西村博之・水道橋博士

インターネット掲示板「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」創設者のひろゆきこと西村博之氏が10日、公式X(旧・ツイッター)を更新。政治家が現時点で令和6年能登半島地震の被災地へ視察に訪れることを批判した。

 

■山本太郎氏が被災地を訪問

発端となったのは、今月5日にれいわ新選組山本太郎代表が被災地を訪れたこと。

山本代表は7日、自身のSNSで、甚大な被害が報告されている石川県能登町珠洲市を訪れて被災者から聞き取りをしたと報告し、岸田文雄首相を含め、多くの国会議員が現地入りを見送っていることを批判していた。

 

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■「使えないおっさんより暖房器具」

ただ、現地では物資の輸送や負傷者らの搬送のルートを確保する必要性から、馳浩知事らが不要不急一般車両の被災地への乗り入れを控えるよう繰り返し呼びかけている。

そうした中での被災地訪問に、ひろゆき氏は8日、山本代表が、被災地を訪問しない岸田首相を批判していることを伝える記事を引用すると、「ヘリで岸田首相が来るより、支援物資が来たほうがありがたい人が大勢いるのがわかってるから、まともな政治家は現地入りを避けるのかと。気温-2度の被災地では、使えないおっさんより暖房器具のがありがたいでしょ」と言及した。

 

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■「迷惑系YouTuberと同じ」バッサリ

宮崎県知事でタレントの東国原英夫が、「そういうこと」とひろゆき氏に同調すると、元参議院議員の水道橋博士東国原を批判し、「だって気持ちと覚悟の結果の問題ですよ」などと山本代表の行動の意義を強調。

この水道橋博士の投稿に、ひろゆき氏は「石川県は救援や救助活動を優先するために能登地方への不要不急の移動の自粛要請、個人ボランティアの受け入れを拒否してます。富山県新潟県も他県からのボランティアを受け入れてません」と再び言及。

「呑気な第3者の気持ちと覚悟とやらより人命が優先です。嫌がられてもやるのは迷惑系YouTuberと同じですよ」と一蹴した。

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■「行くべきではなかった」

9日には、岸田首相が早ければ13日にも被災地を訪問する方向で調整していると報じられ、山本代表は「方針転換してくれてよかった」と投稿。ひろゆき氏が10日未明まで自身のYouTubeチャンネルで行った生配信でも、山本代表を支持する人から「少なくとも政府の初動が遅いことに対して煽ることができた」との意見が寄せられた。

この意見に、ひろゆき氏は「初動が遅いことに対して煽るのはまったくできていない。別に山本太郎さんが行ったから日本政府が動いたという話ではないと思う。むしろ世論だったり(が影響した)って話。僕は山本太郎さんに関しては(被災地へ)行くべきではなかったと思ってる派閥です」と否定する。

 

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■ボランティアは要請が出てから

さらに、「山本太郎さんが、『現場を見ることで、現場の意見を聞けるのが正しい』って言ったんですけど、山本太郎さんが行けたところって、車で入れるレベルの避難所なんですよ」と話す。

実際には公的な避難所が足りず、被災者が自主的に集まる避難場所が160ヶ所ほどあり、支援物資が届かず、連絡手段もなく行政側の目が届かないことに触れる。

そこへ政治家が次々と避難所を訪問することで、交通事情をさらに圧迫することになり、復旧や被災者の支援が後回しになる可能性を指摘。「道路っていうのは政治家を送るためじゃなくて、道路を復旧して直したりとか、支援物資を送ったりしなきゃいけない」とし、「『ボランティアの人来てください』って石川県の人たちが言うまでは、行くべきではないと思っています」と改めて話していた。

 

■ユーザーからも共感

ひろゆき氏の話に、ユーザーからも「なぜ迷惑をかけると分かっていても自分が行きたい、やりたいという気持ちを優先して正当化するのでしょう?」「なぜダメだというものについて、やろうとするんでしょうね。迷惑系と同じと言われても仕方がない」「どんなにパワーとスピードがあっても、ブレーキが壊れている車には乗りたくない」と共感の声が寄せられている。

■政治家の被災地入りを一蹴

ひろゆき氏、政治家の被災地入り「迷惑系YouTuberと同じ」 水道橋博士の苦言を一蹴