今年で設立20周年を迎え、数多くの名作・傑作アニメを世に送り出してきたアニプレックス。その歴史を彩った作品群を応援してくれたきたファンへ、感謝の気持ちを届けるスペシャルライブイベントが、1月7日東京ガーデンシアターで開催された。オリジナル映像とキャスト陣の生朗読で綴られる名場面の数々と、アーティスト達の渾身のパフォーマンスの饗宴に沸き上がったライブの様子を配信バージョンにてレポートでお送りしよう。

■20周年の祝祭の幕開けは、鳴り響くピアノの調べと共に

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闇の帳に包まれた場内に数多のコンサートライトの灯りが点る東京ガーデンシアター。そのステージに力強いピアノの調べが鳴り響く。スポットライトに照らし出されたステージ上でピアノを弾くのは、国内外はもちろんYouTubeでも「かてぃん」のハンドルネームで活躍する人気ピアニスト・角野隼斗だ。

空の境界』『Angel Beats!』『鋼の錬金術師』『化物語』『魔法少女まどか☆マギカ』『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』『Fate/Zero』『鬼滅の刃 無限列車編』『Fate/Grand Order』『鬼滅の刃 遊郭編』『ぼっち・ざ・ろっく!』の印象深い名曲の数々を名場面の映像と共に立て続けに奏でていき、場内は大きな拍手に包まれた。そんな盛り上がりの中でスクリーンには20年の歴史を彩ってきたアニプレックス作品の名場面が流れ、最後にライブタイトルが映し出されて、いよいよライブの幕が開かれた。

魔法科高校の劣等生|Rising Hope / LiSA
ソードアート・オンラインcrossing field / LiSA |松岡禎丞(朗読)
・Angel Beats !!|Crow Song / Girls Dead Monster(LiSA)

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まばゆい逆光のライティングと共にステージに登場したトップバッターは、数多くの作品を力強い歌声で彩る人気シンガー・LiSAだ。未来へと疾走する気持ちを唄った『魔法科高校の劣等生』OPテーマ「Rising Hope」をステージに吹き上がる炎と共に熱唱。

アニプレックス20周年記念アニバーサリーイベントへようこそー!」

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スタートから熱い声援を送ってくれたファンへの挨拶から、ステージには『ソードアート・オンライン』シリーズでキリトを演じる松岡禎丞が登場し、キリト必殺技のかけ声を合図にOPテーマ「crossing field」がスタート。スクリーンに映し出される名場面と共に力強い歌声が響き、間奏では松岡禎丞が戦いの覚悟を決めるキリトのセリフを演じて大きな歓声が上がった。

そしてLiSAのステージのラストを飾るのは、彼女が「アニメと出会った最初の曲」である『Angel Beats!』の「Crow Song」。劇中に登場するバンド・Girls Dead Monsterのボーカル&ギター・ユイの歌唱担当を務めた彼女が、7年ぶりに生バンドと共にガルデモとして熱唱。客席とのコール&レスポンスも交えながら、場内の空気を熱く盛り上げた。

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない青い栞 / Galileo Galilei|茅野愛衣(朗読)

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あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』のエンディングテーマ「Secret Base~君がくれたもの」が流れる中、ステージにはめんま(本間芽衣子)を演じた茅野愛衣が登場。スクリーンには最終回でめんま超平和バスターズの仲間達に送ったお別れの手紙が映し出され、それをめんまが読み上げていくのをファン全員が静かに聴き入った。

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そしてラストに手紙を抱えためんまの姿が映し出されると、スクリーンの向こうからGalileo Galileiが登場。憂いと優しさに満ちたボーカルで『あの花』の切なくも温かな世界を唄い紡いだ。

夏目友人帳|茜さす / Aimer神谷浩史(朗読)

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「小さい頃から時々、変なものを見た」

夏目友人帳』シリーズではおなじみのナレーションをステージに登場した神谷浩史(夏目貴志役)が生で朗読。そして妖怪達に名前を返す際の口上「我を守りし者、その名を示せ」「君へ返そう。受けてくれ」を語り終えたところから、静かに第5期EDテーマ「茜さす」へと繋がっていく。

