野間口徹が主演を務める夜ドラ「VRおじさんの初恋」(毎週月~木曜夜10:45ー11:00、NHK総合)が4月から放送されることが決定した。

【写真】井桁弘恵が美少女アバターを演じる!

本作は、暴力とも子による同名漫画が原作。さえない中年の独身男性・遠藤直樹と、VRゲームで出会った天真らんまんな美少女アバターホナミとの恋愛模様を描く新感覚ラブストーリー。

主演の野間口は、VRゲーム「トワイライト」の世界で制服姿の少女・ナオキとして過ごす中年男性・直樹を演じ、直樹が操作するアバターであり、直樹のVR世界での姿・ナオキを倉沢杏菜、ナオキがVR世界で出会った美少女アバターホナミ井桁弘恵が演じる。

■「VRおじさんの初恋」あらすじ

人生において成功体験と言えるものがない、中年の独身男性・遠藤直樹。年下の上司から生活態度について叱られ、大した実績を上げることもできない。そんな直樹の生きがいは、自分自身が少女の姿となり、VRの世界で過ごすこと。

残り半年でサービスが終了する予定で、過疎化の一途をたどるVRゲーム「トワイライト」の終えんを見届けようとしていた。寂しい場所で1人で過ごす時間が直樹には癒やしだった。

そんなある日、天真らんまんな美少女アバターホナミ」と出会い、恋に落ちてしまう。現実でも人付き合いが苦手な直樹=ナオキは、戸惑いを覚えつつもホナミと過ごす中で次第に心ひかれていく。

しかし、突然、ホナミから「もうVR世界で会うことはできない」と別れを告げられる。その真意は? そして、直樹の初恋の行方は――?

■野間口徹(主演・遠藤直樹役) コメント

まずタイトルを見て、5回ほど復唱しました。分かりませんでした。台本を読み進め、理解していくうちに、直樹という人間に寄り添ってみたくなりました。

現実世界において誰かといることが苦手で、VR空間でもうまく立ち回ることができない。そんな、生きることに不器用なおじさん「直樹」は、もしかしたら今すれ違った人なのかもしれません。

彼と、50歳になったばかりの僕との共通点は、おじさんという一点のみですが、あっちとこっちを行ったり来たりしながら、きちんと直樹に寄り添えるよう、丁寧に演じたいと思っています。

■倉沢杏菜(ナオキ役) コメント

今回VRのナオキを演じさせて頂きます倉沢杏菜と申します。VR・おじさん・初恋この3つのワードが重なる世界は私にとって未知のものでした。

しかし、原作を読んでみるとすごく暖かくて人間らしいお話だと感じました。皆それぞれ抱えているものはあるけれど日々を生きていて。

そんななか、VR世界の心と心のつながりを通して変化するナオキを演じることに今は少し緊張していますが、原作のファンの方にも、ドラマで初めて見ていただく方にも心に届く作品にできるように精一杯頑張ります。よろしくお願いいたします。

井桁弘恵(ホナミ役)コメント

仮想空間の中では自分がなりたかった自分になれる、できなかったことができる。そんなVRの可能性と現実世界とのギャップを人の心に寄り添って丁寧に描かれた作品だと、台本を読んで感じました。

VRの中の人物を演じるのは初めてなのでどう映るのか、どんな風に視聴者の皆様に受け取っていただけるか不安な部分もあります。ただ、VRの世界だからこそ出来る表現やアプローチの可能性にとてもわくわくしています。

あくまでも現実世界があっての空間なのでその小さな心の機微や思いに寄り添いながら大事に演じたいと思います。今までにない作品になると思うので私自身も完成を楽しみに頑張りたいです。

■脚本・森野マッシュコメント

原作を拝読して、VRの世界が現実と地続きに、この上なく美しく語られていることに衝撃を受けました。

この作品の主人公である直樹は、特別な存在として描かれている訳ではありません。しかし彼の持つ柔らかな諦観や潔さ、その奥に宿る強さはとても魅力的で、すてきです。暴力先生が描かれた、心地よい静けさやあたたかな寂しさを脚本に閉じ込められるよう、精一杯書かせていただきました。

華やかで、ノスタルジックで、現実的で、孤独で。あらゆる要素が混ざり合い、夕暮れのような浮遊感をまとう「VRおじさんの初恋」の世界を、ドラマでもぜひお楽しみくださいませ。

「VRおじさんの初恋」で主演を務める野間口徹/※提供写真