アジアカップの開幕が近づく中で、日本代表DF冨安健洋(アーセナル)が自身の状態について言及した。

12日に開幕を迎えるアジアカップ2023。カタールで開催される中で日本代表は調整を続けている。

ふくらはぎの負傷で離脱していた冨安だったが、2023年の最後の試合で復帰。日本代表にも問題なく合流したが、別メニューでの調整が続いていた。

9日に行われたヨルダン代表とのトレーニングマッチも欠場していた冨安が11日にメディア取材に応じ、自身の状態について「徐々に上がってきている感じです」とコメント。「あと4日ぐらいあるので、様子を見てっていう感じですかね」と、初戦に間に合わせられる可能性を語った。

冨安が別メニューになっている理由はふくらはぎではない。復帰したフルアム戦の後半から出場したが、試合中に相手選手に削られヒヤリとするシーンがあったが、足首に多少問題があるとのこと。ただ、徐々に上がっている実感があるようだ。

「ふくらはぎというよりは、復帰戦で足首を削られて、その影響で調整という感じです」

「全体的には特に問題はないですし、今日はスプリントもやって、昨日と比べても徐々に上がってきている感覚が自分の中でもあります。しっかりと準備していければと思います」

森保一監督も無理をさせる気はないと語っていたが、大会のどこかでしっかりと復帰できればという計算だろう。初戦のベトナム戦は14日だが、そこに無理に間に合わせることはないだろう。

前回大会は決勝で敗れていた中で、3大会ぶりの優勝を目指す今大会。冨安は「1試合1試合やっていくことでしか優勝は成し得ないと思うので、1試合1試合やるだけだと思います」とコメント。前回のことは気にしていないようで「5年の間で僕ら個人個人が色々と経験していますし、前回大会決勝で負けたことも踏まえてですが、W杯だったり、色々とあって、そこだけではないですね」と、しっかりと戦っていくのみだとした。

その中で見せたいものについては「到着した日にも言いましたが、圧倒して勝つこと、アジアで日本が1番であることを示さないといけないと思います」とコメント。「優勝という形でしか表現できないと思っていますし、優勝しないと評価されない国だと森保さんも言っているので、優勝目指してやりたいです」と、改めて大会制覇への強い気持ちを語った。

その冨安だが、これまで日本代表で背負ってきた「16」から背番号が「22」に変更。日本代表ではCBの選手が歴代背負っており、中澤佑二氏や吉田麻也(ロサンゼルスギャラクシー)が背負っていた。

イメージも強い背番号だが冨安は変更した理由について「タイミングがあればという感じで今回つけている感じです」と語り、「麻也さん、中澤さんがつけてきた番号。日本代表のセンターバックは22番というのは、麻也さんのところで印象づいたと思うので、それを引き継ぐというか、そこに責任感も生まれてきますし、リーダーシップも発揮しながら、やっていきたいなと思っています」と、空いた番号を自身がつけていこうと感じたという。

背番号「22」を背負うことについては吉田にも連絡したとのこと。「麻也さんに連絡して、22番引き継ぎますと連絡したら、『なんやそれ』と言われました笑」と、イマイチな反応だったようで「そんなに大きな意味合いはなかったのかなと笑」と苦笑い。吉田の照れ隠しのようにも感じられるが、冨安は「僕にとっても大きなことではないというか、大事にしなくても良いです笑。僕の中ではただ背番号を変えたということですね」と、大きな意味を持って変えたわけではないとした。

ただ「責任感が生まれることは間違いないですし、区切りの良いアジアカップから証明できればと思います」と、多くのファンが「22」に持っているイメージをしっかりと継いで行く意欲を示している。