秋の夕暮れに今はもういない愛する人への思いをハスキーなバラードを、孤独だった夏目に仲間や家族、そして妖怪達との絆が生まれていく名場面と共に、Aimerが情感たっぷりに唄い上げていく。そしてラストでは友達と「さよなら」の挨拶を交わすシーンが繋がっていき、最後に夏目の「帰ろう、先生」の生セリフと共に家へと帰る夏目&ニャンコ先生の姿でステージは暖かな空気と共に締めくくられた。

・Fate/stay night [Unlimited Blade Works]|Brave Shine /Aimer川澄綾子杉山紀彰下屋則子(朗読)
・Fate/stay night [Heaven's Feel]|春はゆく /Aimer川澄綾子杉山紀彰下屋則子(朗読)

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スクリーンには『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』での桜と士郎の日常のやりとりが映し出され、二人を演じる杉山紀彰下屋則子の生朗読のセリフが重なっていく。そしてセイバーと士郎の出会いへと場面が映り、セイバー名セリフ「問おう。あなたがわたしのマスターか」がセイバー役・川澄綾子の生朗読で場内に響き、士郎との契約が成されたシーンから主題歌「Brave Shine」へとなだれ込んでいった。

聖杯戦争の激闘の映像と共に、愛する人を守りたいという思いが静かながらも力強いボーカルで唄い上げられる。間奏では再び士郎とセイバーのやりとりが生朗読で演じられ、セイバーの「エクスカリバー!」に士郎の「行くぞ、英雄王。武器の貯蔵は十分か」かの名セリフも生朗読で披露されて場内も熱く盛り上がった。

歌が終わり、スクリーンに映し出された『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』のロゴがノイズと共に、もう一つの物語『Fate/stay night [Heaven's Feel]』へと変化する。スクリーンには桜にまつわるエピソードをメインとした名場面が流され、幻想的な調べと共に、今は会えない愛する人への悲しい想いを語る歌が、桜の気持ちとリンクするように情感あふれるボーカルで紡がれていく。そして最後は士郎に「幸せか?」と問われて「はい」と応える桜の生朗読で締めくくられ、場内は大きな拍手に包まれた。

うる星やつらトウキョウ・シャンディ・ランデヴ / MAISONdes feat.花譜, ツミキ神谷浩史上坂すみれ(朗読)

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今イベントに招待されたものの、あたるの姿を見失ってしまったラム・上坂すみれがステージに登場。場内のファンの多さに驚きながらも、みんなにもあたるを探すのを手伝ってもらうために「ダーリーン!」のコール&レスポンスを繰り返して場内を盛り上げる。

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その呼び声に引き寄せられるようにあたる・神谷浩史がステージに登場。場内を見渡しながらナンパに勤しむが、ラムに見つかりお約束のように電撃のえじきに。そんな神谷の衣装の胸ポケットには、第10話「君去りし後」に登場したラムのマスコットが仕込んであるといったファンには嬉しい演出も。

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そんなやりとりの後に、MAISONdes feat.花譜, ツミキによるEDテーマ「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」がスタート。ステージ上にはバーチャルシンガーである花譜がVRで映し出され、ツミキのパワフルなドラミングと共にパフォーマンスを披露。自分の想いに応えてくれない男へぶち切れる女の子の気持ちを畳み掛けるようなリリックで熱唱した。

俺の妹がこんなに可愛いわけがないirony / ClariS
リコリス・リコイルALIVE /ClariS安済知佳若山詩音(朗読)

続いてスクリーンに映し出されたのは『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の桐乃と黒猫。このイベントに遊びにきたという二人からの20周年おめでとうの挨拶と、自分達のアニメが始まった13年前を懐かしむ会話が名場面と共に繰り広げられる。そして場内のファンに、今でも自分達と作品を好きでいてくれるかと問いかけに大きな声援が起きると、それを合図にClariSによるOPテーマ「irony」がスタート。息の合ったシンクロダンスと懐かしの名場面と共に、ClariSならではの美しいハーモニーで好きな相手へなかなか気持ちの届かないもどかしさがポップに可愛く唄い紡がれていく。

