新型コロナウイルスの「5類」移行後、「マスクなしでの外出」が再び日常に戻ってきました。そうした中、マスクをしなくなったことが少なからず影響しているのか、「最近またよく見るようになった」「コロナ中は減っていたような気がしていたのに…」といった声が聞かれるのが「路上でつば、たんを吐く人」です。

 SNSなどでも「そもそも汚すぎる」「道で見かけるたびに気持ち悪い」「路上に吐くな」と非難の声が多いようですが、実は路上につばやたんを吐く行為は、「法律違反」「犯罪行為」に該当する可能性があるようです。「路上でつば、たんを吐く」行為が犯罪となり得るのは本当なのか、芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士に聞きました。

「拘留」「科料」に処される可能性あり

Q.路上で「つば」や「たん」を吐くと法律に違反する(犯罪行為とみなされる)可能性があるのは本当ですか。

牧野さん「本当です。軽犯罪法第1条26号は『街路または公園その他公衆の集合する場所で、たんつばを吐き、または大小便をし、もしくはこれをさせた者は拘留または科料に処する』と規定して禁止しています」

Q.駅、公共交通機関の車内、公園といった公共の場で吐いた場合も該当しますか。

牧野さん「『公園』は、軽犯罪法第1条26号に規定があり、対象になります。また、電車やバスなどの公共交通機関の車内は、『その他公衆の集合する場所』にあたります。つまり、これらの場所でつば、たんを吐く行為は法律上、禁止されているということになります」

Q.路上でつば、たんを吐いた場合の罰則やペナルティーについて、さらに詳しく教えてください。

牧野さん「公衆の場所でつばやたんを吐くと、先述の軽犯罪法に違反して、拘留または科料に処される可能性があります。拘留は1日以上30日未満、刑事施設に拘置する刑(刑法16条)、科料は1000円以上1万円未満の金銭を支払う刑です(刑法17条)」

オトナンサー編集部

路上で「つば」を吐く行為、実は犯罪!?