幼少時の家庭環境や、ショックだった体験など、様々な理由から自分に自信が持てない、自己肯定感が低いと感じている人は少なくない。こんなに気を遣っているのに、損な役回りをしていることもあるかもしれない。では、自己肯定感が低い自分を変えるにはどうしたらいいのか。

◾️心理カウンセラーが教える「自己肯定感の低さ」の改善法

『「自己肯定感」が低いあなたが、変わる方法』(大嶋信頼著、PHP研究所刊)では、心理カウンセラーの大嶋信頼氏が、自己肯定感が高い人そして低い人の特徴を書きながら、簡単に自己肯定感を上げて自分に自信が持てるようになる方法をする。

自己肯定感が低くなる原因の一つが、責任感が強すぎることだ。「自分がなんとかしなければ」とか「自分のせいで周りの人が不快な気分になっている」というように、責任感が強ければ強いほど「あれもこれも自分のせい」と自分を責めるネタが増えていってしまう。自分を責めれば責めるほど自己肯定感は低くなり、ますます「私がダメだからみんなに悪い影響を与える」という思考に至り、責任感がますます強くなってしまうのだ。

なので、「責任感をなくそう!」と思うこと。たとえば、電車の中で「席を譲らなきゃ」と考え始めたら「責任感をなくそう!」と自分の中で思ってみる。そうすると、人の気持ちをぐるぐる考えないで「どうぞ」と自然と席を譲れるもの。そうすることで、自己肯定感も少し上がるようになる。

また、トイレ掃除をすることで自己肯定感が上がるという。トイレ掃除をするということは、人が見たくないような汚いところと常に向き合うことでもある。そこと向かい続けることで、自分の弱いところ、汚いところとしっかり向き合って、受け入れられるようになることで、自己肯定感も上がるのだ。

「自分はダメ」という思いから抜け出せないときは、ホルモンの分泌が適切になっていないということが脳内で起きている可能性がある。その場合はストレスホルモンが適切になるような呼吸法で、ホルモンを適切に分泌させて「自分はダメ」から抜け出すことができる。方法は「ハーー」と口を使って肺から空気を出し、さらにお腹の空気まで全部吐き出すイメージでできるだけ一気に全部吐き出す。そして、これ以上吐き出せないところまできたら、今度は口を閉じて鼻から「スッ」と一瞬で息を肺全体に満たしていく。これを6、7回繰り返した後に、「自分はダメ」という思いがあるかどうかを確かめる。

自分はダメというタイミングでちゃんとホルモンが分泌されるようになると、周りと緊張のタイミングがずれていただけということに気づき、周りの人たちとも一体感を感じられるようになり、その一体感が感じられたときに自己肯定感も上がっていくという。

すぐに自己肯定感を高める方法も数多く紹介されている本書。「自分はダメ」と気分が落ちたり、自己肯定感が下がっているときに実践してみてはどうだろう。

(T・N/新刊JP編集部)

心理カウンセラーが教える「自己肯定感の低さ」の改善法(*画像はイメージです)