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来場してくれたファンへの挨拶を経て始まった次のナンバーは、『リコリス・リコイル』OPテーマ「ALIVE」。前曲から一転してのスピーディーで力強いメロディと共に繰り広げられるボーカル&ダンスで、己の生き様を示すために戦う千束とたきなの気持ちを熱唱。さらに間奏では錦木千束役・安済知佳井ノ上たきな役・若山詩音がステージに登場し、本編クライマックスでの二人の感情がはじける名シーンを、映像と共に生朗読で熱演して場内を熱く盛り上げた。

鋼の錬金術師メリッサ/ポルノグラフィティ

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スクリーンに西暦のカウンターが映し出され、勢いよく数字が巻き戻り2003年でストップする。この年がアニプレックスの誕生した年であり、その幕開けを飾ったTVアニメ『鋼の錬金術師』がスタートした年でもある。そしてスクリーンにはエドとアルの兄弟が辿った旅路に想いを馳せるPVが流れ続け、それが終わると同時に逆光のシルエットの中で二人のアーティストがステージに現れる。そしてスポットライトが照らし出したのは二人の正体は、『鋼の錬金術師』OPテーマ「メリッサ」を唄ったポルノグラフィティ! 思わぬシークレットゲストの登場に、大きな歓声が場内に響き渡った。悲しみの過去を振りきり新たな生き様を見つけだしていく感情を、ボーカル・岡野のパワフルな歌声と、ギター・新藤の迫力あふれるギター演奏が紡ぎ出していき、「もっと! もっと!」と歓声を煽る岡野のパフォーマンスも手伝って、場内のテンションは天井知らずに上がっていく。さらに配信では場内に巨大な錬金術魔法陣が浮かび上がるAR演出も加わり、最高の盛り上がりでライブ前半戦のステージは締めくくられた。

■生朗読と映像のクロスオーバーが創り出した極上のライブ空間

休憩明けの会場ではUVERworldが登場して『青の祓魔師』から「CORE PRIDE」「Eye's Sentry」、『BLOOD+』から「Colors of the Heart」を披露。そして配信も再開して、いよいよライブも後半戦に突入。

化物語sugar sweet nightmare / 羽川 翼(CV.堀江由衣)|神谷浩史斎藤千和(朗読)

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スクリーンに劇場アニメ傷物語』での阿良々木暦羽川翼の出会いが映し出され、そこから始まる二人の物語が紡がれていく。そして映像はTVアニメ『化物語』での阿良々木戦場ヶ原ひたぎの出会いへと繋がり、今回のイベント用に作られた特別動画と共に朗読劇がスタート。ツンデレならぬツンドラ気味のひたぎに、振り回されながらも引かれていく暦。だが、彼女よりも先に暦と出会い想いを寄せていた翼はその気持ちを押し殺し続けてしまい……。そんな彼女を描いたエピソード「つばさキャット」へと映像が至ったところで、羽川翼役・堀江由衣が猫のダンサー二人を従えて登場し、OPテーマ「sugar sweet nightmare」のライブがスタート。『化物語』らしいキレのあるカット割りのPVと共に、暦への恋心を押し殺しながらも募らせていく羽川の気持ちを、愛らしくも不穏に唄い紡ぎ、羽川翼の物語を濃厚に凝縮したステージを作り上げてみせた。

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-|切っ先 / Reol斉藤壮馬高橋李依(朗読)

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ステージに緋村剣心役・斉藤壮馬神谷薫役・高橋李依が登場し、第一話ラストの剣心が道場の世話になる決心をする名シーンを再現。そこから始まるドラマに合わせるようにReolが登場してOPテーマ「切っ先」を披露。

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戦闘シーンメインのPVと共に、ぶつかり合い傷つけ合う想いの交錯を剣撃に見立てた歌を、クールなボーカルで激しく唄い上げる。

