コミケ103

12月30日、31日、同人誌即売会コミックマーケット103」(以下、コミケ)が東京ビッグサイトで開催された。会場内に設置されたコスプレ広場には、数多くのコスプレイヤーが登場。記者は「四谷学院」の広告コスプレをした3人組を取材した。

 

■約1万人のコスプレイヤーが登場

約27万人もの来場者を記録したこの度のコミケ。見どころの一つが国内外のコスプレイヤーが集結するコスプレ広場で、コスプレ登録者は2日間で約1万人と、今回も大盛り上がりのうちに幕となった。

NIKKE』や『ブルーアーカイブ』といったゲームキャラをはじめ、コミック、マンガ、さらにはVtuberに至るまで様々なキャラに扮したコスプレイヤーたちが各地でフラッシュを浴びていた。

 

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■「四谷学院」広告のまんまだな…

コミケ103

コスプレ広場でひと際異彩を放っていたのが、駅などでよく見かける大学受験予備校「四谷学院」広告のコスプレ。

コスプレイヤーのcarbonさんが写真右の東大役、同じくかずのここむさんが写真左の医学部役、そしてもう一人の男性が写真中央の京大役を担当し、板に開けられた穴から顔を出すアイデア作だ。そしてとにかく爽やかでフレッシュな表情が最高。

そんな朗らかな彼らだが、じつはドラマがあって…。

 

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■じつは…当初は2人で参加

carbonさんのX(旧・ツイッター)によれば、当初は医学部役のかずのここむさんと2人でコスプレに挑戦。真ん中の「京大」役が当日まで見つからず、とりあえずイメージ画像を入れて撮影対応を開始していたのだった。

会場にて「京大役募集しております!一緒に写真撮りませんか?」とXで発信したところ、その投稿を見た現役京大生や、4月から京大に通い始める男性らが反応。現場でcarbonさんたちを探し、飛び入りでコスプレの仲間入りをしてくれたというのだ。…ふーん、奇跡じゃん。

 

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■四谷学院が大好き

C101コスプレ

このコスプレ、人と人を繋ぎ合わせる不思議な力がある。2022年の年末に開催されたコミケでcarbonさんを取材した際、彼は今回同様「四谷学院」広告の仮装を一人でしていた。

記者がインタビューをしているさなか、「じつは僕、四谷学院の卒業生なんです…まさか母校のコスプレを見る日が来るとは」と、元卒業生が次々話しかけ、まさかの展開にcarbonさんはニッコリ。大好きな対象になりきってファン同士で交流したい…これこそコスプレ文化の原点だが、まさにコミケらしい温かい繋がりがそこにはあった。

 

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■執筆者プロフィール

キモカメコ佐藤:1982年東京生まれ。『sirabee』編集部取材担当デスク

中学1年で物理部に入部して以降秋葉原に通い、大学卒業後は出版社経て2012年より秋葉原の情報マガジン『ラジ館』(後に『1UP』へ名称変更)編集記者。秋葉原の100店舗以上を取材し、『ねとらぼ』経て現職。コスプレ、メイドといったオタクジャンル、アキバカルチャーからスポーツまで精力的に取材しつつ、中年独身ひとり暮らしを謳歌する。

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