海底アトランティスの王にして、人間の血を引くアクアマンの活躍を描くアクション超大作アクアマン/失われた王国』が1月12日(金)より公開される。海と陸、2つの世界の懸け橋となるアクアマンを「憧れの存在」と語るのが、「第74回NHK紅白歌合戦」でのパフォーマンスも話題になったダンス&ボーカルグループBE:FIRSTのLEO。アメコミ映画好きで、かつて“アクアマンボディ”を目指し筋トレに励んだというLEOに、アクアマンの魅力や本作の見どころを語ってもらった。

【写真を見る】自分と家族を「アクアマン」に重ねる…鏡越しで自分と見つめ合うLEOを撮り下ろし!

はるか昔、南極の氷河の奥深くに封印された“失われた王国”。 アクアマン(ジェイソン・モモア)への復讐心に燃えるブラックマンタことデイビッド・ケイン(ヤヒヤ・アブドゥル=マティーンII)は世界を滅ぼす力を持つ古代兵器、ブラック・トライデントを見つけ出し、太古の邪悪な力が解き放たれてしまう。海の生物を従える海底アトランティスの王アクアマンは、地球規模で起きはじめた異変を食い止めるべく投獄されている“宿敵”で弟のオーム(パトリックウィルソン)との共闘を決意。2人は海から陸へと冒険を繰り広げ、失われた王国で邪悪な王との最終決戦に挑む!

■「自分のパワーを惜しみなくフルで使うところは僕も見習いたい」

破天荒なオレ様キャラで、ユーモアのセンスも持つアクアマン。LEOはその魅力を、人間くささを隠さないオープンなキャラにあるという。「自分の強い面も弱い面もわかっている、そんなところが大好きです。今回は父親になって赤ちゃんの面倒を見る一方、アトランティスの王としての仕事にも追われ『会議ばかりであくびが出る』みたいなこともぼやいている。そんな一面をちゃんと見せてくれるから親近感が湧くんです」。多様性もアクアマンキーワードだという。「様々な海の生き物と関わってるので、違う種に対する偏見がない。今回一緒に活躍するタコのトポに対して『イカもどき!』といじってましたが、信頼関係で結ばれているから嫌みがまったくないんです。どんな相手にも親しみを持って接するところはステキだなと思います」と称賛する。

アクアマンに憧れて、練習生時代にはゴリゴリに筋トレをしていたというLEO。アクアマンの自由な生き様にはいまだ強い憧れを抱いているという。「シンプルに強いのはもちろんですが、誰かのために全力で頑張るところです。いつも一生懸命で、自分のパワーを惜しみなくフルで使うところは僕も見習いたいですね。それと僕らはなにかをする時、大丈夫かな…とあれこれ考えがちですが、アクアマンは正しいと思ったら気持ちのままストレートに行動に移るじゃないですか。そんなところも憧れます」。

■「うちの兄もアクアマンのように考えるより行動するタイプ」

時速160㎞で泳いだり、海の生き物を従えたりするアクアマンだが、海好きのLEOがほしいと思う能力は「海の生物と会話する力」だという。「基本的に自分は動物の気持ちがなんとなくわかるんです。『あ、この子は1回触られるのは嬉しいけど2回目は嫌な子だな』とかなぜか感じとれたりします。もし海の生物と会話できたら、潜った時に最高ですよね。それに怖いサメが出てきた時に、『やめて!襲わないで!』と言えますから(笑)」。

失われた王国の邪悪な力に挑むため、アクアマンはかつて敵だった弟オームと共闘を呼びかける。兄を持つLEOにアクアマンとオームの兄弟はどう映ったのか。「アクアマンには言葉にしがたい兄貴感をすごい感じました。うちの兄もアクアマンのように考えるより行動するタイプで、僕は意外と慎重派です。性格は別として僕はオーム的なので、もし兄と一緒に冒険をしたら彼らみたいかなと思って」と、映画とリアルが重なったという。「兄弟ゲンカで勝てたことないし、いたずらもされましたが僕にとっては偉大な存在ですね。もしケンカしても次の日になれば元どおりになりますから、基本仲直りはしません。お互いに消化してるから引きずらないんですよ。アクアマンとオームも仲直りをしないまま一緒に戦っていましたが、家族ってそういうものだと思います。本当にうちの家庭っぽかったですね(笑)」というLEOは、兄弟や姉妹がいる人にはぜひ観てほしい映画だと語る。「家族の関係は人ぞれぞれだと思いますが、昔を思い出して懐かしい気持ちになれる人もたくさんいると思います」。