そしてステージでは再び朗読劇がスタート。新たな戦いに薫を巻き込まないために、道場から去ることを剣心が告げる第1期最終回のラストを、迫真の朗読と別れを告げた斉藤壮馬がライティングで闇に消えるなどの凝った演出で見せて、今年放送予定の第2期への期待も高まるステージとなった。

天元突破グレンラガン空色デイズ / 中川翔子小西克幸(朗読)

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「さあ行くぜ! 天元突破グレンラガンだ!」

中川翔子の力強いゲキと激しいロックのビートに乗せて、明日へ向かって疾走する熱情を唄うアニソン定番ナンバーの登場に場内もヒートアップ。主人公・シモンのポーズに合わせるように人差し指を天に掲げ、胸に言葉が刻まれるような振り付けでパワフルに唄い上げていく中川の姿に大きな歓声が沸き上がる。そんなみんなの熱に応える様に、ステージにはカミナの衣装をまとった小西克幸が登場。

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「男の魂背中に背負い、不撓不屈の鬼リーダー! カミナ様とは俺のことだぁ!」
「お前が信じるお前を信じろ!」
「自分が選んだ一つのことがお前の宇宙の真実だ!」

曲のクライマックスに合わせてスクリーンに映し出されるカミナ名シーンに、力強い口上の生朗読が加わって、会場のすべてのファンがグレン団の一員になったかのように盛り上がる。そして歌が終わるのに合わせて、本編第二部クライマックスでカミナシオンに送った別れの言葉で、熱いステージは締めくくられた。

「本当にあばよだ、いけよ兄弟」

・銀魂|曇天 / DOES

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スクリーンに映し出された「万屋銀ちゃん」のBGオンリー画面に場内が沸き上がり、新八・神楽・銀時おなじみの面々によるアーティスト紹介がスタートするが……

銀時「曲の力で俺達を結束させてくれた最高のバンドだ!」
神楽「略して「結束バンド」アル!」

いきなりのメタなパロディから始まり、その後も「万屋の呼吸、壱ノ型」や『化物語』の予告編風の掛け合いなど、アニプレックス作品絡みのネタトークが炸裂。さらにスクリーンが上がって紹介トークが終わりに近づくと、原作最終章が長々と続いたことを持ち出して自分達のトークが短くまとまるわけがないと自虐ギャグも。

神楽「私らがグズグスでも最後はあいつらが何とかしてくれるアル!」
銀時「いつでもこの曲が、バラバラの俺達の呼吸を合わせ結束させてくれた! 今日も頼むぜDOES!」

最後はきっちりと紹介を決めて、DOSEによる『銀魂』5代目OPテーマ「曇天」のライブがスタート。激しいギターのビートと共に叩きつけるように雄々しいボーカルで、重苦しい曇り空の下で鬱屈しながらも力強く生きる日々を重厚感たっぷりに熱唱してみせた。

かぐや様は告らせたいDADDY ! DADDY ! DO ! / 鈴木雅之 feat.鈴木愛理古賀葵古川慎(朗読)

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ステージに四宮かぐや役・古賀葵白銀御行役・古川慎が登場し、名場面と共に生徒会の思い出を振り返っていくが、四宮の「好きなんです」という言葉をきっかけに、ハイテンションな恋愛頭脳戦モードがスタートし、その熱演に場内も沸き上がる。

そして曲のイントロに乗せての「今日こそあなたに言わせてみせる、好きだって!」というセリフから、ステージに鈴木雅之鈴木愛理が登場。ソウルフルなメロディに乗せて、恋愛の駆け引きに溺れる男と女の熱情をダンスも交えて熱くセクシーに唄い上げた。そして最後は「アニソン界の永遠の大型新人」という名乗りと共に「W鈴木でした!」の挨拶で笑いを誘いながら、ステージを締めくくった。

ぼっち・ざ・ろっく!青春コンプレックス / 結束バンド(Vo.長谷川育美)|青山吉能鈴代紗弓水野朔長谷川育美(朗読)

