北朝鮮金正恩総書記(国務委員長)が8日と9日に重要軍需工場を現地指導し、韓国を「最も敵対的な国家として規制すべき歴史的時期が到来した」と強調した。朝鮮中央通信が伝えた。

現地指導には、趙春龍(チョ・チュンリョン)、金才龍(キム・ジェリョン)、呉秀容(オ・スヨン)、強純男(カン・スンナム)、金正植(キム・ジョンシク)、金与正(キム・ヨジョン)、張昌河(チャンチャンハ)の各氏をはじめ、労働党中央委員会と武力機関の指導幹部が同行した。名前が「ジュエ」とされる金正恩氏の娘が同行したかは、報道からは確認されない。

金正恩氏は、ミサイル発射管を複数搭載した車両の生産工場を見て回りながら、「各工場で第1線大連合部隊と重要ミサイル部隊に対する新型武装装備配備計画を狂いなく立派に実行している」とし、「2024年度の国防力強化闘争でもさらなる飛躍的成果をあげなければならない」と述べた。一方、「軍需生産の手配で現れている一連の欠点」を指摘した。

金正恩氏は、南北関係に関して「大韓民国という実体を今や、朝鮮民主主義人民共和国の最も敵対的な国家として規制すべき歴史的時期が到来した」としながら、「大韓民国のやからをわれわれの主敵に断定し、われわれとの対決姿勢を鼓吹して軍事力増強に熱を上げている敵対国との関係でわれわれが第一に重視すべきことは一にも、二にも自衛的国防力と核戦争抑止力の強化である」と強調した。

また、「決して朝鮮半島で圧倒的力による大事変を一方的に決行することはないが、戦争を避ける考えもまた全くない」としながら、「われわれの主権と安全を脅かそうとしたりするなら、そのような機会が与えられるなら、躊躇することなく手中の全ての手段と力量を総動員して大韓民国を完全に焦土化してしまう」と主張した。

そのうえで、「大韓民国のごろつき執権勢力が人類の平和念願に背馳し、不幸を自ら招く自滅的な対朝鮮対決政策の誤りを悟り、完全に放棄しない限り、正義の闘争原則に基づいたわが共和国の明確な実践行動は変わることなく決行される」と述べた。