあったが、成長してからの姿が描かれていて、アベンジャーズのメンバーであるホークアイを追い詰めるほどの力を見せた。作品スタート前に解禁された予告映像では、その戦闘力で容赦なく敵の頭を地面に叩きつけたり、目にもとまらぬ速さの肉弾戦を見せたりと、早速その実力の一部を見せつけている。

■予告動画からして衝撃シーンの連続

エコー」の予告動画を見ると、幼い頃のこと、キングピンにどう育てられてきたのかがより詳しく描かれていることが予想できる。アイスクリーム売りが、耳の聞こえないエコーが手話で一生懸命に話し掛けているのに素っ気ない態度を見せる。その様子を少し離れた車の中からキングピンが見ており、アイスクリーム売りを路地裏で血まみれになるほど殴打するというショッキングな場面があり、それを見ていたエコーにキングピンは「怖がらないで」と声をかけている。

この時のエコーの表情は怖がっている様子はなく、無表情に近い。かつて父親が殺されるところを見た時に感情を失ったのだろうか。それともキングピンと暮らす中ではこういう場面は日常茶飯事で、もう驚かなくなったのだろうか。予告映像の続きには、成長したエコーが相手を容赦なく痛めつけているシーンもあり、キングピンが相手を痛めつける姿とオーバーラップする場面も。そして、「ホークアイ」でもあったが、キングピンと対峙(たいじ)するシーンも見て取ることができた。

ニューヨークの犯罪王・キングピンとの関係性、ネイティブ・アメリカンとしての自身のルーツ、容赦無く相手を痛めつける戦闘スタイル、そして自身と向きあう中で感じる“葛藤”などが、全5話の中に凝縮されているのだろう。予告映像の中に少しだけだがデアデビル/マット・マードック(チャーリー・コックス)の姿も確認できた。デアデビルの宿敵であるキングピンが主要キャラとして登場するだけに、デアデビルもこのドラマの中でかなり重要な存在になってきそうだ。

配信日までに「ホークアイ」を見ておさらいしておくのも良いが、本作は「マーベル・スポットライト」という“過去作を見なくても楽しめる”という独立した作品の一つということで、「ホークアイ」の知識がなくとも十分に楽しめるはず。自分のペースで楽しんでみてほしい。

エコー」は、1月10日(水)にディズニープラスで全5話一挙独占配信。

◆文=田中隆信

「エコー」は、1月10日(水)にディズニープラスで独占配信開始/(C) 2024 Marvel