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ステージに後藤ひとり役・青山吉能/伊地知 虹夏役・鈴代紗弓/山田リョウ役・水野朔/喜多郁代役・長谷川育美結束バンドの面々が登場。ライブハウス・STARRYでアニプレックスからのライブのオファーについて話し合うが「あやしい会社からのライブのオファーが」「知らない会社ですね」「何の会社?」「あまり有名じゃなさそう」とメタなやりとりに場内からは笑いが巻き起こる。そしてライブ本番が近づき、キャパ8000人の東京ガーデンシアターに緊張しながらも、虹夏の「がんばろう! 楽しもう!」を合図に、いよいよライブがスタート。

結束バンドと同じギター・ベース・ドラムのみの編成での生演奏をバックに、明るい青春から目を背けながらも、それを追い求めるために壁をぶち破りたい爆発するパッションを、長谷川が熱いボーカル&パフォーマンスで熱唱。実際の結束バンドのライブを体感しているかのようなステージに場内も大きな歓声に包まれ、最後は「結束バンドです!」との挨拶から、ステージを走り回ってからのジャンプで決めてみせた。

ぼっち・ざ・ろっく! |転がる岩、君に朝が降る / 結束バンド(Vo.青山吉能

暗転した場内に静かなギターの前奏が鳴り響き、再びステージが照らし出されると、ステージ中央に立ち尽くす後藤ひとり役・青山の姿が。唄うナンバーは最終回のエンディングを飾った、キャラクターのネーミングモデルにもなっているASIAN KUNG-FU GENERATIONの名曲をカバーした「転がる岩、君に朝が降る」だ。

自分なりのやり方で世界に関わっていきたいという気持ちを綴った歌を、震えて立ち尽くしながらも一所懸命に訴えかけるように唄うその姿は、まさにぼっちそのもの。配信ではARで宙空に手描きの歌詞が浮かび上がる中、クライマックスに近づくにつれて歌声に力がこもり、拳を握りしめて前を見据えながら歌い終え、ラストは感慨深くステージを眺めながら笑顔で「センキュー」とメッセージを送り、ファンはそれに応える様に大きな声援を送った。

魔法少女まどか☆マギカコネクト / ClariS悠木碧斎藤千和(朗読)

ライブもいよいよフィナーレが近づいていく。暗闇と静寂に包まれたステージをスポットライトが照らし、白いドレスをまとったClariSアカペラから『魔法少女まどか☆マギカ』OPテーマ「コネクト」がスタート。

「大丈夫、きっと大丈夫、信じようよ」
「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから」

ステージに登場した鹿目まどか役・悠木碧暁美ほむら役・斎藤千和による最終回でのやりとりの朗読を挟んで、歪んだ世界で仲間や友達との絆を術に戦い生き抜く気持ちをClariSが可憐に力強く熱唱。

歌と映像の内容に合わせて、配信ではAR演出で様々な魔法・輝き・花びらなど飛び交い、ラストの間奏では再び悠木碧斎藤千和の朗読が重なっていく。

まどか「私の願いはすべての魔女を消し去ること、本当にそれが叶ったんだとしたら、私だってもう絶望する必要なんて無い!」

ほむら「たとえ魔女が生まれなくなった世界でも、それでせ人の世の呪いが消え失せるわけではない、悲しみと憎しみばかりを繰り返す救いようのない世界だけれど、だとしてもここはかつてあの子が守ろうとした場所なんだ……それを覚えている、けっして忘れたりなんかしない…だから私は闘い続ける」

そして最後はClariSの二人がまどかほむらの絆を思わせる指切りを交わし、『まどか☆マギカ』の世界を濃縮したようなステージを締めくくった。

鬼滅の刃 遊郭編|残響散歌 / Aimer花江夏樹小西克幸(朗読)
鬼滅の刃 無限列車編|炎 / LiSA|花江夏樹日野聡(朗読)
鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編|紅蓮華 / LiSA|花江夏樹(朗読)

3時間近くとなったイベントもいよいよフィナーレ。その大トリを飾るのは、世界的な大ヒット作となった『鬼滅の刃』シリーズだ。

「おうおうおう、なかなかに盛り上がってるみてえだな! 全員いい面構えだ!」

ステージには宇随天元役・小西克幸が登場し、力強いゲキで場内を盛り上げていく。
「地味だ、地味過ぎる、全集中で盛り上げてくれよ!」とのゲキに応えてファンもさらなる力のこもった歓声を振り絞り、天元の「こっからはド派手に行くぜ!」の決めゼリフと共にライブがスタート。