■「“一番大切なのはファミリーだ”というところが好き」

本作の監督は『ワイルド・スピード SKY MISSION』(15)のジェームズ・ワン。海中アクションをはじめ全編スピーディ&スリリングなアクションが盛り込まれている。「やっぱり躍動感がすごいですね。強靱な肉体を持ち、ステキな心を持つアクアマンだからこそ出せるわんぱくな戦い方とか、アクションの途中でスローモーションにして、見せ方もかっこよくワクワクしました。『ワイスピ』もそうですが、体感的なだけでなく観ていて自分が強くなったような気にさせてくれるところも好きなんです。アクアマンは最強の武器、トライデントを持っていますが、それに頼らず自分の拳でいくところもらしいというか(笑)」。そんなアクションを支えるアトラク感満点の世界観にも魅せられたという。「海の中の世界をはじめ、巨大生物が住む火山島とか、次から次に非日常空間が登場します。見たことのない未知の世界がリアルに描かれているので、その没入感がやばかったです」。

アクションだけでなく、ドラマ部分にも「ワイスピ」魂を感じたLEO。「やっぱり『ワイスピ』はアクションやカーチェイスだけでなく、敵を含めて家族やつながりを大切にしていて、この作品も“一番大切なのはファミリーだ”というところが好きなんです。かっこいいだけで収まる映画もありますが、その先に大事なものを見せてくれていますよね。オームの話もそうですし、アクアマンの宿敵ブラックマンタをサポートするシン博士(ランドール・パーク)が重要な存在だったり、オームと彼を恨むもう一つの海底王国の王様との軋轢だったりとか、いろんなつながる瞬間が描かれていて、それもすごくよかったですね」。

■「自分も本当に親孝行できてるかな?とか考えてしまいました」

息子が生まれ父親になったアクアマン。自分の父が味わってきた苦労を知り、これまでにない気持ちで父と語り合う姿も描かれている。そんな父子のドラマも刺さったという。「大人になってからわかる親の苦労とか、いまだから理解できるものがたくさんあるので観終わってから思うことがたくさんありました。子どものころは、目の前のことしか見えてなかったので、これ欲しいとか習い事したいとかいろいろ言っていましたが、そのために親がやりくりしてくれて、我慢したこともたくさんあったと思います。家に帰る途中で、アクアマンと父親がいろんな話をしながらビールを飲むシーンを思い出し、改めて自分も本当に親孝行できてるかな?とか考えてしまいました。そういう意味で、どの世代の人たちも共感できる物語だと思います」と振り返る。

個性豊かなキャラクター、激しいアクション、そしてドラマチックなストーリーを満載した『アクアマン/失われた王国』。LEOはそんな本作のバランス感を絶賛する。「アクアマンがかっこいいのもあるし、アクションがすごくおもしろいし、温もりある家族のストーリーも味わえるという、そのバランスが絶妙だと思います。こういう映画こそ、映画館で思いっきり楽しみたいですね」というLEOは、自他ともに認める映画館大好き人間。試写室で観た本作を、ぜひ映画館でもリピートしたいという。「僕はIMAX一択です。あのスクリーンとサウンドの没入感が好きすぎるといいますか。ちなみに僕はど真ん中より少し後ろ列の真ん中、スクリーンの上下左右がぴったり視野に入る位置が大好きで、初めて行く劇場では座席表で広さや座席数を計算して、この位置かなと予測して行きます。そのあたりで観ると、もしかしたら僕と会えるかも知れないですね(笑)」。

取材・文/神武団四郎

アクアマンの自由な生き様に強い憧れを抱いているLEO/撮影/興梠真穂