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大改良で顔つきが一変

ドイツの自動車メーカーであるフォルクスワーゲンは、小型ハッチバックのゴルフの改良を間近に控えているが、正式発表に先駆けて内外装デザインが一部明らかになった。

【画像】第8世代ゴルフが大幅改良! デザイン刷新、ChatGPTも搭載【改良新型VWゴルフのプロトタイプと現行型を写真で比較】 全20枚

「第8.5世代」とも言われる改良新型ゴルフは、1月9日に米ラスベガスで開幕したCES 2024においてカモフラージュ付きのプロトタイプが展示されたが、車載スクリーンに映る画像から、フロントエンドのデザインが変更されることがわかった。

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プロトタイプの車載スクリーンで確認された改良新型ゴルフの外装。    AUTOCAR

ロアグリル、エアインテーク、ヘッドライトが一新されており、現行車とは明らかに異なる。画像はフロントエンドのみを示しているが、リアも同様の変更が予想される。

改良新型ゴルフは、今春に予約受付が開始される予定だ。

今年は、ゴルフがビートルに代わってフォルクスワーゲンの中核モデルとなってから50年の節目にあたる。ゴルフは全世界で累計3700万台以上が販売され、同社のベストセラー車となっている。

「ChatGPT」導入へ

現行世代は2020年に発売され、4年目にして大幅な改良を受けることになる。最大の焦点はインテリアで、人間工学、素材の質感、機能性の向上を図っている。タッチスクリーンを多用するデザインは顧客に不評であることが判明し、全面的な転換を迫られたためだ。

フォルクスワーゲンのブランドCEOであるトーマス・シェーファー氏は昨年、本誌の取材に対し、ゴルフを含む現行車のインテリアに対する批判が広まり、ブランドに「間違いなく大きなダメージを与えた」と語った。

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米CES 2024で展示されている改良新型ゴルフのプロトタイプ(GTI仕様)    AUTOCAR

そこで、ゴルフはダッシュボードを一新し、中央に12.9インチの大型インフォテインメント・ディスプレイを配置し、最新世代の車載システム「MIB」を搭載する。デジタルメーターは10.4インチとなる。

ID.3やID.7などで導入された現在のMIBシステムは、起動が遅く、移動中に使いにくいという指摘が多かった。今回の改良では、メニュー構造の改善、処理速度の高速化、ディスプレイの高解像度化を実現したという。

さらに、生成AI「ChatGPT」採用の音声アシスタント、IDA(アイーダ)も導入される。ナビやエアコンなどの機能を、従来よりも多彩な音声コマンドで操作できるという。

ChatGPTを統合することで、乗員は「より自然で会話的な方法」でクルマとコミュニケーションできるようになると、米国のソフトウェア会社セレンスのイクバル・アルシャドCTOは言う。

乗員は「ヘイ、アイーダ」と呼びかけ、「温度を上げて」「近くの充電器を教えて」といった具体的な指示を出すことができるが、新しい生成AI技術によって一般的な入力にも反応できる。

例えば、「寒い」「新しい携帯電話の充電器を買いたい」のほか、「バターチキンが食べたい」といった入力にも反応し、ChatGPTがオンラインで入手したレシピを返答するという。

アイーダは、最新世代のインフォテインメント・システムを搭載したフォルクスワーゲン全車に無線アップデートで展開され、今後すべての新車に搭載予定だ。フォルクスワーゲン・グループの複数ブランドにも展開するが、アウディの名はまだ確認されていない。


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