AR演出で会場宙空にたくさんの提灯が並び輝く中、Aimerが登場し、『鬼滅の刃 遊郭編』OPテーマ「残響散歌」を熱唱。悲しみを抱えながらも力強く戦い突き進む気持ちを唄うオリエンタルロックで場内を熱狂に包み込む。さらに歌のクライマックス前には小西克幸に加えて竈門炭治郎役・花江夏樹も登場してラストバトルを生朗読で再現。「燃やせ! 燃やせ! 燃やせ! 心を燃やせ!」「渾身の一撃じゃ足りない! その百倍の力! ヒノカミ神楽!!!」からの絶叫に大歓声が巻き起こる中、曲もクライマックスへとなだれ込み、ド派手で迫力満点な祭りのステージが終わった。

「ああ…ここにいたいな、ずっと」

前曲の熱狂から一転して、静かなピアノソロをバックに花江夏樹の朗読が響く。シリーズを遡る形で進む次のステージは『鬼滅の刃 無限列車編』だ。炭治郎が家族と過ごす夢の世界と別れるのシーンを、静謐ながらも感情があふれる朗読で花江が演じ、「どんな時でも心はそばに居る!」のセリフから、LiSAによる主題歌「炎」へと繋がっていく。

ステージにかがり火が燃える中で、戦いの末の切ない別れをしっとりと情感たっぷりに唄い上げる。そしてクライマックスには煉獄杏寿郎役・日野聡が登場し、花江夏樹と共に猗窩座とのラストバトルを熱演。

「竈門少年、歯を食いしばって前を向け、己の弱さやふがいなさにどれだけ打ちのめされようと、胸を張って生きろ

そんなセリフと共に歌もクライマックスを迎え、最後は煉獄の「心を燃やせ…」の言葉と共に締めくくられ、場内は大きな拍手に包まれた。

「あの時、俺がもっと強かったら、一瞬で強くなれる方法があったら」
「でもそんな都合の良い方法はない、近道なんて無かった」
「あがくしかない、今の自分が出来る精一杯で前に進む」
「宇髄さんから教わったものを、煉獄さんから受け継いだものを、みんなからもらったものを胸に、俺は強い柱に必ずなります」

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これまでの戦いで受け取ったもの、培ったものを糧にして、前へ進む決意を固める炭治郎のモノローグから、スクリーンには物語の始まり…『鬼滅の刃 竈門炭治郎 立志編』の映像が映し出され、イベントの最後を飾るOPテーマ「紅蓮華」のライブが始まった。

誰かのために戦うことを決意した炭治郎の熱い気持ちを、場内にAR演出で飛び交う「水の呼吸」「ヒノカミ神楽」のエフェクトと共に熱唱。間奏での炭治郎の鬼に対する悲しい思いや禰豆子のために戦う気持ちなどを花江夏樹が熱演も交えながら熱く唄いきり、最後はここまで声援を送ってくれたファンへの感謝を込めた、LiSAの「アニプレックス20周年おめでとー! ありがとうございましたー!」の挨拶ですべてのステージが幕を閉じた。

イベントのシメは、ピアノのメロディに乗せて出演者・スタッフ、そして歴代アニプレックス作品全ての映像とタイトルが流れていく。そして様々なキャラクター達からの「ありがとう」の言葉のシーンが映し出され、作品に関わり続けてきた人全てとファンへの感謝の気持ちが伝えられて、イベントは大団円を迎えた。

作品の映像や声優陣の生朗読をふんだんに盛り込んだ、20年間培ってきた歴史があるからこそ実現した今回の記念ライブ。これから21年目を迎えるアニプレックスが、どんな作品を積み重ねていき、いつか来るはずの次なる周年イベントではどんなものを見せてくれるのか? そんな未来に期待が高まる一夜となった。

取材・文:斉藤直樹